IT企業は人気な業界ですが、入ってはいけないと言われる企業も存在します。入ってはいけないと言われる企業にはどのような特徴があるのでしょうか。
「入ってはいけないIT企業の特徴」「業界別のはいけないIT企業の特徴」「入ってはいけないIT企業の見分ける方法」について解説していきます。
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入ってはいけないIT企業の特徴
入ってはいけないIT企業の特徴は下記の通りです。
- 研修やスキルアップなどの教育体制が整っていない
- 多重下請けの下層に位置している
- 単純作業が多くエンジニアのスキルが身につかない
- 離職率が高い
- 仕事量の割に給料が低い・減額の可能性がある
- 残業が多く長時間労働になることがある
- ハラスメントが蔓延している
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入ってはいけないIT企業の特徴#1:
研修やスキルアップなどの教育体制が整っていない
入ってはいけないIT企業の特徴として、研修やスキルアップなどの教育体制が整っていないという点が挙げられます。
未経験からであっても歓迎する企業が増加する中で、研修やスキルアップなど教育体制が整っていない場合には、本来身に付けることのできるスキルを身に付けることができません。
また、教育体制の整っていない企業では、研修やスキルアップのための資金が乏しい可能性や社員一人ひとりを育てていくことが考えられいない可能性があります。
こうした状況では、社内でのパフォーマンスも悪いことから自分の成長速度は遅くなってしまう傾向にあります。
この様な仕事を惰性で続けてしまうと、いざ自分が転職しようと思っても「転職するには年齢が高い」「年齢の割には能力やスキルがない」といった評価になってしまい、転職活動に失敗する可能性が高まります。
未経験歓迎や第二新卒を歓迎している企業であれば、長期育成のため教育体制の整っている企業も多くなっています。
IT業界でキャリアを築いていくためには、企業の教育体制が整っているか、自分の求めるスキルを身に付けることができるかを確認することが重要です。
入ってはいけないIT企業の特徴#2:
多重下請けの下層に位置している
入ってはいけないIT企業の特徴として、多重下請けの下層に位置している点が挙げられます。
発注者から委託された業務を、二次請け、三次請けへと下請け企業に案件を流していく構造のこと
多重下請け構造では、上層の企業に手数料が中抜きされてしまうため、下層になるほど安い報酬で働かなければならなくなります。
また、専門性の高い業務は上層の企業が行う傾向にあるため、下層に位置する仕事を中心としている企業ではスキルアップをしていくことが難しくなります。
入ってはいけないIT企業の特徴#3:
単純作業が多くエンジニアのスキルが身につかない
入ってはいけないIT企業の特徴として、単純作業が多くエンジニアのスキルを身に付けることができない点が挙げられます。
- システムの保守運用
- データ入力やチェック など
システムの保守運用がメインになっている場合には、ITエンジニアとしての「システム開発」や「企画・設計」などのプログラミングスキルが身につきにくくなります。
また、データ入力やチェックなどの業務が多くなることで、エンジニアとして働くことへのモチベーションを保つことが難しくなっていくことも考えられます。
モチベーションがないまま仕事をしていても、得意分野でないことから自分の実力をしっかりと発揮するのが難しくなります。結果的に、本来の実力を過小評価されてしまい、給料や賞与・昇給といった待遇も悪くなります。
そのため、長期的にエンジニアとして働きたい人にとっては、単純作業が多くスキルを身に付けることができない企業には、入ってはいけないと言えます。
入ってはいけないIT企業の特徴#4:
離職率が高い
入ってはいけないIT企業の特徴として、離職率が高い点が挙げられます。
離職率が高い企業は企業への不満があり退職している可能性が高い企業です。他の社員の離職率が高いということは、自分自身もストレスを感じて離職しやすい環境であることを表しています。
離職率が高く慢性的に人手が不足している職場は、残っている従業員に過度の負担を強いることになります。業務負荷が増えるとストレスや長期間労働による身体の不調リスクにもつながってしまいます。
