三菱商事に転職すると後悔する？後悔すると言われる理由と実態を解説

三菱商事は、待遇の良さやネームバリューなど様々な要因によって転職市場で高い人気を誇っていますが、「三菱商事に転職すると後悔する」と言われることもあります。

本ページでは、「三菱商事への転職は後悔する」と言われる理由や実態について解説しています。

三菱商事への転職方法・転職難易度に関しては以下のページで解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

三菱商事はどんな会社？仕事内容は？

三菱商事は、三井物産と共に財閥系商社として日本の経済界をリードしてきた日本の総合商社です。国内だけではなく、グローバル122拠点に事業を展開しており、日本を代表する大企業です。

大企業ならではの安定した雇用体系が取られているうえ、多くの社員が年収2,000万円に到達できる人気企業となっています。福利厚生も手厚く、ネームバリューも非常に高いので、転職市場ではおすすめの会社です。

三菱商事の転職難易度は？中途採用は厳しい？

結論から言うと、三菱商事は転職市場における人気は高いです。中途採用人数も限定的であるため、転職難易度は非常に高いと言えます。

dodaが発表している「転職人気企業ランキング2025」において、三菱商事は11位にランクインしていることからも、転職市場における三菱商事の人気は非常に高いと言えます。

一方で、三菱商事が公開している中途採用比率によれば、2023年度の三菱商事における中途採用比率は約44%となっています。

2023年度は第二新卒採用やバックオフィス職採用によって中途採用に積極的であったものの、三菱商事における中途採用比率は毎年高いわけではなく、中途採用は狭き門であることが分かります。

年度	中途採用比率
2021年度	12%
2022年度	26%
2023年度	44%

このように、三菱商事は転職市場における人気が高いうえ、中途採用も限定的であるため、転職難易度は高いと言えます。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由

転職市場における人気が高く、転職難易度が非常に高いと言われる三菱商事ですが、「三菱商事への転職は後悔する」と言われることがあります。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#1:
激務になるタイミングがある

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由として、長時間労働になるタイミングがあるという理由が挙げられます。

三菱商事は全体的に労働時間が短く働きやすいホワイト企業です。しかしながら、タイミングによっては労働時間が長期化することがあります。

こうしたタイミングでは日付を超える時間まで残業になることが珍しくありません。長時間労働が続くことで、三菱商事への転職を後悔することがあります。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#2:
求められる水準が高い

求められる水準が高いというのも、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱商事で携わるようなプロジェクトは規模が非常に大きく、関わっている人の数も膨大です。多くの人たちを巻き込んで仕事をする能力や、異文化に溶け込む能力、また問題解決能力など様々なスキルを求められます。

三菱商事における高い年収は、高いスキルに対する報酬です。求められる水準が高すぎると感じ、三菱商事に転職したことを後悔してしまう人は少なくありません。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#3:
配属リスクがある

配属リスクがあるというのも、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱商事では、新卒入社時や中途採用時に配属される部門が、その後のキャリアを大きく左右します。三菱商事では、一度配属された部門でキャリアを進めることが一般的であるためです。

特に、事業投資・トレーディングとコーポレート間は、社内の公募制度などを活用しない限り異動するのが難しいです。したがって、配属された部署に合わなかったり、仕事内容に興味が無いとストレスを感じやすいです。

職種	仕事内容
事業投資	■ 他社やプロジェクトに資金を投じて経営に関与 ■ 経営に関わり長期的なリターンを目指す ■ 発電所や鉱山への資本参加／インフラ建設プロジェクトなど
トレーディング	■ 商品の仕入れ・販売を行う貿易や流通を通じて利益を創出 ■ 石油や天然ガス・食品などの輸出入
コーポレート	■ 全体の運営や経営を支えるバックオフィス業務 ■ 経営企画／財務管理／人事・総務など

ただし、中途採用の場合、配属先の部門が最初から決まっていることが多く、予期せぬ部門に配属される可能性は小さいです。したがって、新卒採用の場合と比較すると配属リスクは小さいといえます。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#4:
出世争いが熾烈

出世争いが熾烈だというのも、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱商事は高収入で社会的な評価も高い一方、昇進していくためには厳しい競争を勝ち抜く必要があります。幹部候補や管理職を目指す場合、常に結果を出し続けることが求められます。

しかしながら、三菱商事における同僚（競争相手）は、優秀な人が多いです。また、幹部候補の人数が多いために、自分に少しでもマイナス評価があると出世レースから大きく後退してしまいます。

このように、三菱商事は高年収を安定して実現できる企業ではあるものの、出世はとてもハードルが高いというのが、三菱商事への転職は「後悔する」と言われる理由の1つです。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#5:
思っていた仕事と異なる・つまらないと感じる

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由として、思っていた仕事と異なる・つまらないと感じるという点が挙げられます。

三菱商事は巨大な組織です。部署や職種によって大きく仕事が異なるため、自身の期待・希望と実際の仕事にミスマッチが起きることが少なくありません。

三菱商事に中途採用で転職した場合、簡単には異動できないことが多いです。自分に合わない仕事に携わらなくてはいけないことが、三菱商事への転職を後悔する理由の一因となっています。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#6:
年功序列でもどかしい思いをする機会が多い

年功序列でもどかしい思いをする機会が多いというのが、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱商事のような日系企業は、依然として年次や社歴を重視する年功序列的な要素が強いです。どれだけ成果を上げても、若手や中途採用者は昇進や重要なポジションを任されるまでに時間がかかることが多いです。

