三菱電機に転職すると後悔する？後悔する理由と実態を解説

三菱電機は、待遇の良さやネームバリューなど様々な要因によって転職市場で高い人気を誇っていますが、「三菱電機に転職すると後悔する」と言われることもあります。

本ページでは、「三菱電機への転職は後悔する」と言われる理由や実態について解説しています。

三菱電機への転職方法・転職難易度に関しては以下のページで解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

三菱電機はどんな会社？

三菱電機は1921年1月15日に三菱造船から独立・設立された日本を代表する大手総合電機企業です。多くの日本国内トップシェアを誇る産業用機器製品を生産しています。

大企業ならではの安定した雇用体系が取られているうえ、多くの社員が年収1,000万円に到達できる人気企業となっています。福利厚生も手厚く、ネームバリューも非常に高いので、転職市場ではおすすめの会社です。

三菱電機の転職難易度は？中途採用は厳しい？

結論から言うと、三菱電機は転職市場で人気が高く、転職難易度は高いです。一方で、中途採用に積極的であることから、転職できる可能性は十分にあると言えます。

dodaが発表している「転職人気企業ランキング2024」において、三菱電機はトップ300にランクインしていることから、転職市場における三菱電機の人気は非常に高いと言えます。

一方で、三菱電機が公開しているデータに基づくと、2023年度における三菱電機の中途採用比率は約48%程度となっており、三菱電機は中途採用に積極的であることが分かります。

年度	中途採用比率
2021年度	31%
2022年度	45%
2023年度	48%

このように、三菱電機は転職市場における人気は高いながら中途採用にも積極的です。募集職種も多岐に渡っているため、職種によっては十分に転職できる可能性があると言えます。

三菱電機への転職は後悔すると言われる理由

転職市場における人気が高く、転職難易度が非常に高いと言われる三菱電機ですが、「三菱電機への転職は後悔する」と言われることがあります。

三菱電機への転職は後悔すると言われる理由#1:
年功序列でもどかしい思いをする機会が多い

年功序列でもどかしい思いをする機会が多いというのが、三菱電機への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱電機のような日系企業は、依然として年次や社歴を重視する年功序列的な要素が強いです。どれだけ成果を上げても、若手や中途採用者は昇進や重要なポジションを任されるまでに時間がかかることが多いです。

特に、三菱電機のような優良企業は離職率が低く、昇進したくても上層部が詰まっていることからなかなか昇進できないことが珍しくありません。

また、年次によって仕事の役割や裁量が明確に分かれているため、実力があっても年次が浅いと責任のある仕事を任されにくいことがあります。

納得できなくても年次の高い社員の意向に従わざるを得ない場面も多く、自分の能力を十分に発揮できないともどかしさを感じることがあります。

三菱電機は出世して自分で裁量を持てるようになるまでに非常に長い時間がかかります。特に向上心がある方や起業家マインドがある方は、ライフスパンの長さに焦りを感じてしまいやすいです。

三菱電機への転職は後悔すると言われる理由#2:
激務で労働時間が長く、離職率が高いと言われている

三菱電機への転職は後悔すると言われる理由として、激務で労働時間が長いと言われているという理由が挙げられます。

確かに三菱電機は、以下のようなタイミングで激務になることがある模様です。しかしながら、最近はコンプライアンス意識が高まっており、残業時間も減少傾向にあります。

実際の労働時間を見ると、三菱電機の月間平均残業時間は23.7時間となっています。残業時間は2018年度と比較して20%程度削減されており、働き方改革が推進されていることが分かります。

年度	一人・月あたり所定就業時間外時間
2018年度	29.1時間
2019年度	27.4時間
2020年度	24.9時間
2021年度	26.2時間
2022年度	25.1時間
2023年度	23.7時間

退職率も2-3%程度となっており、三菱電機はそれほど離職率が高くないというのが実情です。

年度	退職率
2020年度	2.3%
2021年度	2.7%
2022年度	2.8%
2023年度	3.3%

三菱電機への転職は後悔すると言われる理由#3:
大企業の保守的な文化に慣れる必要がある

大企業の保守的な文化に慣れる必要があるというのも、三菱電機への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱電機は世界的な大企業として安定した経営を続けていますが、その分、意思決定のプロセスが長く、リスク回避の意識が強い、そして前例を重視する文化が根強いのが特徴です。

項目	詳細
意思決定のプロセスが長い	■ 大企業ならではの合意形成のプロセスが多く、稟議（承認フロー）が厳格 ■ 新しい提案をしても、上層部の承認を得るまでに時間がかかり、スピード感を持って進めるのが難しい
リスク回避の意識が強い	■ グローバル企業として安定経営を重視 ■ リスクを取って新しいことに挑戦する風土は強くない
前例を重視する文化が根強い	■ 過去の成功事例に基づいて判断する文化 ■ 前例のない取り組みには慎重になりがち

こうした文化は、三菱電機の安定した成長を支えている一方で、スピード感を持って新しいことに挑戦したい人にとっては大きな壁になる可能性があります。

これらの要素があるため、転職者にとっては「変化を起こしにくい環境」と感じられることがあり、後悔の理由になり得ます。

三菱電機への転職は後悔すると言われる理由#4:
全国転勤の可能性がある

全国転勤の可能性があるというのも、三菱電機への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

事業所や工場、支社が全国に点在している三菱電機では、特に総合職の場合は全国転勤の可能性があります。幅広い経験を積ませるという観点でも、全国転勤の機会は多いです。

転職時には「しばらくは同じ勤務地で働ける」と考えていても、数年後に遠方の拠点へ異動を命じられることがあり、家族の事情やライフプランに影響を及ぼすことがあります。

また、全国転勤のみならず海外駐在の可能性もあり、こうした異動や駐在を望まない人にとっては後悔する要素となります。

三菱電機への転職は後悔すると言われる理由#5:
出世争いが熾烈で、新卒が優遇されやすい

出世争いが熾烈だというのも、三菱電機への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱電機は高収入で社会的な評価も高い一方、昇進していくためには厳しい競争を勝ち抜く必要があります。幹部候補や管理職を目指す場合、常に結果を出し続けることが求められます。