また、特に優秀な人が続々と辞めている場合は注意が必要です。優秀層が続々と抜けていくということは、会社に何らかの欠点がある可能性があることを表しています。
入ってはいけないIT企業の特徴#5:
仕事量の割に給料が低い・減額の可能性がある
入ってはいけないIT企業の特徴として、仕事量の割に給料が低い・減額の可能性がある点が挙げられます。
未経験や新卒で初期の給料が低いだけであれば大きな問題とは言えませんが、働き続けていたとしても、給料が上がらなかったり、平均年収よりも低い給料しかもらえていない企業は、入ってはいけないと言えます。
また、SES企業などではエンジニアの常駐先が決まるまでの間の待機時間がある場合があります。通常であれば、待機時間であっても給料は支払われますが、中には給料が減額されてしまう場合や有給を消化する企業も存在します。
こうした企業に入ってしまうと、給料が下がってしまうだけでなく、プライベートの時間を減らされることにもなるため仕事のモチベーションも低下してしまいます。
入ってはいけないIT企業の特徴#6:
残業が多く長時間労働になることがある
入ってはいけないIT企業の特徴として、残業が多く長時間労働になることがある点が挙げられます。
厚生労働省によると、IT業界のエンジニアの平均労働時間は168時間になっています。
- クライアントからの無茶な納期設定での依頼があるため
- 単価が低く、同時に複数の仕事を受けることになるため
- バグやトラブルの発生が多い
- 予算が少なく人手不足なため
長時間労働は社員のプライベートを削ることになるため、精神的なストレスが増大したり、睡眠不足、慢性的な疲労などにより身体面での不調も引き起こしやすくなります。給料がもらえないサービス残業は特にストレスが大きくなります。
激務・サービス残業に耐えていても、結果的に身体を壊すことに繋がってしまいがちです。自身の身体を守るためにも、激務・サービス残業が多く従業員を搾取するような会社は避けた方が良いと言えます。
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入ってはいけないIT企業の特徴#7:
ハラスメントが蔓延している
入ってはいけないIT企業の特徴として、ハラスメントが蔓延している点が挙げられます。
ハラスメントは社員に精神的なストレスを与えるだけでなく、職場の空気も最悪なものにします。
種類 | 定義 |
---|---|
パワーハラスメント | 職場で明らかに立場が上のものが、常識的に逸脱した指示や発言をして、相手を不快にさせること |
セクシュアルハラスメント | 職場において、相手の意に反して性的な言動をすることにより不快な気持ちにさせること |
マタニティハラスメント | 妊娠・出産・育児中の女性従業員に対して、理不尽な扱いを受けるような言動をすること |
モラルハラスメント | 態度や言動で相手の人格を否定したり傷つけたりすること |
結婚ハラスメント | 未婚の人に対して避難したり、結婚に関するプレッシャーを与えたりして不快な思いをさせること |
ハラスメントが横行する職場では、被害者だけでなく、目撃者や同僚もストレスを感じることがあります。このような環境は社員の士気を低下させます。
社員が恐怖や不安を感じる環境では積極的な参加や創造的なアイデアの提供は期待できず会社の成長も見込めません。
また、このような職場では、自分の実力を発揮することも難しくやりがいも失われていくため、スキルアップしていくことも困難になるため入ってはいけないと言えます。
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【業態別】入ってはいけないIT企業の特徴
これまで、入ってはいけないIT企業の特徴についてご説明してきました。次に、業態別の入ってはいけないと言われるIT企業の特徴についてご説明します。
まず、業態別の事業内容は下記の通りです。
業態 | 事業内容 |
---|---|
SIer | クライアントからシステム開発を請け負い、自社で開発する |
SES企業 | ソフトウエアやシステムの開発・保守・運用などの特定の業務に対して技術者を派遣する |
自社開発企業 | 自社で商品・サービスを開発し、運用する |
