「転職エージェントに相談だけしても良い」って本当？注意点も解説

転職活動を支援してくれる転職エージェント。無料で活用できる転職エージェントですが、相談目的で利用しても良いのでしょうか。相談目的で利用することのメリットや、注意点などとあわせて解説します。

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結論: 転職エージェントに相談だけしても問題ない

結論から言うと、転職エージェントに相談することは全く問題ありません。

一見すると「まだ転職を決めていない状態で相談するのは迷惑では？」と思われがちですが、実際には転職エージェント側にも大きなメリットがあります。そのため、相談段階で面談を利用することは歓迎されます。

実際、最初は「とりあえず相談だけ」という段階だった人が、面談を通じて転職意欲が高まり、最終的に転職するケースは非常に多いです。転職が成立すればエージェント側も報酬を得られるため、相談だけでも歓迎されます。

このように、求職者による相談はキャリアアドバイザーにとってメリットが大きく、「相談だけするのは悪いのでは？」と遠慮する必要はまったくありません。

転職エージェントが面談を行う目的は？

転職エージェントから見た面談の主な目的は、求職者の人となりや価値観を把握し、これまでの経験・現状・仕事内容を正確に理解することにあります。

一方、求職者側の目的は、自身の経歴・スキル・希望条件を共有し、求人紹介の基礎となる情報を整えてもらうことです。また、キャリアプランや仕事観・人生観について相談し、第三者の視点からアドバイスをもらうこともできます。

転職エージェントとの初回面談は、単なるヒアリングにとどまらず、双方の認識をすり合わせ、今後の転職活動の方向性を定めるための重要なプロセスだと言えます。

立場	目的
求職者	■ 担当のキャリアアドバイザーの人となりを知る ■ 転職先の希望条件を伝える ■ 自分のキャリアプランを一緒に考えてもらう ■ 仕事や人生に関する考え方を共有する
エージェント （キャリアアドバイザー）	■ 求職者の人となりを知る ■ 経歴や職歴を確認する ■ 求職者の希望条件を知る ■ 求職者のキャリアプランを考える

転職エージェントに相談するメリット

ここまで、転職エージェントに「相談だけ」することはまったく問題ないという点を解説してきました。ここからは、相談段階で利用することがどのようなメリットにつながるのか、さらに深掘りして説明していきます。

転職エージェントに相談するメリット#1:
転職におけるプロの意見を無料で聞くことができる

転職エージェントに相談することによるメリットとしてまず挙げられるのが、転職におけるプロの意見を無料で聞くことができるという点です。

転職エージェントは、日々多くの求職者の転職活動を支援しており、選考の傾向や企業側の本音、採用基準の動向などに精通しています。そのため、相談することで実績にもとづいた的確なアドバイスを受けることができます。

しかも、これらのサービスはすべて無料で利用できます。複数社に相談して比較することもでき、ユーザー側に金銭的な負担は一切ありません。

転職エージェントに相談するメリット#2:
転職市場や業界の動向に関する情報を仕入れることができる

転職エージェントに相談することによるメリットの1つとして、転職市場や業界の動向に関する知識を仕入れることができるという点が挙げられます。

転職エージェントは複数の企業と日々やりとりをしており、どの業界で採用が活発か、どの職種が競争激化しているか、どの企業がどんな人材を求めているかなど、一次情報に基づいたリアルな市場感を把握しています。

こうした市場情報を把握しておくことで、転職活動をするかどうかの判断材料にすることができます。まだ転職を決めていない段階であっても、転職エージェントに相談する価値は十分にあると言えます。

転職エージェントに相談するメリット#3:
転職に関する自身の考えを整理できる

転職エージェントに相談することによるメリットとして次に挙げられるのが、転職に関する自身の考えを整理できるという点です。

面談を通じて、業界の最新動向や具体的な求人情報を得ることができ、自分では気付けなかった選択肢や視点が広がります。これにより、漠然としていた転職のイメージがクリアになり、自身の志向や価値観を言語化しやすくなります。

転職エージェントと話すことで自分のキャリアと向き合う良い機会になるため、キャリアに悩んでいる人は転職エージェントへの相談がおすすめです。

転職エージェントに相談するメリット#4:
求人（非公開求人を含む）を紹介してもらうことができる

求人を紹介してもらえるというのも転職エージェントに相談してみることによるメリットです。

初回相談の段階でも求人をいくつか紹介してもらえるため、転職活動のイメージが具体化しやすくなります。

さらに、転職エージェントを利用する大きな利点が「非公開求人」を紹介してもらえる点です。条件が良かったり重要ポジションであったりと、魅力的な案件が多い傾向があります。

転職エージェントに相談するメリット#5:
希望を満たす求人が出てきた際にいち早く教えてもらえる

希望を満たす求人が出てきた際にいち早く教えてもらえるという点も、転職エージェントに相談しておくことによるメリットです。

初回相談の時点で希望に合う求人が見つからなくても、「条件に合う求人が出たらすぐに知らせてほしい」と伝えておけば、新しい求人が発生したタイミングで優先的に案内してもらえます。

求人は企業側の採用事情や市況に大きく左右されるため、質の良い求人が豊富な時期もあれば、ほとんど出てこない時期もあります。だからこそ、早めに相談して希望条件を共有しておくことで、チャンスを取りこぼしにくくなります。