しかしながら、三菱電機における同僚（競争相手）は、優秀な人が多いです。また、幹部候補の人数が多いために、自分に少しでもマイナス評価があると出世レースから大きく後退してしまいます。

また、日系企業は新卒を優遇する文化が根強いため、同じようなパフォーマンスだと新卒が優先されてしまいます。

このように、三菱電機は高年収を安定して実現できる企業ではあるものの、転職した場合は出世はとてもハードルが高いというのが、三菱電機への転職は「後悔する」と言われる理由の1つです。

三菱電機への転職がおすすめの理由

三菱電機への転職がおすすめの理由としては、下記のような理由が挙げられます。

三菱電機への転職がおすすめの理由#1:
大手企業としてのネームバリューがあるため

三菱電機への転職がおすすめの理由として、大手企業としてのネームバリューがあるためという点が挙げられます。

三菱電機は、高年収や安定したキャリアパスが期待できるだけでなく、一般認知度が高く信用性の高い会社です。三菱電機で働いていることは自身の信用性を大きく高めることにつながります。

信用性が高いことは、高額な住宅ローンを引きやすいなどのメリットにも繋がります。国内で最も有名かつネームバリューのある会社で働くことができるというのが、三菱電機への転職がおすすめな理由です。

三菱電機への転職がおすすめの理由#2:
年収が高いため

年収が高いというのも、三菱電機への転職がおすすめの理由の1つです。

三菱電機は上場企業のため、有価証券報告書で平均年収が開示されています。有価証券報告書によれば、2024年3月期における三菱電機の平均年収は830万円（平均年齢: 41.4歳）となっています。

年度	平均年収	平均年齢
2024年3月期	830万円	41.4歳
2023年3月期	827万円	41.3歳
2022年3月期	807万円	41.1歳
2021年3月期	796万円	40.7歳
2020年3月期	807万円	40.5歳
2019年3月期	817万円	40.4歳
2018年3月期	792万円	40.2歳

三菱電機に転職すると、年収が上がるというだけでなく自分自身の市場価値も上がるというメリットがあります。

仮に転職後に合わないと感じても、三菱電機で数年間働いた経験があれば、転職市場における市場価値は非常に高くなります。転職活動における幅も広がる

転職活動における幅も広がるため、より高年収企業に転職したり、自分の好きな業界で仕事をすることなどもできるようになります。

三菱電機への転職がおすすめの理由#3:
ホワイト企業であるため

残業時間がそれほど長くないホワイト企業であるというのも、三菱電機への転職がおすすめの理由の1つです。

公式のデータによれば、三菱電機における2023年度の月間平均残業時間は23.7時間です。残業時間は短い水準であることが分かります。

年度	一人・月あたり所定就業時間外時間
2018年度	29.1時間
2019年度	27.4時間
2020年度	24.9時間
2021年度	26.2時間
2022年度	25.1時間
2023年度	23.7時間

三菱電機は大企業でコンプライアンス意識も高いため、ハラスメントなどもほとんど見られません。ホワイト企業で働きたい人にとって三菱電機はおすすめの会社となっています。

三菱電機への転職がおすすめの理由#4:
中途は配属リスクが少ないため

中途は配属リスクが少ないというのも、三菱電機への転職がおすすめの理由の1つです。

三菱電機は、事業部によって携わる業務の内容が大きく異なります。特に新卒の場合は、どこに配属されるかが大きな要素となっており、「配属リスク」と呼ばれることもあります。

一方で、三菱電機の中途採用では最初から特定の部署や職種を前提として採用されることが多いです。即戦力としての採用が前提となるため、応募時に提示された職種・勤務地で働ける可能性が高いと言えます。

そのため、「入社後に希望しない部署に回される」というリスクが少なく、転職先としておすすめされる理由の一つになっています。

三菱電機は第二新卒でも転職できる？第二新卒の転職難易度は？

三菱電機は第二新卒でも転職が可能です。ただし、三菱電機の第二新卒採用は「就労経験が無い場合」と「就労経験がある場合」で分かれます。

「就労経験が無い場合」は、新卒採用での採用となります。「就労経験がある場合」は、第二新卒採用または経験者採用での採用となります。

第二新卒採用と経験者採用の主な違いは以下の通りです。ポテンシャルを評価しての採用を期待する場合は第二新卒採用、自身の経験が直接役立つ場合は経験者採用での選考を受けるのがおすすめです。

項目	第二新卒採用	経験者採用
処遇	あくまで新卒採用のため、初任給与等の条件面は通常の新卒採用と同じ	経験・能力を十分に考慮の上、弊社規定により決定
選考・評価	職務の習熟度やスキルレベルの高さではなく、三菱電機で活躍できる基礎的能力要素の有無等を評価の上、採用	就業経験で培われた職務の習熟度やスキルレベルの高さ等を評価し、三菱電機におけるそれらの活用可否等を判断の上、採用
おすすめの人	■ これまでの職務経験で身に付けられたスキルを活かしたい方 ■ 未経験の職種や事業にチャレンジされたい方	経験のある職種や事業で専門性を深め、プロフェッショナルを目指したい方