上司が自分にだけ当たりが強い？原因と対処法を解説

「上司が自分にだけ当たりが強い」と思い悩む人も多いでしょう。本ページでは上司の当たりが強いときに考えられる原因と対処法について徹底解説しています。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（上司側の原因）

上司が自分にだけ当たりが強い場合、上司側にはどのような原因があるのでしょうか。原因と心理について解説します。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（上司側の原因）#1:
イライラやストレスを発散したいため

イライラやストレスを抱えて不機嫌な上司は、部下に強く当たることでイライラやストレスを発散しようとすることがあります。日常の様々なストレス源が原因となり、その結果として部下が不当な扱いを受けることとなってしまいます。

出世や評価・仕事での成果など仕事上でのストレスに限らず、家庭内の問題や恋愛問題などのプライベートに関する問題まで、さまざまなことが原因でストレスを抱えるのは上司も人間なので同じです。

何らかの事情によってこうしたストレスを直接解消することができないため、部下に強く当たることでストレスを解消しようとします。

この様な上司はプロフェッショナルとして好ましくありませんが、機嫌によって態度が変わってくるため部下の立場では気を付けて関わるしかありません。

どのような態度を取っていても、上司の機嫌が悪いと強く当たられてしまうことになるため、自分を責めすぎないことが大事です。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（上司側の原因）#2:
優越感に浸りたいため

優越感に浸りたいというのも当たりが強い上司の原因です。

人間は自尊心を高めるために優越感を感じたいと考える傾向がありますが、上司と部下という立場を悪用して優越感を感じるためだけに当たりが強い上司も存在します。

イライラやストレスを発散したい上司と同様、こうしたケースではどう対処しても部下に対して強く当たってくる傾向にあります。高圧的な態度を取ってくるという態度は自信がないことの現れです。

優越感を感じるために当たりを強くしている上司は、なるべくかかわらないようにするか気にしないよう受け流すことが重要です。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（上司側の原因）#3:
当たりが強いことに気づいていないため

自分の態度が厳しすぎることに気づいていない上司もいます。

特に自分が厳しい環境に身を置いていながら仕事を頑張ってきたという上司だと、「職場は厳しい環境である」という仕事観が身についており、結果的に部下に対して厳しい態度を取ってしまうことがあります。

この様なケースは、ストレスの発散や優越感のために強く当たっているわけではないため本人に悪気があるわけではありません。

しかしながら自分にだけ当たりが強いことを訴えると「甘え」などとして評価が落ちてしまうこともあるため、シビアなパターンであるとも言えます。

ただし、こうした厳しい上司は「自分にだけ」当たりが強いわけではなく、周囲の部下全員に対して厳しい態度を取ります。

部下が自分一人だけであるなどのケースにおいて起こることなので、そのようなケースで当たりが強いと感じる場合は、「自分にだけ当たりが強い」と思い悩まないことが重要です。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（上司側の原因）#4:
実は自分に期待をしているため

実は自分に期待をしているというのも、上司が自分に対して当たりが強い原因の1つです。

特にこうした態度は自分が厳しく指導されながら成果を出している上司にありがちな傾向です。

自分に期待をしている上司は部下に対する期待値を高く設定しており、部下がその期待値に達していない場合は厳しく対応することがあります。部下が指導によってできるようになると信じているため、こうした態度を取るのです。

もちろんこうしたケースは上司に悪意があるわけではなく、むしろ部下に対して成長してほしいという期待があるからこそです。

ただしその指導によって自分が潰れてしまっては元も子もないため、指導が厳しすぎると感じる場合は適切なコミュニケーションを取ることが必要となります。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（言われる側の原因）

上司が自分にだけ当たりが強い場合、強く当たられる側にも何らかの原因がある可能性があります。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（言われる側の原因）#1:
仕事面に問題があるため

上司が自分にだけ当たりが強い場合の、言われる側の原因として仕事面に問題があるということが挙げられます。

例えば仕事面でミスを繰り返してしまったり集中力がなかったりといったことが目に付くと上司からの指導が厳しくなることがあります。

特にこうした指導は、一度指導されたことを改善しないことでより厳しくなることがあります。自分にだけ当たりが強い場合は、自分自身の仕事の態度に問題がないかを一度自問自答するようにしましょう。

