【難易度B】ニデックに転職するには？中途採用の面接内容・対策方法

日本を代表するメーカーとして高い人気を誇るニデック（旧 日本電産）。今回はニデックに転職するためにやるべきことや転職難易度について、実際のニデックの社員の口コミをもとに解説します。

ニデックはどんな会社？

ニデック（旧 日本電産）は精密小型から超大型までの幅広いラインナップを誇るモータ事業を中心に、「回るもの、動くもの」に特化したモータの応用製品・ソリューションを提供している会社です。

大企業ならではの安定した雇用体系が取られているうえ、多くの社員が年収1,000万円に到達できる人気企業となっています。福利厚生も手厚く、ネームバリューも非常に高いので、転職市場ではおすすめの会社です。

ニデックにおけるキャリアパス（転職元と転職先）

ニデックへの転職元及び転職先の一例は下記の通りです。あくまで一例なので、下記のようなキャリア以外も十分にあり得ます。

ニデックの転職難易度は？中途採用は厳しい？

結論から言うと、ニデックは転職市場で人気が高く、転職難易度は高いです。一方で、中途採用に積極的であることから、転職できる可能性は十分にあると言えます。

dodaが発表している「転職人気企業ランキング2024」において、ニデックはTOP300にランクインしていることから、転職市場におけるニデックの人気は非常に高いと言えます。

一方で、ニデックが公開している中途採用比率によれば、2022年度のニデックにおける中途採用比率は約61%となっており、ニデックは中途採用に積極的であることが分かります。

年度	中途採用比率
2020年度	24%
2021年度	57%
2022年度	61%

このように、ニデックは転職市場における人気は高いながら中途採用にも積極的です。募集職種も多岐に渡っているため、職種によっては十分に転職できる可能性があると言えます。

ニデックは第二新卒でも転職できる？第二新卒の転職難易度は？

ニデックは第二新卒であっても十分に転職することが可能です。

ニデックの選考フローと対策（書類対策や面接でよく聞かれること）

ニデックの選考フローは、下記のようなフローとなっています。なお、選考にかかる期間は1か月から1か月半程度となっています。

ニデックの選考対策#1:
書類選考

書類選考では自分の職務経歴書を提出することとなります。

自分の職務経歴書においては、自分の名前や職歴・成し遂げた実績や自己PRといった項目を記載する必要があります。具体的な記載項目としては下記の様なものがあります。

書類選考においては自分の持つ経験や強みがなぜニデックに活きるのかということを意識して書きましょう。

自分が培ってきたビジネスに関する知見やチームマネジメント力など、ニデックで働く上で役立つと思える経験やスキルを強調して記載することをおすすめします。

ニデックの選考対策#2:
面接

書類選考を通過したら次は面接となります。ニデックにおける中途採用では、人や部署によるものの面接が2回程度とされています。

面接においては下記のような質問が問われます。

少なくとも上記のような一般的な質問に対する回答は事前に準備し、模擬面接で自分の意見を言えるようにきちんと練習しておきましょう。

また、こうした意見だけではなく、企業風土に関する理解もしっかりと深めておく必要があります。

特に、他のメーカーではなくてなぜニデックなのかという点はしっかりと説明できるようにしておきましょう。特にニデックが重要視する要素は下記の通りです。下記のような要素を含むような回答を準備できると良いでしょう。

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ニデックキャリア採用ページ

ニデックが求めるような回答を準備するには、当然ながら練習が必要となってきます。

①自分で想定質疑応答集を書き起こし回答を作成、②それを模擬面接で声に出して話せるようにする というフローで練習をすることがとても大事です。①のように想定質問への回答だけ作成したとしても、実際にそれをアウトプットできないと意味がないためです。

模擬面接の相手としては転職エージェントを活用することを強くおすすめします。転職エージェントは面接においてきちんと面接官に刺さる回答例を理解しているだけではなく、模擬面接の相手もしてくれます。

例えばASSIGN（アサイン）のような転職エージェントは、ニデックでの面接対策を熟知しているので、まずはこうした転職エージェントに相談してみることをおすすめします。

