仕事が辛いのは当たり前？つらいと感じる原因と対処法について解説

毎日仕事をしていると「辛い」「仕事に行きたくない」と感じてしまうこともあるでしょう。ではどのようなことが原因で仕事が辛いと感じてしまうのでしょうか。

仕事が辛いと感じる原因や辛い職場で働き続けることのデメリット、仕事が辛いと感じた時に取るべき対処法について解説していきます。

仕事が辛いのはなぜ？よくある原因

仕事が辛いと感じる原因は下記の通りです。

仕事が辛いと感じる原因#1:
仕事内容がに合っていないため

仕事が辛いと感じる原因として、仕事内容が合っていないことが挙げられます。

仕事内容は仕事へのモチベーションにも大きく影響します。自分の能力や専門知識が必要とされない環境では、自分のやっていることに社会的な意味を感じられなくなってしまったり、誰にも求められていないと感じるようになります。

また、仕事内容が自分に合っていないと、ミスが増えさらに仕事へのモチベーションが低下し、作業効率も下がってしまいます。

作業効率が悪いことで人間関係が悪化してしまったり、労働時間が長期化してしまって労働環境が悪くなってしまったりするなど、二次的な悪影響が生まれてしまう可能性もあります。

自分が嫌いな仕事を続けることによって、職業生活における充実感や達成感も得られにくくなり結果的に「仕事が辛い」と感じるようになってしまいます。

仕事が辛いと感じる原因#2:
労働時間が長すぎるため

仕事が辛いと感じる原因として、労働時間が長すぎることが挙げられます。

厚生労働省の『雇用動向調査』によると転職者が前職を辞めた理由として、定年・個人的理由を除き「労働時間・休日等の労働条件が悪かった」が最も多くなっています。

日々の仕事量が多い会社では、長時間労働が続いてしまう可能性も高く、心身の疲労が蓄積しやすくなります。

また、土日や深夜なども働くことが強いられる職場であれば、プライベートな時間が奪われ、仕事以外の活動や趣味、家族との時間が犠牲になります。

趣味や家族との時間といったプライベートの時間は、ストレスの解消や仕事のモチベーションを上げるうえで重要な要素であり、こうした時間を取れないと仕事に対するネガティブな気持ちが先行してしまいます。

結果的に仕事を続けること自体「辛い」と感じてしまうことがあります。現在の仕事で長時間労働を強いられている場合は転職を行い環境を変えることも、今後働き続けるためには有効な手段と言えます。

仕事が辛いと感じる原因#3:
職場の人間関係が悪いため

仕事が辛いと感じる原因として、職場の人間関係が悪いことが挙げられます。

厚生労働省の『雇用動向調査』によると労働条件に次いで「職場の人間関係が好ましくなかった」という理由で転職する者が多くなっています。この様に、職場の人間関係は仕事をする上で大きな影響を与えます。

また、職場での人間関係が悪いと職場に行くだけでストレスを感じてしまうことがあります。

職場でのストレスが蓄積していくことで、些細な事での衝突や対立が生じやすくなり、さらに人間関係が悪化してしまうことにも繋がってしまいます。

職場の人間関係が悪いことで、会社から自分に対する評価も悪くなる可能性があります。自分自身の評価も悪くなることで、会社での居場所がないと感じてしまい、「仕事が辛い」と感じてしまうことがあります。

仕事が辛いと感じる原因#4:
ハラスメントを受けているため

職場の人間関係が悪いという点と似ていますが、ハラスメントを受けていることも仕事が辛いと感じる原因の一つです。

例えばパワハラやセクハラを受けていると心に大きなダメージを与え、仕事に対して辛いと感じたり、拒否反応が出てしまうことがあります。

種類	定義
パワーハラスメント	職場で明らかに立場が上のものが、常識的に逸脱した指示や発言をして、相手を不快にさせること
セクシュアルハラスメント	職場において、相手の意に反して性的な言動をすることにより不快な気持ちにさせること
マタニティハラスメント	妊娠・出産・育児中の女性従業員に対して、理不尽な扱いを受けるような言動をすること
モラルハラスメント	態度や言動で相手の人格を否定したり傷つけたりすること
結婚ハラスメント	未婚の人に対して避難したり、結婚に関するプレッシャーを与えたりして不快な思いをさせること