この様な仕事面での問題がある場合、どの様な上司に当たっても厳しい指導を受けるか、または呆れられて指導されなくなることがあります。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（言われる側の原因）#2:
大人しく言い返さない性格であるため

大人しく言い返さない性格の場合、上司によって当たりが強い対象となる可能性があります。

特に、ストレスやイライラを発散したいと考えている上司や、優越感を感じたいと考えている上司からは強い当たりを受けてしまうことがあります。

こうした人は言い返さないため、上司が強く当たっても言い返されて傷つく心配がなく安心して攻撃できる対象となってしまいます。逆に強く言い返す気質の人は上司もダメージを受けることがあるため、強く言ってきません。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（言われる側の原因）#3:
自信がなくオロオロしているため

自信がなくオロオロしている人も上司に強く当たられる可能性があります。

大人しく言い返さない人と同様、自信がなくオロオロしている人も強く言い返してこないため、上司からは安心して攻撃できる対象とみなされやすいです。

このような態度の人は、厳しい人から見ると「見ていてイライラする」という感情を抱かれやすい傾向にあります。

また仕事ができないなどと判断されることもあるため、自分でも自信がなくオロオロしていると考える人は、仕事上ではきびきびした性格に変わるよう努力が必要です。

そうしないと環境が変わったとしても同様の扱いを受けてしまうことがあります。また、人との関わりが少ない仕事やリモートが可能な仕事を選択すると良いと言えます。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（言われる側の原因）#4:
言い返しすぎる・態度が反抗的であるため

大人しく言い返さない性格だと強い当たりを受けやすいとご説明しましたが、かといって言い返しすぎる・反抗的な態度も注意が必要です。

こうした態度では周囲に疎まれてしまうことがあります。

特に仕事面での問題が伴っている場合はより注意が必要です。仕事ができないのに「言い返しすぎる・態度が反抗的である」と、「仕事ができないのに生意気」という印象を受けてしまうことがあります。

上司に対して言い返すというのは適切なバランスが必要です。

仕事上での問題はなるべくなくしたうえで、どうしても許せない理不尽なふるまいはきちんと言い返すというコミュニケーションを取ることが重要です。

上司が自分にだけ当たりが強い原因と心理（言われる側の原因）#5:
優秀であるため

自分が優秀であるため、上司に強く当たられるということもあります。

自分の部下が上司の存在を脅かすような存在であったり、自分の部下が当時の自分より評価されていると感じる場合、心の狭い上司は部下に対して強く当たることがあります。

上司から強く当たられると「自分は仕事ができないのではないか」と自分を追い詰めてしまうことがありますが、実はそうしたことが上司の狙いであることもあります。

自分の評価が社内で良い場合は、上司の強い対応を気にしないようにしましょう。

むしろ、こうした態度を取る上司に対して哀れに思うことが自分を守ることにもつながります。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置した結果起こること

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置し、ストレスを感じ続けてしまうとどうなるのでしょうか。

場合によっては下記の様に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置した結果起こること#1:
メンタルヘルスになる・自己肯定感が下がる

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置し、ストレスを感じ続けてしまうと、精神的な疲労が蓄積されます。

日々の業務が心の負担になり、それが積み重なることでメンタルヘルスが不調となってしまう場合があります。

こうしたメンタルヘルスはうつ病などの重大な問題を引き起こすこともあり、放置するのは危険です。また上司からの強い当たりが自己肯定感の喪失にもつながります。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置した結果起こること#2:
仕事のモチベーションが上がらず、スキルが身に付かない

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置していると、仕事のモチベーションが上がらないことにつながっていきます。

モチベーションが低い状態では、新しいスキルを習得する意欲も低下します。自己成長のチャンスがあっても、それを活かすエネルギーが湧きません。

また、上司から適切な指導を受けることができず、スキルそのものも身につかない可能性があります。

スキルが身に付かないまま合わない仕事を続けてしまうことで時間だけが経ってしまい、いざ転職しようと思っても自身の能力・スキルが不足している結果転職活動もうまくいかないということになり得ます。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置した結果起こること#3:
パフォーマンスが悪くなる・成果を出せなくなる