ニデックの選考対策#3:
採用条件の交渉

無事ニデックの面接に通過した場合は、いよいよ採用条件を交渉・同意できたら採用決定という流れです。内定時には改めて現職での待遇を伝え、それを上回るようなオファーを提示・それに納得できるかについて話し合います。

中途採用において年収の交渉は失礼に当たるものではなく、ここでしっかりと交渉しておくことで後悔なく転職・入社することができるでしょう。

一方で、将来的な雇用主に対して年収や待遇の交渉を行うのはやりづらい・難しいというのも事実でしょう。

そのような場合、選考の段階から転職エージェントを活用していれば、転職エージェントが採用条件の交渉についても代行してくれます。こうした採用条件の交渉まで見据えて、転職エージェントの活用を検討することを強くおすすめします。

ニデックへの転職に向いている人の特徴

本項目では、ニデックへの転職に向いている人の特徴についてご説明します。下記の様な理由に当てはまっている人は転職できる可能性が高く、かつ最適な転職先となるでしょう。

ニデックへの転職に向いている人の特徴#1:
同業界や競合他社出身の人

ニデックと事業領域が近いメーカー企業からニデックに転職するというのはよくあるケースです。

ニデックはメーカーの中でも高い年収を誇っており、ニデックと同じくメーカーで働いていて、年収を上げたい人にとってニデックはおすすめの転職先です。

また、同業界や競合他社などの会社での経験はニデックで直接役に立つ経験です。ニデックの選考を受ける際にアピールしやすいだけでなく、ニデックに入社した後でも評価されやすい傾向にあります。

ニデックへの転職に向いている人の特徴#2:
汎用性の高いスキルや専門的な経験を持っている人

汎用性の高いスキルや専門的な経験を持っている人も、ニデックへの転職に向いていると言えます。

例えば下記の様などこの会社でも通用する汎用性の高いスキルを持っている人は、ニデックへの転職活動でアピールしやすく、かつスキルを発揮する機会も多く設けられています。

ニデックへの転職に向いている人の特徴#3:
未経験の業界でもキャッチアップする気がある人【20代・第二新卒等】

ニデックへの転職に向いている人の特徴として、未経験の業界でもキャッチアップする気があるという点が挙げられます。

特に20代前半～20代後半の場合は、ニデックで活かせる経験が直接的になくてもこうしたキャッチアップする気概があることで、転職が十分に可能です。

ニデックへの転職に向いている人の特徴#4:
ホワイト企業で働きたい人

ホワイト企業で働きたい人も、ニデックへの転職に向いていると言えます。

ニデックの公式データによれば、2023年度におけるニデックの平均残業時間は20.1時間となっています。

年度	月平均残業時間
2019年度	16.3時間
2020年度	11.2時間
2021年度	17.3時間
2022年度	19.6時間
2023年度	20.1時間

ニデックへの転職に向いている人の特徴#5:
年収を上げたい人・自分の市場価値を上げたい人

年収を上げたい人・自分の市場価値を上げたい人は、ニデックへの転職に向いています。

ニデックは上場会社なので、有価証券報告書で平均年収が公開されています。有価証券報告書によれば、2024年3月期におけるニデックの平均年収は721万円（平均年齢: 41.7歳）となっています。

年度	平均年収	平均年齢
2024年3月期	721万円	41.7歳
2023年3月期	690万円	40.0歳
2022年3月期	645万円	39.2歳
2021年3月期	588万円	38.7歳
2020年3月期	616万円	38.6歳
2019年3月期	661万円	39.0歳
2018年3月期	663万円	39.5歳

ニデックに転職すると、年収が上がるというだけでなく自分自身の市場価値も上がるというメリットがあります。

転職後に合わないと感じても、ニデックで数年間働いた経験があれば、転職市場における市場価値は非常に高くなります。より高年収企業に転職したり、自分の好きな業界で仕事をすることなどもできるようになります。

