日本においてトップクラスに年収が高いことで知られるキーエンスですが、巷では「やばい会社だからやめとけ」という批判もあります。「年収が高すぎて怪しい」「激務で早死にする」「クビになる」「離職率が高い」など様々な声があります。
タレントスクエアでは、キーエンスの元社員にインタビューを実施し、キーエンスがやばいと言われる理由について社内の実情を赤裸々に語っていただき、それを参考に記事を執筆しました。
キーエンスへの転職方法・転職難易度に関しては下記の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

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キーエンスはなんの会社?
キーエンスは、製造業のFA(ファクトリー・オートメーション=工場自動化)を推進するためのさまざまな製品を製造・販売している会社です。
例えば、工場でベルトコンベアーを流れている製品が規定を満たしているか否かの判断は従来人間の目で行っていましたが、そうした工程を自動化できるような機械を販売しています。
他にも、キーエンスでは以下のような製品を製造・販売しています。どれも専門的でイメージの湧きにくい製品だと思いますが、キーエンスに入社するとこれらの製品のうちのどれかの営業や製造に関わることになります。
- センサ・測定器・画像センサ・制御機器・静電気
- マイクロスコープ・3Dスキャナ
- 投影機・三次元測定機
- バーコード
- マーキング機器・3Dプリンタ
- RPA / 業務自動化ソフトウェア
- データアナリティクス ソフトウェア
会社名 | 株式会社キーエンス |
英語名 | Keyence Corporation |
設立 | 1974年5月27日 |
資本金 | 306億円 |
本社所在地 | 〒533-8555 大阪市東淀川区東中島1-3-14 |
キーエンスでは、全国に点在している営業所が上記の商材を販売しています。それぞれの営業所には「営業職」と「業務職」という2つの職種の社員が配属されています。
営業職は見込み客リストにテレアポするところから商談に行き注文を取ってくることが仕事ですが、それ以外にも請求書発行や購入後のアフターサービスといった領域までが営業職の仕事内容です。
「営業」と聞いて思い浮かべる仕事内容よりカバーする範囲が広く、キーエンスではお客さんに関わる大半のことは営業職が担当する仕事となります。
業務職は営業職のアシスタント的役割で、営業車の手配や棚卸、注文書の手配を行います。普通の事業会社の「一般職」と比べて、1人で処理する業務量が多く、求められる処理能力も非常に高いのが特徴です。
求人ID #13594
【激レア求人】平均年収2000万越え/株式会社キーエンス
キーエンスの高い利益率・生産性の根幹であるデータ分析ノウハウをプラットフォーム化し、これを企業の経営戦略・マーケティング・営業戦略、DX部門などを対象に展開しているチームに配属となります。
想定年収 | 1000万円 ~ 2000万円 |
---|---|
勤務地 | 東京都 |
キーエンスがやばいと言われる理由
キーエンスは年収の高さや知名度によって人気の高い企業ですが、一方でネガティブな評判も多いという実態があります。
Googleで「キーエンス」と調べると関連ワードの一番上に「キーエンス やばい」と表示されるため、心配になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、キーエンスの現役社員へのインタビューをもとに、キーエンスがやばいと言われる理由とその実情についてそれぞれ解説していきます。キーエンスがやばいといわれる理由は下記の通りです。
- 平均年収が高すぎるため
- 激務すぎて早死にする可能性があるため
- 転職難易度・中途採用の倍率が高すぎると言われているため
- 評価が悪いとクビになると言われているため
- 女性の割合が少ないため
- 離職率が高いため
- 採用大学のレベルが高い・学歴フィルターがあると言われているため
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キーエンスがやばいと言われる理由#1:
平均年収が高すぎるため
キーエンスがやばいと言われる理由の1つ目は年収が高い点にあります。
キーエンスは上場企業なので有価証券報告書の中で社員の平均年収を開示しています。最新の2024年3月期の有価証券報告書によると、キーエンスの平均年収は2,067万円(平均年齢: 35.2歳)です。
