いずれ潰れる会社の特徴・前兆とは？対処法も解説

世の中にはいずれ潰れると言われる会社があります。この様な会社に入社し留まってしまうと自分自身に過剰なストレスがかかり身体を壊してしまうことにもつながります。

「いずれ潰れる会社の特徴・前兆」「いずれ潰れる会社で働くデメリット」「いずれ潰れる会社にいる場合の対策」について説明します。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆

いずれ潰れると言われる会社の特徴・前兆として下記の様なものが挙げられます。順にご説明します。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#1:
新入社員・優秀な社員の離職率が高い

いずれ潰れる会社の特徴として、新入社員や優秀な社員の離職率が高いという点が挙げられます。

いずれ潰れる会社では、新入社員への教育がしっかりと行われなかったり、優秀な社員に仕事が偏っているといった、職場環境や組織の健全性に問題がある可能性が高くなっています。優秀な人材が流出することで組織全体のパフォーマンスは低下していきます。

また、新入社員への教育がしっかりと行われないことでできる人材が育たないだけでなく、キャリアアップが見込めないため退職する人も多くなってしまいます。

こうした人材の流出による人材不足は残された社員に過度な負担を強いることになります。人材が不足すると、一部の社員に仕事がさらに集中し結果的に労働時間が長期化してしまうという悪循環となっていきます。

最終的には作業効率も悪くなり、会社の経営にも影響を及ぼすことになります。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#2:
ワンマン経営・ワンマン社長

いずれ潰れる会社の特徴として、ワンマン経営であるという点も挙げられます。

ワンマン経営	経営における方針や意思決定などすべて社長一人によって行われる経営
ワンマン経営者・社長	ワンマン経営を行う経営者

ワンマン経営は悪いことではないですが、ワンマン経営を行う社長は、「自分の考えが正しい」という思いが強い傾向にあります。そのため、ワンマン社長は自分が間違った判断をしていたとしても他人の意見を聞き入れられないため、経営が悪化しやすいと言えます。

また、ワンマン社長のいる会社では自分の意見が通りにくいため、社長についていくことができないと判断した社員は退職していく場合も少なくありません。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#3:
会社全体の雰囲気が悪い

会社全体の雰囲気が悪いことも、いずれ潰れる会社の特徴です。職場の雰囲気が悪いと、従業員の仕事への意欲や満足度が大きく下がります。

職場の雰囲気が悪いと、チームワークの崩壊やコミュニケーションの障害を引き起こしやすくなります。そして、コミュニケーションがうまく取れないことによって、ストレスが増加し仕事の効率低下にもつながっていきます。

また、人間関係のトラブルや陰口、いじめなどは健全な職場環境を維持することを困難にしていくため、離職者の増加につながってしまいます。

参考: 人間関係が最悪な職場で働くとどうなる？実態と対処法を解説

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#4:
パワハラが・セクハラがなどのハラスメントが蔓延している

パワハラが・セクハラがなどのハラスメントが蔓延している会社も、いずれ潰れる会社の特徴と言えます。

パワーハラスメントやセクシャルハラスメントなど、職場での嫌がらせは、被害者に精神的なストレスを与えます。これにより、職場の雰囲気は悪化し、生産性も低下していきます。

種類	定義
パワーハラスメント	職場で明らかに立場が上のものが、常識的に逸脱した指示や発言をして、相手を不快にさせること
セクシュアルハラスメント	職場において、相手の意に反して性的な言動をすることにより不快な気持ちにさせること
マタニティハラスメント	妊娠・出産・育児中の女性従業員に対して、理不尽な扱いを受けるような言動をすること
モラルハラスメント	態度や言動で相手の人格を否定したり傷つけたりすること
結婚ハラスメント	未婚の人に対して避難したり、結婚に関するプレッシャーを与えたりして不快な思いをさせること

ハラスメントは従業員の職場における満足度を著しく下げる行為です。セクハラやパワハラが蔓延していると自主的な退職のみならず、精神的に身体を病んで会社を離れる人も増えます。

結果的に、ハラスメントが放置されると、会社の評判も損なわれます。優秀な人材の流出は避けられず、新たな人材を惹きつけることも難しくなります。ハラスメントは、会社全体の発展を妨げる深刻な問題です。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#5:
社員同士のコミュニケーションが極端に少ない