中途でニデックに転職した場合の年収は？

中途でニデックに転職したいと思っている場合、「自分の年収がどれくらいになるか」というのは誰しもが気になることでしょう。

ニデック（日本電産）の年収は下記の記事でも解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

ニデックへ転職するためにやるべきこと

ニデックへ転職するためにやるべきこととしては、下記の3つが挙げられます。

ニデックへ転職するためにやるべきこと#1:
自己分析を行う

ニデックへ転職するためには、まず自己分析をしっかりと行うことが重要となってきます。具体的には、下記の様なことに対して自分なりの答えをしっかりと導き出しておくと良いでしょう。

新卒における就職活動でも同様ですが、中途の場合は前職での経験が重要となってきます。自身が経験したことと絡めて、なぜニデックが自分を採用したほうが良いか、説得力のある説明ができるようにしておきましょう。

特に先述した通り、自分の強みがニデックの行動指針や規範に当てはまっているかについて、しっかりと考えることをおすすめします。

ニデックへ転職するためにやるべきこと#2:
企業研究を行う

ニデックへ転職するためには、企業研究も重要となってきます。ニデックがどのような会社で、どのような点に強みがあり、自分がどのように貢献できるかを説明できるようにしておきましょう。

ニデックに関する理解度は面接に通ることができるかに直結するため、しっかりとニデックに関して勉強しておきましょう。

ニデックへの転職を成功させるためには、転職エージェントの活用がおすすめ

ニデックへ転職するためには、転職エージェントを活用することも重要です。書類選考においては書類添削、面接においては模擬面接、更に内定後の条件交渉まで、転職エージェントは首尾一貫して求職者のサポートをしてくれます。

書類選考や面接においては、第三者による添削や練習・フィードバックがあることによって圧倒的に合格率を改善することができます。

選考対策だけでなく、転職エージェントは面接官に関する情報や、どのような質問が実際に面接で行われたか、どの部門での採用が積極的かなど、外部からは正確に分からない情報についても豊富に持っています。

書類選考を通過できる職務経歴書の書き方

本項目ではニデックの書類選考を通過できるような職務経歴書の書き方についてご紹介します。まずそもそも、職務経歴書に盛り込むべき項目は下記の通りです。

基本情報・職歴・学歴は自身の情報について簡単に説明すればよいので今回は詳述を割愛します。

職務要約

職務要約とは、上記のような職歴を簡単に要約することです。文字数としてはそれほど長い必要はなく、内容としては下記の様なイメージです。事実を羅列すれば良く、感想等は必要がありません。経歴を要約し端的に伝えることを意識しましょう。また、下記の様な文章は、面接における自己紹介のスクリプトにもなります。

現職における実績

現職における実績では、①いつ、②何を行ったか、③自身はどのような役割を担っていたか、④結果としてどういう結果になったか、という伝え方をするとわかりやすいでしょう。ここでは主観に基づく感想などではなくあくまで事実を記載することが重要です。

もちろん、必ずしも上記のような書き方である必要はありません。現職における実績は人によって異なりますが、簡潔かつ分かりやすく記載すること、また、面接においては職務経歴書に記載のある項目について深堀される傾向にあるため、面接の際に深堀してほしいことを記載するようにしましょう。

自分の強み・PR

自分の強み・PRに関しては、現職における実績や業務内容・自身のスキルに紐づいてそれがニデックにどのように活きるかを記載することがポイントです。

自己PRに関しては面接でも聞かれるため、回答を必ず用意しておくようにしましょう。また、現職でのスキルだけではなく、英語を話せることや、公認会計士等の資格も是非アピールするべきです。

ニデックに転職すると失敗する可能性がある？

新卒就活や転職において高い人気を集めるニデックですが、中にはニデックに転職して後悔・失敗したという声もあります。例えば、以下のような点が後悔のポイントです。

職種が多いニデックでは、自分が希望しないポジションや職種で入社してしまうとやり直しがきかず後悔に繋がるパターンが多いです。

ミスマッチを持って入社してしまい、異動をすることもできず、後悔し退職に繋がる人が一定数いるのも事実です。

しかしながら、ニデックはミスマッチさえ起きなければとても働きやすい上に年収も高い会社です。ブランドネームも高く、ニデックに入社した後は更なるキャリアアップも見込めます。