希望に合う求人を確実にキャッチしたい場合は、転職エージェントと早い段階から関係を築いておくことが重要です。

転職エージェントに相談だけする場合の注意点

転職エージェントに相談だけすること自体は問題なく、むしろ得られるメリットも大きいです。ただし、相談目的で利用する場合には、いくつか注意すべきポイントもあります。

転職エージェントに相談だけする場合の注意点#1:
転職意欲がないとは言わない

転職エージェントに相談だけする場合の注意点としてまず挙げられるのが、「転職意欲がないとは言わない」という点です。

転職エージェントは、求職者が企業に入社した際に報酬を得るビジネスモデルのため、転職意欲がゼロと判断されるとサポート対象から外れてしまう可能性があります。

そのため、現段階で本気で転職を考えていなくても、「良い求人があれば検討したい」「◯月以降に転職を考えています」といった転職の可能性があるというニュアンスを伝えることが重要です。

キャリアアドバイザーも人間なので、転職する気は一切ないと言われると、無意識のうちに優先度を下げてしまうことがあります。一方で、転職の可能性があると分かれば、情報提供やアドバイスも積極的になります。

転職エージェントに相談だけする場合の注意点#2:
自分の悩みや話す内容を準備しておく

転職エージェントに相談だけする場合の注意点として次に挙げられるのが、自分の悩みや話す内容を準備しておくという点です。

転職エージェントは無料で気軽に相談できますが、何を相談したいのかが曖昧なまま面談に臨むと、貴重な時間を十分に活かせません。

初回は相談だけのつもりでも、面談の価値を最大化するために、希望条件や気になっている点はある程度言語化して伝えることをおすすめします。

転職エージェントに相談だけする場合の注意点#3:
複数の転職エージェントに相談する

可能であれば複数の転職エージェントに相談するというのも、転職エージェントに相談だけする場合の注意点の1つです。

キャリアには明確な正解がないため、一社だけの意見に依存してしまうと、担当アドバイザーの価値観や専門領域に偏ったアドバイスしか受け取れない可能性があります。

また、ひとつの視点だけを聞いていると、そのアドバイスが絶対的な正解に思えてしまい、内容に誤りや偏りがあっても気づけないことがあります。

一方で、複数の転職エージェントに相談すれば、異なる立場・経験・業界理解を持つアドバイザーから意見を得ることができます。結果として、自分のキャリアをより多面的に捉えることができるというのがメリットです。

転職エージェントに相談だけする場合によくある質問

転職エージェントに相談だけする場合によくある質問を下記の通りまとめています。

転職エージェントに相談だけする場合によくある質問#1:
無理矢理求人に応募させられることはない？

転職エージェントに相談だけする場合によくある質問として、「無理に応募を勧められることはない？」という不安があります。

結論として、応募するかどうかは求職者本人が自由に判断できます。紹介された求人に応募する義務は一切なく、無理に応募させられることもありません。万が一応募を強制されても、毅然と断ることが大事です。

そもそも無理な応募を迫ることは、キャリアアドバイザー側にも大きなデメリットがあります。入社後に短期間で退職されてしまうと、企業へ紹介料を返金する必要があるためです。

また、SNSでの口コミも広まりやすいため、強引な提案をするアドバイザーは現在では非常に少なくなっています。

転職エージェントに相談だけする場合によくある質問#2:
相談だけのつもりがずるずると先に進んでしまうということはない？

相談だけのつもりが、そのまま流されて先に進んでしまう心配も不要です。

求人への応募には求職者の明確な同意が必須であるため、「現段階では応募は控えたい」「相談だけで止めておきたい」と伝えれば、意に反して選考が進むことはありません。

無理に応募を促すことは、求職者だけでなく採用企業にも迷惑がかかるため、キャリアアドバイザー側も避ける行動です。安心して相談だけの利用ができます。

転職エージェントに相談だけする場合によくある質問#3:
途中で転職エージェントから退会しても違約金を取られることはない？

転職エージェントは、求職者から手数料を徴収することが法律で禁止されています。そのため、利用をやめたり退会したりしても、違約金を請求されることは一切ありません。

有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。

職業安定法 第三十二条の三

そもそも求職者側が料金を支払う契約を結ぶ仕組みではないため、違約金が発生すること自体があり得ません。安心して利用・退会することができます。

転職エージェントに相談だけする場合によくある質問#4:
相談だけするにあたってはオンラインや電話でも良い？

転職エージェントとの面談形式には、対面・電話・オンラインがありますが、新型コロナウイルス感染症の流行以降はオンライン面談が主流となりました。

現在では、自宅や外出先からでも参加でき、顔を合わせて話せるWeb面談が中心です。対面よりも手軽で、移動が不要な分スケジュール調整もしやすい点が大きなメリットです。

転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけないこと

転職エージェントとの面談には、絶対に避けるべき行動があります。以下に代表的な例をまとめます。

こうした行動は、キャリアアドバイザーとの信頼関係を大きく損ない、質の高いサポートを受けられなくなる原因となります。

上記のポイントについてさらに詳しく知りたい方は、以下のページで詳細な解説を掲載しているので、詳しく知りたい方は合わせてご覧ください。