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【SIer】入ってはいけないIT企業の特徴
SIerは、様々なクライアントからシステム開発に関わる業務を請け負う企業のことです。
入ってはいけないSIerの特徴として下記の様な点が挙げられます。
- 企業ポジションが三次請け以下の企業
- 自社サービスがなく受託開発のみの企業
- 新しいことをしない企業
SIerは元請け企業からさらに開発作業を下請け企業に発注する構造になっています。
SIerの中でも、親会社を持たず独立して経営している企業の場合、下流工程の業務が多く、多重下請け構造の下層になりやすい傾向にあります。
下請けのSIerになればなるほど、企業から得られる報酬が少なくなってしまうため、エンジニアの給料や待遇も悪くなりやすいと言えます。
また、企業間の立場も弱くなってしまうため、スケジュール管理も難しく残業や長時間労働を強いられてしまう可能性も高く、入ってはいけないと言われやすくなっています。
そのため、IT企業を選ぶ際には元受けや二次受けなどの企業を優先的に選ぶことも大切です。
【SES企業】入ってはいけないIT企業の特徴
SES企業は、エンジニアのスキルや労働力を提供する企業のことです。
- 管理体制が整っていない
- プログラミングスキルを身に付けることができない
- 派遣先の人間関係が悪い
SES企業で働く上で管理体制が整っていない場合には、正当な評価を受けることができないことだけではなく、長時間労働やハラスメントなどが見過ごされてしまう可能性もあります。
管理体制が整っていないと、派遣先の企業からSESエンジニアに対して直接業務を指示する「偽装請負」が発生する可能性も出てきてしまいます。
SES企業はクライアント企業に常駐して働くことになりますが、直接的にシステム開発に携わる現場は多くないこともあります。
プログラミングスキルを身に付けることのできない業務を、長期的に行っていたとしてもエンジニアとしてのキャリアアップを目指すことは困難になります。
また、プロジェクトごとにクライアント先に派遣されますが、人間関係が悪い場合職場に馴染むまでに時間がかかってしまい、ストレスを抱えてしまう可能性や自身の持っているスキルを最大限発揮することが難しい場合があります。
【自社開発企業】入ってはいけないIT企業の特徴
自社開発企業は自社の商品やサービスのシステムの企画・設計・開発から運営までを社内で一貫しておこなう企業のことです。
- プログラミングのスキルが低い
- 自社製品やサービスが売れず、将来性が見込めない
- 自分の興味のないサービスを提供している
自社開発企業ではすべての工程を企業内で行っているため、深く関わっていくことができますが、自分の興味のないサービスを提供している場合には、サービスに関わり続けること自体苦痛を感じてしまう可能性も出てきます。
また、企業で求められるプログラミングスキルが低い場合には、高いスキルを持っている人も少ないため、自身のスキルを磨いていくことが見込むことができません。
さらに、自社開発企業で製品やサービスが売れないと利益を得ることができないため業績も悪化し、最悪の場合には給料を受け取ることも困難になってしまいます。
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入ってはいけないIT企業を見分ける方法
入ってはいけないIT企業を見分ける方法は下記の通りです。
見分ける方法
- 離職率が高すぎないか確認する
- 有給取得がしっかりと取得できるか確認する
- 平均年収がどのくらいなのか確認する
- 社員の口コミが悪くないか確認する
- その企業独自の強みや差別化ポイントがあるか確認する
- 転職エージェントを活用する
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入ってはいけないIT企業を見分ける方法#1:
離職率が高すぎないか確認する
入ってはいけないIT企業を見分ける方法として、離職率が高すぎないか確認することも重要です。
厚生労働省の『雇用動向調査』によると、情報通信業界の離職率は11.9%であるため、これ以上の離職率の企業は離職率が高いと言えます。