日系企業の中ではトップクラスに高い水準であり、外資系のコンサルや投資銀行と比べても遜色ない年収水準となっています。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2024年3月期 | 2,067万円 | 35.2歳 |
2023年3月期 | 2,279万円 | 35.8歳 |
2022年3月期 | 2,183万円 | 36.1歳 |
2021年3月期 | 1,751万円 | 35.8歳 |
2020年3月期 | 1,839万円 | 35.6歳 |
2019年3月期 | 2,111万円 | 35.8歳 |
2018年3月期 | 2,089万円 | 35.9歳 |
2017年3月期 | 1,862万円 | 36.1歳 |

世の中には投資銀行やコンサルなど、キーエンスと同程度かそれ以上に年収の高い業界もありますが、キーエンスの年収の高さが目立つのはキーエンスが製造業という業界に属しているためです。
キーエンスと同じくFA機器を扱っている会社としては、ファナックやオムロンなどがありますが、これらの企業の平均年収を比べるとキーエンスだけが突出して年収が高いことが分かります。
企業 | 平均年収 | 出所 |
---|---|---|
キーエンスの年収 | 2,067万円 | 24年3月期決算 |
レーザーテックの年収 | 1,638万円 | 24年6月期決算 |
東京エレクトロンの年収 | 1,273万円 | 24年3月期決算 |
ファナックの年収 | 1,238万円 | 24年3月期決算 |
横河電機の年収 | 921万円 | 23年12月期決算 |
島津製作所の年収 | 892万円 | 24年3月期決算 |
オムロンの年収 | 874万円 | 24年3月期決算 |
安川電機の年収 | 872万円 | 24年2月期決算 |
三菱電機の年収 | 830万円 | 24年3月期決算 |
ダイフクの年収 | 776万円 | 24年3月期決算 |
アズビルの年収 | 762万円 | 24年3月期決算 |
ミネベアミツミの年収 | 727万円 | 24年3月期決算 |
堀場製作所の年収 | 692万円 | 24年3月期決算 |
アルプスアルパインの年収 | 628万円 | 24年3月期決算 |
価値の高い商品を取り扱うことによって、安売り競争を回避して高い利益率を実現することに成功しており、その結果として社員にも高い年収を支払えていると言えます。

キーエンスの社員口コミ
営業系職種
30歳 男性 新卒入社
キーエンスがやばいと言われる理由#2:
激務すぎて早死にすると言われているため
キーエンスがやばいと言われる理由の2つ目は、激務すぎて早死にすると言われているためです。
キーエンスは高年収な代わりに非常に激務というイメージで知られており、「30歳で家が建ち、40歳で墓が建つ」(=若くして稼げる代わりに早死にする)という言葉まであります。
実際に、キーエンスの標準的な勤務時間は朝8時から夜20時までの12時間です。
世間一般的には決してホワイトな部類ではないですが、深夜残業や土日出勤はなく、同程度の年収をもらっている外資系のコンサルや投資銀行と比べると労働時間は短い方だと言えます。

キーエンスの社員口コミ
営業系職種
30歳 男性 新卒入社
一方、就業時間中はテレアポや商談、社内の手続きなどやることが盛りだくさんで、のんびりしている時間が全くないのがキーエンスの特徴です。
8時までに出社して20時に退社するだけならそこまで疲れないと思うかもしれませんが、常にノルマに追われて量をこなさないといけないので、体感値としての激務度は高いです。
なお、残業やパワハラがなく高年収のホワイト企業に転職したい方は、ホワイト企業転職に強い転職サイト『タレントスクエア』をチェックしてみてください。
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キーエンスがやばいと言われる理由#3:
転職難易度・中途採用の倍率が高すぎると言われているため
転職難易度・中途採用の倍率が高すぎるというのも、キーエンスがやばいと言われる理由の1つです。
結論から言うと、キーエンスは転職市場で人気が高く、転職難易度は高いです。一方で、中途採用に積極的であることから、転職できる可能性は十分にあると言えます。
dodaが発表している「転職人気企業ランキング2024」において、キーエンスは9位にランクインしていることから、転職市場におけるキーエンスの人気は非常に高いと言えます。
1 | トヨタ自動車 | 6 | Apple |
2 | グーグル | 7 | アマゾン |
3 | ソニー | 8 | 任天堂 |
4 | 楽天 | 9 | キーエンス |
5 | パナソニック | 10 | リクルート |