未経験者も多く在籍しており、転職先としておすすめできる会社なだけに、転職エージェントを活用するなどして入社前後のギャップをなくし、転職しても後悔しないように対策をすることが非常に重要です。

ニデックはやばい？やめとけ？きつい？

日本を代表する製造業のニデックですが、Googleで「ニデック」と検索すると関連キーワードに「やばい」というネガティブなワードがあります。

ニデックへの就職や転職を検討している方の中でも、この検索結果を見て尻込みしてしまったり、不安になってしまった方も少なくないのではないでしょうか。

下記の記事ではニデックが「やばい」と言われる理由とその実態について解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

ニデックでは大量離職・パワハラがあった？

ニデックでは、大量離職・パワハラという事件があったと報道されています。2022年下半期に、執行役員7人をはじめ上級管理職が大量に離職したと言われています。

日本電産はグループ全体の従業員は11万人を超えるが、本体の社員は2500人あまり。この規模の会社で昨年4月から12月末までに292人の社員が退職。とりわけ冬のボーナスが支給された昨年12月は77人が退社していたことが筆者の取材で分かった。

日本電産で大量退職　元幹部社員が告白「永守重信会長への過剰な忖度が蔓延している」 2023年3月1日

こうした大量退職は、日本電産トップの永守会長によるパワハラや時代錯誤的な経営体制によるものが大きく、そうした時代にそぐわない社員を嫌忌した社員による退職が相次いでいる模様です。

特にCEOで最高業績を達成した関氏が永守氏との確執でCEOから降格し、それに異を唱えた幹部が大量に離職したともいわれています。創業者かつ代表者として会社を大きくしてきた永守氏の体制についていけないことが原因ですが、そうした価値観のずれによって社員が離職してしまったという過去がある模様です。

「最大のパワハラ被害者は、関さんでしょう。三顧の礼で迎え、丸1年かけて評価して『君しかいない』とCEOにプロモーションした人物を、たった10ヶ月で更迭してしまった。売上も利益も過去最高（2022年3月期）のCEOが降格させられて辞任なんて、前代未聞です。Nidecは売上約2兆円の上場企業で、社会の公器。せっかく電気自動車向けモーターのビジネスに夢を持って入ってきた人物を、個人的な時間軸だけで評価して辞めさせるのは、さすがにどうかと思います」
この「時間軸」というのは、同社がかねてより公表している「2025年度に4兆円、2030年度に10兆円の売上高」を指す。この高成長の見通しが株価を支えていたため、目標未達となれば、株価は下落する。毎日、株価を何度もチェックする大株主の永守氏にとって、それは耐えられないことだった。

「決して、永守さん１人だけで大きくなった会社じゃない。創業メンバーでナンバー2の小部さん（現社長）、古株で秘書室人事担当の平田さん（現・唯一の女性執行役員）、最高業績管理責任者の泉田さんらが、こぞって反対したのに、結局、最後は自分1人の考えで、降格させてしまったんです。私をはじめ多くの現場社員も、もう1回、考え直してほしい、と思っていました」

とはいえ、高い目標に対し、計画が未達となったのは事実である。目標の高さも、事前にわかっていたこと。問題は、「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」という、一切の妥協や言い訳を許さないNideｃのカルト的な価値観を持つ“教祖”と、世間常識を持つ外の世界から入社した中途組サラリーマン経営者との、埋めがたい価値観のギャップであり、そのギャップが生じた際の“子分”に対する当たり方であった。

日本電産「パワハラ経営」の限界(1)元社員が語る、“怪獣”永守の激詰め会議

ニデックの採用大学は？就職難易度は高い？

大学通信によれば、ニデックの採用大学は下記の通りです。技術系・理系の大学出身者が多い傾向にあります。

#	大学	採用人数
1	名古屋工業大学	3
	立命館大学	3
3	岐阜大学	2
	徳島大学	2
	千葉工業大学	2
	芝浦工業大学	2
	金沢工業大学	2
	京都先端科学大学	2