職場におけるハラスメントは様々なものがありますが、ハラスメントが精神的に与えるダメージは大きく、今後働き続けることも難しくなることもあります。

こうしたハラスメントを感じる場合は早い段階で是正を試みたり、職場から離れることが重要と言えます。

仕事が辛いと感じる原因#5:
給料などの待遇が悪すぎるため

仕事が辛いと感じる原因として、給料などの待遇が悪すぎることも挙げられます。

例えば、長時間労働にも関わらず、その労働が時間換算で最低賃金にも満たない場合であったり、同業他社や同僚と比較して明らかに低い給料は、自分が正当に評価されていない、搾取されていると感じてしまうことがあります。

こうしたストレスが蓄積してしまうことで、仕事が「辛い」と感じることにもなります。

また、給料は生活水準にも直結しているため、給料が低いことで居住やプライベートの出費においても切り詰める必要が出てきてしまいます。

給料が低すぎてしまうと、仕事を頑張っているのにも関わらず、プライベートに使うことのできるお金が少なくなるため、仕事へのモチベーションを保つことができなくなることがあります。

SNSなどによって自分より良い生活をしている人が目に入りやすくなっているなかで、こうした給料の低さは大きなモチベーション低下の要因となります。

仕事が辛いと感じる原因#6:
怒られることが怖いため

仕事が辛いと感じる原因として、怒られることが怖いということが挙げられます。

ハラスメントだけではなく、思うような仕事ができず、ミスが連発してしまうことで怒られること自体が怖くなってしまい、仕事に行くことすら辛いと感じるようになってしまいます。

ひどい場合、どんな時でも怒られることが脳裏にあるため、名前を呼ばれるだけで恐怖を覚えてしまうようなこともあります。

このように、怒られ続けることも仕事に対する拒否反応が出る原因の1つです。

仕事が辛いと感じる原因#7:
プレッシャーを感じる仕事が多いため

仕事が辛いと感じる原因として、プレッシャーを感じる仕事が多いことが挙げられます。

年齢が上がるにつれて、新しい仕事が任せられるようになったり、今まで以上に責任のある仕事が多くなっていきます。会社への業績に関わることもあり、不安や悩みも多くなっていきます。

常にプレッシャーを感じている状態では、精神的疲労もより感じやすくなってしまいます。

また、始めはモチベーション高く仕事ができていたとしても、常に過度なストレスを抱えてしまうことで仕事へのモチベーションを維持することが困難になり、仕事が辛いと感じるようになっていきます。

仕事が辛い時の対処法

仕事が辛い時の対処法は下記の通りです。

仕事が辛い時の対処法#1:
信頼できる友人や上司に相談する

仕事が辛い時の対処として、信頼できる友人や上司に相談することが挙げられます。

友人や上司など信頼できる人に考えや思いを話すことで、自分自身の気持ちを整理することができます。また、自分自身に改善するべき点があった場合には教えてもらうこともできます。

自分が何に悩み、辛いと感じているのかわからない場合であっても、第三者に話すことで自分自身の気持ちや考えが明確になっていきます。

さらに、職場環境や労働環境に問題があり仕事が辛いと感じている場合には、信頼できる上司に現在の状況や感じている問題を正直に伝えることで、環境改善のために働きかけてもらうことができたり、会社での働き方を一緒に考えてもらうことができます。

特にモチベーションの低下が仕事内容の合わなさであったり、労働時間の長さを原因としている場合は有効な改善策となり得ます。

上司はキャリアアドバイザーとしての役割を果たすこともできるため、新たなキャリアパスや成長の機会を提示してくれることもあります。上司との建設的なコミュニケーションは、仕事へのモチベーションを取り戻す手助けとなると言えます。

仕事が辛い時の対処法#2:
部署異動を申し出る

仕事が辛い時の対処法として、部署異動を申し出ることも挙げられます。

自分自身がその部署における仕事にこだわりがない場合は特に有効で、自分に合わない職場環境から離れることで仕事へのモチベーションも大きく変わってきます。

ただし、異動が必ずしも承認される保証はありません。異動が実現しても、新しい部署での適応や仕事への情熱を見出すことが難しい場合があります。

また、新しい業務を学ぶ過程での負担増加も予想されます。これらのリスクも事前に検討し、異動を決断する必要があります。

しかし、仕事が辛いと感じている状態を我慢して働き続けることによって、過度なストレスがかかり精神的不調を引き起こしやすいため、今の会社自体が辛い場合は早期に転職検討した方が良いと言えます。