上司からの当たりが強すぎると、パフォーマンスが悪くなる・成果を出せなくなるということが起こり得ます。

上司からの当たりが強いと、適切な指導を受けることができずスキルが身につかないことがあります。スキルが身につかないと仕事におけるパフォーマンスが悪くなり、成果も出せなくなります。

結果として給料や賞与・昇給といった待遇の部分にも影響を与えます。待遇が悪化すると更にモチベーションが低下してしまうなど悪循環となってしまうことにも繋がります。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置した結果起こること#4:
職場での評価が悪くなる

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置すると、職場での評価が悪くなることがあります。

上司が期待の裏返しで厳しいなどの場合を除くと、上司からの心象は悪いことが多く、評価が不当に悪くなってしまうことがあります。

仕事で相当な成果を残せれば別ですが、基本的に評価は直属の上司による評価が占める比重が大きいため、結果的に自身の評価が悪くなってしまいます。

評価が悪くなってしまうと待遇や昇進にも影響し、自分のモチベーションにも大きく影響してしまうため、上司の評価が不当に悪いと感じる場合は対処が必要となります。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置した結果起こること#5:
プライベートを楽しめなくなる

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置していると、プライベートの時間も満足に楽しむことが難しくなることがあります。

常に上司のことが頭から離れないために休日もじっくり休むことができず、仕事のストレスや疲労が消えません。

上司からの過剰なストレスは、趣味や家族との貴重な時間への関心を削ぎます。趣味や本来楽しいことであっても、仕事で上司に強く当たられるということが原因で後回しになることがあったり、心から楽しめないということも十分にあります。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置した結果起こること#6:
時間を浪費してしまい、転職市場における自身の価値も下がる

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置しストレスを感じ続けてしまうと、転職市場における自身の価値も下がることに繋がります。

上司が自分にだけ当たりが強いことを放置しストレスを感じながら仕事をしていても、社内でのパフォーマンスが悪くなって自分の成長速度は遅くなってしまう傾向にあります。

この様な状態で仕事を続けてしまうと、いざ自分が転職しようと思っても「転職するには年齢が高い」「年齢の割には能力やスキルがない」といった評価になってしまい、転職活動に失敗する可能性が高まります。

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法を解説します。

上司に強く当たられると考える場合は、まず下記の様な対処法を検討しましょう。

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法#1:
自分に原因がないか考える

上司が自分にだけ当たりが強いとき、まず自分に原因がないか考えることが重要です。

例えば仕事上でミスが多かったり、謝らなかったりという態度を取っていることで上司の指導が厳しい場合があります。

こうしたケースでは自分自身を改善することで上司の態度が改善されることがあるため、まずは自分に原因がないかを考えることが重要です。

また仕事上での問題でなく、自分が気弱であったり舐められやすい性格であると自覚している場合はそうした性格も是正するよう努力しましょう。

仕事では、気弱であったり舐められやすい性格だと損をすることが多いのは事実です。そうしたことを仕方ないで済ませるのでなく、性格を矯正することが結果的に自分自身の待遇改善や評価の向上につながります。