いずれ潰れる会社の特徴として、社員同士のコミュニケーションが極端に少ないという点が挙げられます。

コミュニケーション不足によって以下のようなことが起こりやすくなります。

会社は多くの社員が協力し個人ではあげることのできない成果を生みだしています。しかし、コミュニケーションが不足している職場では、気軽に相談することができないため、ほかの社員からの協力やサポートを受けることも難しくなります。

また、社員同士のコミュニケーションが少ないことで職場全体の雰囲気も悪くなり、モチベーションも低下していき普段なら起こさないミスを連発してしまうといった悪循環に陥りやすくなります。結果的に、経営悪化へとつながっていきます。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#6:
社員のモチベーションが低い

社員の仕事に対するモチベーションが低いという点も、いずれ潰れる会社の特徴です。

社員一人ひとりのモチベーションが低い会社では、仕事に対して意欲を持っていないため、士気が低い傾向にあります。

また、そういった会社では、社員同士での愚痴や悪口などを頻繁に耳にすることがあります。このような環境では社員間の信頼が失われ、不安や緊張が常に漂います。

悪口などは社員の士気を低下させ職場の雰囲気を悪化させる原因となりさらなるモチベーションの低下へとつながっていきます。

仕事に対するモチベーションが低いまま仕事をしていても、業務効率は悪くなる一方で会社の業績向上も見込めません。会社の将来性が見込めないことによって、社員はさらにモチベーションの維持が難しくなり、社員が辞めていく悪循環に陥ります。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#7:
特定の社員に業務が偏っている

いずれ潰れる会社の特徴として、特定の社員に業務が偏っているといった点が挙げられます。

いずれ潰れる会社は教育もしっかりと行われていない傾向にあるため、優秀な人材が育っていきません。そのため、残っている優秀な社員に業務の過重化を招きます。業務負荷が増えると、ストレスや長時間労働による身体の不調のリスクにもつながっていきます。

また、特定の社員の業務負荷が増加することで、新たなプロジェクトや事業成長が妨げられてしまう場合もあります。このような状況では、社員のモチベーションを低下させるだけでなく、「この会社は成長できない」と考える結果となってしまいます。

特定の社員に業務の偏りが一時的ではなく改善の余地がみられない場合、社員は「この会社にいるといつか身体を壊すのではないか」などと考えるようになり、離職が増える傾向にあります。

そのため、特定の社員に対して常に業務の偏りがみられる会社には将来性はないと言えます。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#8:
サービス残業・長時間労働が多い

サービス残業・長時間労働が多い会社もいずれ潰れる会社の特徴と言えます。

いずれ潰れる会社では、会社の生産性が低いため、長時間労働を強いられたり、職場やサポート残業が頻繁に行われます。こういった環境では、多くの人が短期で辞めてしまい、人手不足へとつながっていき、さらに長時間労働へと悪循環となります。

長時間労働は疲労を蓄積させ、睡眠不足や慢性的な疲労などで身体を壊すことにつながります。また、社員のプライベートを削ることにもなるため精神的なストレスも増大していきます。

特に給料が低く対価が少ない職場で、長時間労働やサービス残業を強いられることが多い傾向にあります。残業代が支給されないサービス残業を強要され、長時間労働が多くなっている場合は注意が必要です。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#9:
人手不足なのに社員を採用しない

いずれ潰れる会社の特徴として、人手不足なのに社員を採用しないという点もあります。

新入社員や中途社員を採用するためにもコストがかかってきます。いずれ潰れる会社ではそのコストもかけることができず、まともな候補者を集めることができなくなります。

優秀な候補者を集めることができないと、フィットする人を採用するのも難しくなり、結果として社員の早期退職につながってしまいます。

また、新たな人材が入らないことで慢性的な人手不足になり、在籍社員の負担が増大するといった職場環境が悪化していく可能性が高くなるため、転職を考える良い機会かもしれません。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#10:
社会の変化に対応できていない

いずれ潰れる会社の特徴として社会の変化に対応できていないという点も挙げられます。変化に対応できない会社では「IT化」「DX化」など世の中に広がる変化への対応が遅れていきます。

例えば、IT化が遅れている会社では業務プロセスの効率化が難しくなります。また、DX（デジタルトランスフォーメーション）が社会に浸透してきている中で、IT化が遅れている会社ではDX化による会社全体への変化をもたらすことも難しいと言えます。