一方で、キーエンスは近年中途採用にも積極的であり、リクルートエージェントなどにおいても中途採用の求人を多数掲載しています。
このように、キーエンスは転職市場における人気は高いながら中途採用にも積極的で、十分に転職できる可能性があると言えます。
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キーエンスがやばいと言われる理由#4:
評価が悪いとクビになると言われているため
キーエンスがやばいと言われる理由の1つに、評価が低いとクビになるという点という挙げられます。
キーエンスは年収が高いので外資系企業のような完全実力主義だと思われる方も多いと思いますが、日系企業ということもあり、実はキーエンスは完全な実力主義ではありません。
特に入社してから最初の5~10年程度は年功序列の色が強く、在籍年数によって役職と年収が上がっていきます。
また、キーエンスには社員をクビにするという考えが基本的にないので、成績が悪い場合は解雇でなく他部署に異動という形に落ち着くことが多い印象です。
入社後5~10年程度は年功序列で役職が上がり、年収2,000万円くらいまでは期待できるうえに、成績が悪くてもクビにならないという素晴らしい環境です。
キーエンスがやばいと言われる理由#5:
女性の割合が少ないため
キーエンスがやばいと言われる理由の5つ目は、女性社員の割合が低いという点です。
キーエンスの新卒採用数に占める女性比率は1桁%と非常に低く、男性社会であることが分かります。
年度 | 新卒採用人数 | うち女性 | 女性比率 |
---|---|---|---|
2022年 | 280人 | 20人 | 7.1% |
2021年 | 154人 | 11人 | 7.1% |
2020年 | 232人 | 23人 | 9.9% |
また、入社後も業務不可の高さから女性にとって働きやすい環境とは言えず、女性の退職率も高い状況にあります。
一方で、キーエンスでは女性であっても総合職であれば同様の年収テーブルが適用され、性差による年収差はありません。女性であっても年収2,000万円を達成することも十分に可能で、稼ぎたい女性におすすめの会社です。
確かに女性社員の人数は男性社員の人数よりも少ないですが、女性座談会にもある通り女性社員も活躍できる環境が整っています。
キーエンスがやばいと言われる理由#6:
離職率が高いと言われているため
キーエンスがやばいと言われる理由の6つ目は、年収が高い割に社員の離職率が高いという点です。
キーエンスの離職率は10%程度です。新卒で入社した同期は5年間で半数程度が辞めてしまいます。コンサルや投資銀行と比べると離職率は低いですが、日系企業の中では少し高いかもしれません。
年収が高いにも関わらず社員の離職率が高いため、「キーエンスはやばい会社なんじゃないか」と噂されることがありますが、退職理由のほとんどは「もっといい仕事・ポジションを見つけた」「起業したくなった」などのポジティブな理由です。
キーエンスからの転職先としては、M&A仲介会社や人材系サービス、営業代理店などが多いです。いずれも営業力を活かして活躍しやすい業種・職種です。
M&A仲介は、キーエンスでの営業時代の営業スキルや人脈をレバレッジすることができ、かつM&Aという高額商材を扱うことによってうまくいけば非常に高いインセンティブをもらえることから人気の転職先です。
キーエンスがやばいと言われる理由#7:
採用大学のレベルが高い・学歴フィルターがあると言われているため
採用大学のレベルが高い・学歴フィルターがあると言われているというのも、キーエンスがやばいと言われる理由の1つです。
2024年度におけるキーエンスの採用大学は以下の通りです。最も採用数が多かったのは慶応義塾大学で、これに続いて早稲田大学や東京大学、京都大学など難関大学が並んでいます。
順位 | 大学名 | 就職者数 |
---|---|---|
1位 | 慶応義塾大学 | 30人 |
2位 | 早稲田大学 | 24人 |
3位 | 東京大学 | 23人 |
4位 | 京都大学 | 18人 |
5位 | 明治大学、同志社大学 | 17人 |
7位 | 立命館大学、関西学院大学 | 15人 |
9位 | 大阪大学 | 14人 |
10位 | 中央大学、関西大学 | 11人 |
12位 | 青山学院大学、東京理科大学 | 9人 |
14位 | 東北大学、大阪公立大学、法政大学 | 8人 |
17位 | 東京工業大学、神戸大学、上智大学、立教大学、近畿大学 | 7人 |
一方で、キーエンスは一部の上位大学だけでなく幅広い大学から採用を行っており、キーエンスでは学歴フィルターは無い、または学歴の重要度はそこまで高くないと言えます。