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法#2:
受け流す・気にしない

上司からの厳しい言葉や態度を受けた時、その場で対処する一つの方法は、受け流すことです。

すべての批判や厳しい言葉を真に受ける必要はありません。時には、上司の言葉を一歩引いて考え、個人的には取らずに仕事上のフィードバックとして捉えることが重要です。

また、上司が不機嫌であったり優越感を感じたいだけの場合は、なおさら深刻に言葉をとらえる必要はありません。上司に対して達観した態度で臨むことが重要です。

このような対処法は、自分の精神的健康を守る上で有効です。上司の言葉に振り回されることなく、自分の感情や反応をコントロールすることで、ストレスを軽減できます。

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法#3:
上司との関わりを避ける

上司との直接的な関わりを避けることも一つの方法です。これは、不必要な対立を避け、自分自身を守るための手段となります。

具体的には、必要最低限のコミュニケーションに留める、上司との直接的なやり取りを減らす、または第三者を介してやり取りするなどの方法があります。

これにより、上司からの不当な批判や圧力を受ける機会を減らすことができます。

しかし、この方法は状況に応じて慎重に選択する必要があります。過度に関わりを避けると、職務の遂行に影響を及ぼす可能性もあるため、バランスを考慮することが重要です。

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法#4:
論理的にコミュニケーションを取る

論理的にコミュニケーションを取ることが有効です。

感情に流されずに事実や具体的なデータに基づいて話すことで、上司とのコミュニケーションをスムーズに進めることができます。

具体的には、上司の指摘に対しては具体的な例や根拠をもって反論する、自分の意見や提案を明確に伝える、不明瞭な点は質問して確認するなどが挙げられます。

これにより、感情的な対立を避けつつ、建設的なやり取りが可能になります。

また、論理的なコミュニケーションを取ることは、自分の立場や考えを明確に表現するためにも重要です。これにより、上司も自分の意見や立場を理解しやすくなります。

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法#5:
仕事外でもコミュニケーションを取る

仕事外でもコミュニケーションを取ることも対処法の1つとして挙げられます。当たりが強い上司と業務外で関わるのは嫌かもしれませんが、業務外で仲を深めることで結果的に仕事での関係も良化することがあります。

上司も人間なので、仲が良いと思える人に対しては強い当たりをしなくなります。強い当たりをするにしてもそのあとにフォローしてくれるようになるなど、仕事がよりやりやすくなります。

また飲み会などの場は自分に対して当たりが強い原因などを聞きやすい環境です。フランクなコミュニケーションを通じて、なぜ上司が自分に対して厳しい態度を取ってくれるか理由を教えてくれることもあるため、こうした環境でのコミュニケーションが非常に重要です。

上司が自分にだけ当たりが強い状態が改善されない場合の対処法

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法を取っても、自分にだけ当たりが強い状態が改善されないことがあります。

そのような状態を放置していると様々な問題につながると先ほど述べた通り、状況が深刻な場合はきちんと対処することが重要です。

上司が自分にだけ当たりが強い状態が改善されない場合の対処法#1:
異動を申し出る

異動を申し出ることは、上司が自分にだけ当たりが強い状態が改善されない場合の対処法の1つです。

自分自身がその部署における仕事にこだわりがない場合は特に有効で、合わない上司から離れることで劇的に職場環境が改善されることがあります。

ただし、異動が必ずしも承認される保証はありません。異動が実現しても、新しい部署での適応や仕事への情熱を見出すことが難しい場合があります。

また、新しい業務を学ぶ過程での負担増加も予想されます。これらのリスクも事前に検討し、異動を決断する必要があります。

上司が自分にだけ当たりが強い状態が改善されない場合の対処法#2:
上司に対して物申せる人に相談する

上司に対して物申せる人に相談するというのも有効な選択肢です。

上司に対して物申せる人というのは、上司を管轄している上司であったりコンプライアンスであったりといった人物が挙げられます。

ただし、こうした相談が有効なのは自分自身に問題がなく、かつ上司からの指導が理不尽な場合に限られます。

自分自身に問題がある場合は上司の上司に相談したとしても「甘え」と思われたり、評価が下がってしまうことに繋がります。また、場合によっては上司に告げ口したと共有され、さらに環境が悪化してしまうことがあります。

上司に対して物申せる人に相談するというのは有効な選択肢となりえますが、極端な選択肢でもあります。

上司が自分にだけ当たりが強いときにその場でできる対処法を実践したうえでなお改善が見込めない場合などに選択するようにしましょう。

上司が自分にだけ当たりが強い状態が改善されない場合の対処法#3:
転職する

上司が自分にだけ当たりが強い状態が改善されない場合の対処法として、思い切って転職してしまうというのも有効な選択肢の1つです。

上司による当たりが強いと仕事での満足度が下がってしまうだけでなく、上司から評価が悪くなり待遇や昇進にも影響が出るという可能性があります。

転職を行えば自分によりあった職場を選ぶことができるだけでなく、より待遇の良い会社に転職することで簡単に年収を上げられることにもつながります。上司との関係が改善できないほど悪く、現在の職場にも拘りがない場合は転職も有効な選択肢です。

特に20代から30代前半は転職市場における価値が非常に高く、転職市場で引く手あまたです。逆に自分が評価されない職場でずるずると働いてしまうとどんどん市場価値も下がってしまい、転職を検討するころにはもう遅いということもあり得るため、早めに動くことが重要です。