IT化	・業務の効率化を目的とする 業務や作業をデジタルに置換し、業務の効率化・信憑性の向上を図る
DX化 （デジタルトランス フォーメーション）	・ビジネスモデルや組織の変革を目的とする データとデジタル技術を活用し、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセスを変革し、競争上の優位性の確立を図る

IT化が遅れている会社では顧客や社会のニーズを把握することができなかったり、製品・サービスなどのビジネスモデルの変革ができません。そのため事業成長に必要なIT化が遅れている会社では、時代に取り残され将来性が見込めないと言えます。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#11:
人件費や給料などのコストカットを図る

いずれ潰れる会社の特徴として、必要以上に人件費や給料などのコストカットを図るという点が挙げられます。

会社は業績が悪化していくと人件費や交通費など様々なコストをカットしていきます。

無駄なコストカットは必要ですが、社員の給料やボーナス、交通費など必要となる部分のカットを行うことは会社としておわってると言えます。

減給やボーナスカットなどは社員のモチベーションを低下させます。そして、社員は会社への不信感が強まるとともに、将来性はないと感じ退職者が増加していきます。

いずれ潰れる会社の特徴・前兆#12:
取引先との契約が解除されていく　

今まで取引していた会社との契約が解除されていくという点も、いずれ潰れる会社の特徴として挙げられます。

いずれ潰れる会社と取引を行っていると、潰れた時に契約先も被害を受ける可能性があります。そのため、将来性がないと判断された場合、取引先との契約が解除されていきます。

もともと契約していた会社との契約が次々解除されることでさらに会社の資金は減っていきます。そして、最終的には経営が成り立たなくなり潰れる可能性が高いと言えます。

いずれ潰れる会社で働くデメリット

いずれ潰れる会社で働くことのデメリットは下記の通りです。順にご説明します。

いずれ潰れる会社で働くデメリット#1:
仕事を押し付けられて労働時間が長くなる

仕事を押し付けられて労働時間が長くなることがあります。いずれ潰れる会社では多くの人が退職していきます。

その結果、人手不足となり、残された従業員は追加の責任と業務を引き受けることになり、これが過剰な労働時間につながります。これはストレスの増加やプライベート時間の減少に繋がります。

特に急に人がやめてしまいしわ寄せがくるような状態だと、休日でも急に仕事が回ってきてプライベートな予定をキャンセルしなければいけないようなこともあります。こうした状態だと従業員は身体的だけでなく精神的にも壊れてしまい、結果的に連鎖退職に繋がります。

いずれ潰れる会社で働くデメリット#2:
メンタルや体調を壊す

いずれ潰れる会社で働くデメリットとして次に挙げられるのが、メンタルや体調を壊すという点です。長時間労働が常態化すると身体を壊しますが、それだけでなく過剰なストレスによって精神的な病気にかかってしまうこともあります。

精神的な病気としては、適応障害やうつ病など重大なものも含まれます。こうしたメンタルヘルスの不調にかかってしまうと、仕事に復帰できないなど様々な悪影響があるため、放置するのは危険です。

いずれ潰れる会社で働くデメリット#3:
適切に指導されずスキルが身につかない場合がある

いずれ潰れる会社で働くデメリットとして、適切に指導されずスキルが身につかない場合があります。

いずれ潰れる会社は会社自体の資金が少なく、教育体制が整っていないことが多い傾向にあります。また、優秀な人も退職してしまっていることも多く、きちんとした指導ができる上司が不在な場合上司から学ぶことは難しくなります。

いずれ潰れる会社では、労働環境が適切に管理されていないこともあり、あらゆる仕事を丸投げされるような状態に陥ってしまい、体系的にスキルを身に着けることができなくなってしまいます。もちろん、あらゆる仕事を丸投げされて無心にこなすことでスキルがつくこともありますが、誰しもそのようにスキルが身につくわけではありません。同時に多大なストレスもかかってしまいます。

こうした状態でだらだらと仕事を続けてしまうと、スキルもなく年齢だけ重ねてしまい結果として転職においても「スキルなく転職するには年齢が高すぎる」ということにもなりかねません。20歳から30代前半は、転職市場における市場価値が高い年齢となるため、職場に危険信号を感じたら転職活動を検討することをおすすめします。