仕事が辛い時の対処法#3:
有給休暇を取得し仕事を休む

有給休暇を取得し仕事を休むことも仕事が辛い時に効果的な対処法です。労働時間が長くプライベートの時間を確保することが難しく辛いと感じてしまっている場合に特に有効な手段と言えます。

長時間労働が常態化している場合には、趣味や家族との時間を過ごすことのできるプライベートの時間はもちろんのこと、睡眠時間の確保も難しい場合があります。

心身が疲弊した状態では、本来発揮することのできる能力を最大限活かすことができません。

そのため、有給休暇などを取得し一時的に仕事から離れ、その時間を自分の好きなことや気分転換することのできることに使用したり、普段十分にとることのできない睡眠時間に充て休息をとることが大切です。

一日の休暇ではじっくりと考える時間や気持ちの切り替えが難しい場合もあります。そのため、一週間などの短い期間ではなく、六か月や半年といった長期的な休暇を取り、しっかりと心と体を休めることも大切です。

長期休暇をもらい、仕事のことを考えることなく自分だけの時間を過ごすことで、気持ちをリフレッシュさせることができ仕事へのモチベーションを高めることができるかもしれません。

仕事が辛い時の対処法#4:
転職を検討する

仕事が辛い時の対処法の1～3を試しても改善がみられない場合、転職を検討することも十分有力な選択肢です。

仕事へのモチベーションがなく毎日辛いと感じながら仕事をしているような会社で働き続けていたとしても、自分自身のスキルや能力を最大限活かすことができません。

そのため、仕事のモチベーションが上がらない場合には、転職して今の仕事から離れることが最も効果的な選択肢となり得ます。

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリット

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリットは下記の通りです。

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリット#1:
精神的不調を引き起こし自己肯定感が下がる

仕事が辛い状態を無視して働き続けることで、精神的な疲労が蓄積されていきます。

仕事の内容や環境が自分に合わないとストレスが増大しやすく、日々の業務が心の負担になりそれらが積み重なることでメンタルの不調として現れることがあります。

精神的不調はうつ病などの重大な問題を引き起こすこともあり、放置することは危険であると言えます。

また、モチベーションが低い状態で仕事をすると思うような成果を出すことも難しく、必要以上に自己肯定感が下がってしまうといった悪循環に陥ってしまう可能性も高くなります。

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリット#2:
仕事のモチベーションが上がらず、スキルが身に付かない

仕事が辛い状態を無視して働き続けることで、モチベーションの低下が起こります。仕事への興味や情熱が湧かず、毎日が単調で退屈に感じられるようになります。

モチベーションが低い状態では、新しいスキルを習得する意欲も低下します。自己成長のチャンスがあっても、それを活かすエネルギーも湧きません。

自分に合わない仕事を無理して続けてしまうことでスキルなども身につかず、時間だけが経ってしまい、いざ転職しようと思っても自身の能力・スキルが不足しているため、転職活動もうまくいかないということになり得ます。

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリット#3:
パフォーマンスが悪くなる・成果を出せなくなる

仕事が辛いと感じながら働き続けていても、パフォーマンスが悪くなる・成果を出せなくなるということが起こり得ます。

仕事が自分に合わず行きたくないと感じている状態の場合、モチベーションが発揮しづらいだけでなく、得意分野でないことから自分の実力をしっかりと発揮できない可能性が高まります。

この様な仕事では本来の実力を過小評価されてしまい、結果として給料や賞与・昇給といった待遇の部分にも影響を与えます。待遇が悪化すると更にモチベーションが低下してしまうなど悪循環となってしまうことにも繋がります。

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリット#4:
職場での人間関係が悪化する

仕事が辛い状態を無視して働き続けることで、職場での人間関係にも影響が出ます。

仕事が辛いと感じている状態では、他の社員とのコミュニケーションも少なくなってしまう傾向にあります。コミュニケーションが少なくなることで、仕事の効率低下や誤解が生まれやすくなってしまいます。

さらに、職場でストレスを感じている状態では、イライラや不満が職場の人に対して現れることもあります。些細な事でも衝突が生まれやすくなってしまいより職場の関係が悪化してしまうことがあります。

また、職場の雰囲気だけではなく、自分自身に対する評価も悪くなり会社での居場所がなくなってしまう可能性もあります。結果的に、職場に留まることができなくなってしまい退職を検討するようにもなります。