離職率が極端に高い企業の場合には、職場への不満や満足度が低い可能性があります。また、ブラック企業であれば、平均勤続年数が極端に短くなるため、ホワイト企業かどうかを判断する基準となります。
ただし、最近組織が崩壊して連鎖退職が始まっているような企業だと、勤続年数の短さが平均に組み込まれていない可能性もあるため、注意が必要です。
入ってはいけないIT企業を見分ける方法#2:
有給取得がしっかりと取得できるか確認する
入ってはいけないIT企業を見分ける方法として、有給取得がしっかりと取得できるか確認することが挙げられます。
企業は一定の条件を満たした労働者には有給休暇を与えなければならないと労働基準法で定められています。
労働基準法によると、年間5日間の有給取得が定められており、企業は有給取得をする人に対して制限することは認められていません。そのため有給休暇を取得できないことは法律に違反していると言えます。
- 雇入れの日から6か月連続勤務
- 全労働日の8割以上出勤
厚生労働省によると、全業界の有給取得日数は平均10.3日、取得率は58.3%となっています。
情報通信業の有給取得日数は11.7日、取得率は63.2%と全体平均よりも高い傾向にあります。
業種 | 有給取得日数 | 取得率 |
---|---|---|
全業界 | 10.3日 | 58.3% |
通信情報業 | 18.6日 | 63.2% |
一概には言えませんが、平均と比較して極端に低い場合には、人手不足が慢性化していたり、長時間労働を強いられてしまうなどブラック企業の可能性も出てきてしまうため注意が必要です。
入ってはいけないIT企業を見分ける方法#3:
平均年収がどのくらいなのか確認する
入ってはいけないIT企業を見分ける方法として、平均年収がどのくらいなのか確認することが挙げられます。
自分の会社における給料が業界の平均水準と比べてどうかはきちんと確認するようにしましょう。
企業によっては固定残業制度を導入しており、固定残業代を含んだ給料が一見高く見えても、残業時間を勘案すると給料が低いというケースもあるため、精査することをおすすめします。
入ってはいけないIT企業を見分ける方法#4:
社員の口コミが悪くないか確認する
入ってはいけないIT業界を見分ける方法として、社員の口コミが悪くないかを確認することが挙げられます。
社員の口コミは実際の仕事内容、給料や労働環境などその企業で働く人のリアルな声を聞くことのできる最善な手段と言えます。
社員の口コミは企業のHPやSNSを使用して確認することができますが、主観や信憑性の低いものまで含まれている可能性もあるため、鵜吞みにすることなく参考程度に捉えることが重要です。
また、転職エージェントを活用することもおすすめです。転職エージェントでは、その会社に転職した人がいる場合に、情報を共有してもらうこともできる可能性もあります。
入ってはいけないIT企業を見分ける方法#5:
その企業独自の強みや差別化ポイントがあるか確認する
入ってはいけないIT企業を見分ける方法として、その企業独自の強みや差別化ポイントがあるか確認することが挙げられます。
IT業界は競争の激しい業界であるため、自社企業独自の強みや他社との差別化することのできるポイントがあるかどうかが非常に重要です。
- 事業内容
- 業績・実績
- 技術力
- 社内制度
- 企業間のつながり
こうした、独自の強みや差別化できる点がない場合には、継続した受注が難しくなったり、新規の案件を貰うこともできなくなる可能性があります。
安定性や将来性を判断し、入ってはいけないと言われるIT企業を避けていくことが大切です。
また、こうした判断が自分自身で難しい場合には、転職エージェントの活用もおすすめです。転職エージェントを活用することで、企業の強みや魅力など、豊富な情報を持っているエージェントにサポートしてもらうことができます。
入ってはいけないIT企業を見分ける方法#6:
転職エージェントを活用する
転職エージェントを活用することで、入ってはいけないIT企業を避けることができます。
転職エージェントは、企業の様々な情報を持っています。また、転職エージェント独自の優良企業の求人や非公開求人なども豊富に持っているため、入ってはいけないIT企業を避けてIT業界に転職することが可能となっています。
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