いずれ潰れる会社で働くデメリット#4:
代わりがいないので休めなくなってしまう

いずれ潰れる会社で働くデメリットとして、代わりがいないので休めなくなってしまうということも挙げられます。

人手不足の職場では、社員一人ひとりに対する依存度が高くなってしまいます。そのような状態では、社員が一人休むだけでは仕事が成立しなくなることから「代わりがいないので休めなくなってしまう」ということにつながりかねません。

このような環境では休暇を取ること自体が難しくなります。休むことによって生じる業務の遅延や品質の低下を恐れ、社員は自身の健康や私生活を犠牲にしてまで仕事を続けることになります。また、休むことで他の同僚に負担をかけると感じることも、休暇を取りづらくする要因です。

一度代わりがいないので休めなくなってしまうという状況に陥ると、社員が身体を壊すか転職するまでずっと酷使されることにもつながります。

参考: 代わりがいないから仕事を休めない？理由や対処法を徹底解説

いずれ潰れる会社にいる場合の対策

いずれ潰れる会社にいる場合の対策としては、①職場を苦に思わない場合は仕事を続ける、②会社を辞める・転職活動するということが挙げられます。順にご説明していきます。

いずれ潰れる会社にいる場合の対策①:
職場を苦に思わない場合は仕事を続ける

いずれ潰れる会社にいる場合の対策として、職場を苦に思わない場合は仕事を続ける選択肢があります。これは職場の問題が自分にとって許容範囲内であると判断した場合に適した選択です。

いずれ潰れる会社では離職者も多いため、その職場に在籍し続けるだけで競争相手が減っていくため、自然と出世していくことになります。そうした人材は会社にとっても重要な人材なので、長い期間在籍し続けた結果待遇が良くなるということも十分にあり得ます。

ただし、これはあくまでその会社における労働環境が自身にとって我慢できる範囲である場合のみに取ることのできる選択肢です。また、長期間在籍しても待遇が改善されないケースも往々にしてもあり得ます。

自分にとってストレスを感じるような環境であったり、一時的に問題を乗り越えても職場の環境は改善されないと感じる場合は早期に転職活動を検討することをおすすめします。

いずれ潰れる会社にいる場合の対策②:
会社を辞める・転職活動する

上記の様な原因の特定や対処法が自分に合わないと感じる場合は、転職することも十分有力な選択肢です。いずれ潰れる会社にいることで過度なストレスを感じている場合は、転職して仕事から離れることが最も効果的な選択肢となります。

また、転職活動を早めに始めておくことで、いざ職場が崩壊したときも早めに会社から脱出することができます。それだけでなく自分にとって良い選択肢があると知っておくことで、心に余裕が生まれメンタルへの支障もきたしづらくなります。

仕事を辞めるか判断するべきポイントとは？仕事の辞め時の10のサインを解説

仕事の辞め時がわかる10のサイン・仕事が合わないサインにはどのようなものがあるのでしょうか。仕事の辞め時を判断するポイントは下記の様なものが挙げられます。

仕事の辞めどきがわかる10のサインについて、それぞれの詳細は下記の記事で詳しく解説していますが、仕事を辞める際は上記の様なポイントを意識すると良いでしょう。

転職活動を成功させるためには転職エージェントの活用をおすすめ

次の職場を選ぶ際には、以前の職で感じていた不満点を改善できるような場所を探すことが重要ですが、そうした転職を成功させるためには、転職エージェントを活用することをおすすめします。

転職を成功させる上で、転職エージェントの活用は非常に有効な戦略です。転職エージェントは業界ごとの最新動向、求人市場の情報、さらには非公開求人に関する情報を無料で提供してくれます。このような専門的な情報は、自分だけで転職活動を行う場合には入手困難なものであり、転職市場におけるライバルに対して有利な立場を築くために非常に役立ちます。

また、転職エージェントは、履歴書のブラッシュアップや面接対策など、転職プロセスの各ステップにおいても実践的なサポートやアドバイスを提供してくれます。

転職エージェントは転職が決まった際に採用企業からフィーをもらうという仕組みのため、利用者側は1円もお金を払う必要がありません。相談した結果、転職しなかったとしてもペナルティは一切かからないため、転職エージェントは遠慮せずに使い倒した方が得と言えます。