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリット#5:
プライベートを楽しめなくなる

仕事が辛い状態を無視して働き続けた結果、プライベートの時間も満足に楽しむことが難しくなります。

常に仕事のことが頭から離れないために休日もしっかりと休むことができず、仕事のストレスや疲労が消えません。

仕事での過剰な疲労は、趣味や家族との貴重な時間を確保することも難しくなります。趣味や本来楽しいことであっても、仕事による疲れが原因で後回しになることがあったり、心から楽しめないということも十分にあります。

プライベートの充実が得られないことは、職業生活におけるモチベーションにも悪影響を及ぼします。仕事と休暇の適切な区別がつかなくなったり、職務への集中力や意欲も低下するなどすべてが悪循環に陥ってしまう可能性があります。

仕事が辛い状態を無視して働き続けるデメリット#6:
時間を浪費してしまい、転職市場における自身の価値も下がる

仕事が辛い状態を無視して働き続けたとしても、時間を浪費してしまい、転職市場における自身の価値も下がることに繋がります。

仕事が辛いと感じ、モチベーションが低い状態で仕事をしていてもしっかりとスキルを身に付けることは難しいと言えます。そして、社内でのパフォーマンスも悪くなってしまうため、成長速度も遅くなっていきます。

この様な仕事を惰性で続けてしまうと、いざ自分が転職しようと思っても「転職するには年齢が高い」「年齢の割には能力やスキルがない」といった評価になってしまい、転職活動に失敗する可能性が高まります。

自分に合わない仕事を嫌々続けるのは現状維持ではなくむしろマイナスだという意識を持つことは非常に重要です。

仕事が辛い際に気をつけるべきこと

仕事が辛い際に気をつけるべきことは下記の通りです。

仕事が辛い際に気をつけるべきこと#1:
無断欠勤しないようにする

仕事が辛いと感じていたとしても、無断欠勤はしないようにすることが大切です。

無断欠勤をした直後は仕事から解放された気持ちになるため、一度行ってしまうと癖になりやすい傾向にあります。癖になってしまうと、仕事に行きたくないと感じた場合の選択肢として、すぐに無断欠勤を使用してしまうことにもなります。

無断欠勤を繰り返してしまうことで、信頼を失い仕事を与えてもらえなくなったり、社内での評価が落ちてしまいます。

また、会社は無断欠勤をした人に対して、「何かあったのではないか」「辞めるのではないか」と思い、電話やメールで連絡を取ろうとします。

仕事から一時的に離れるために休んだはずが、常に上司から連絡が来てしまい気持ちが休まらないということにもなりかねません。そのため、会社を休む際には無断欠勤をするのではなく、連絡を入れたうえで休むことが大切です。

仕事が辛い際に気をつけるべきこと#2:
感情に任せて仕事を辞めないようにする

仕事が辛い際であっても、その場の感情に任せて仕事を辞めないようにすることも大切です。

仕事への不満が蓄積していくことで、感情的になりやすくなります。そして、その場の感情に流されて衝動的に仕事を辞める決断をしてしまう人もいます。

しかし、これは将来のキャリアに深刻な影響を及ぼす可能性があります。

感情に任せて仕事を辞めることは、一時的な解放感をもたらすかもしれませんが、長期的に見ると不利益になることが多くあります。

また、突然退職してしまうと次の仕事を探すまでに時間がかかってしまったり、面接の際に説明がつかず、マイナス評価をされてしまう可能性もあります。

なかなか転職先が決まらないことによって、無職の期間が長くなり、お金が無くなってしまうこともあります。

仕事が辛い際に気をつけるべきこと#3:
辞めたいと感じた時にストレスを我慢し続けないようにする

仕事が辛くて辞めたいと感じた時には、ストレスを我慢し続けないようにすることも大切です。

ストレスを我慢し続けてしまうことで、①精神的不調を引き起こすこと、②時間を浪費してしまい、転職市場における自身の価値も下がることの2点です。

仕事に対する拒否反応を放置していると、適応障害やうつ病など重大な精神的不調を引き起こしてしまう可能性があります。こうしたメンタルヘルスの不調にかかってしまうと、仕事に復帰できないなど様々な悪影響があるため、放置するのは危険です。

また、ストレスを感じながらその仕事を続けたとしても、仕事においてパフォーマンスを発揮することはできません。

そうした仕事を続けているとスキルも身につかず、年齢だけを重ねてしまい結果的に転職市場における自身の価値が低下してしまうという深刻な問題も起きてしまうため、拒否反応を感じながら仕事を続けるのは非常に危険です。

転職市場のにおける自分の価値が低下してしまう前に、転職活動を行っていくことが重要になってきます。