特に、三菱商事のような優良企業は離職率が低く、昇進したくても上層部が詰まっていることからなかなか昇進できないことが珍しくありません。

また、年次によって仕事の役割や裁量が明確に分かれているため、実力があっても年次が浅いと責任のある仕事を任されにくいことがあります。

納得できなくても年次の高い社員の意向に従わざるを得ない場面も多く、自分の能力を十分に発揮できないともどかしさを感じることがあります。

三菱商事は出世して自分で裁量を持てるようになるまでに非常に長い時間がかかります。特に向上心がある方や起業家マインドがある方は、ライフスパンの長さに焦りを感じてしまいやすいです。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#7:
人間関係に悩むことがある

人間関係に悩むことがあるというのも、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱商事はプロジェクトの規模が大きく、関わるメンバーや関係者の数も多いです。特に悩みが生まれやすいのが社内の人間関係で、上司やチームメンバーと相性が合わなければ、悩みを抱えやすい傾向にあります。

三菱商事は、会社だけでなく部門などによっても大きくカルチャーは異なってきます。上下関係の厳しさやウェットな人間関係に悩みを抱えてしまう人も少なくありません。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#8:
海外勤務や出張の頻度が多い・単身赴任がある

海外勤務・出張の頻度が多いというのが、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

グローバルに事業を展開している三菱商事では、海外勤務・出張の機会が非常に豊富です。海外で働くことができるのは魅力的ですが、移動や現地での仕事など大変なことは多いです。

また、こうした駐在に加えて単身赴任が辛いというのも、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱商事に転職すると海外駐在の機会があります。年齢やタイミングによっては家族を置いての単身赴任を余儀なくされることがあり、三菱商事への転職を後悔することがあります。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#9:
海外駐在先と合わない・危険な国に行く必要がある

海外駐在先と合わないというのも、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

グローバルに展開する三菱商事では、ニューヨークやロンドン、シンガポールなどのように華やかな都市だけが赴任先なわけではありません。アフリカや南米など危険な国や不衛生な国も駐在先となり得ます。

海外の駐在先と相性が合わないと感じてしまったり、危険な国に赴任するよう辞令を受けることによって、後悔に繋がることがあります。

三菱商事への転職は後悔すると言われる理由#10:
人生設計を立てづらい

人生設計を立てづらいというのも、三菱商事への転職は後悔すると言われる理由の1つです。

三菱商事では勤務地や担当業務が数年ごとに変わることが珍しくありません。予期せぬ異動や海外駐在に直面する可能性もあるため、人生設計を立てづらいという側面があります。

独身であれば、急な異動や駐在は問題にならなくても、家族を持つ場合には状況が異なります。家族や子どもの生活に大きく影響を与える可能性があり、家族の人生設計にも関わることになります。

近年では、社員のキャリアや人生設計に配慮する三菱商事も増えていますが、海外駐在の有無が昇進に影響を与えるケースも依然として見られます。三菱商事で働く際には、こうした要素を十分に考慮する必要があると言えるでしょう。

三菱商事への転職がおすすめの理由

三菱商事への転職がおすすめの理由としては、下記のような理由が挙げられます。

三菱商事への転職がおすすめの理由#1:
ネームバリューがあるため

三菱商事への転職がおすすめの理由として、ネームバリューがあるという点が挙げられます。

三菱商事は、高年収や安定したキャリアパスが期待できるだけでなく、一般認知度が高く信用性の高い会社です。三菱商事で働いていることは自身の信用性を大きく高めることにつながります。

信用性が高いことは、高額な住宅ローンを引きやすいなどのメリットにも繋がります。こうしたネームバリューが、三菱商事の転職市場における高い人気に繋がっています。

三菱商事への転職がおすすめの理由#2:
年収が高いため

年収が高いというのも、三菱商事への転職がおすすめの理由の1つです。

三菱商事は有価証券報告書にて平均年収を掲載しています。有価証券報告書によれば、2025年3月期における三菱商事の平均年収は2,033万円（平均年齢: 42.4歳）と非常に高い水準となっています。

年度	平均年収	平均年齢
2025年3月期	2,033万円	42.4歳
2024年3月期	2,090万円	42.7歳
2023年3月期	1,939万円	42.9歳
2022年3月期	1,559万円	42.8歳
2021年3月期	1,678万円	42.7歳
2020年3月期	1,632万円	42.6歳
2019年3月期	1,608万円	42.5歳
2018年3月期	1,541万円	42.7歳

三菱商事に転職すると、年収が上がるというだけでなく自分自身の市場価値も上がるというメリットがあります。

仮に転職後に合わないと感じても、三菱商事で数年間働いた経験があれば、転職市場における市場価値は非常に高くなります。

転職活動における幅も広がるため、より高年収企業に転職したり、自分の好きな業界で仕事をすることなどもできるようになります。

中途で三菱商事に転職した場合の年収は？

中途で三菱商事に転職したいと思っている場合、「自分の年収がどれくらいになるか」というのは誰しもが気になることだと思います。

三菱商事への転職がおすすめの理由#3:
ホワイト企業であるため

残業時間がそれほど長くないホワイト企業であるというのも、三菱商事への転職がおすすめの理由の1つです。

三菱商事は年間残業時間・労働時間を以下の通り公開しています。三菱商事における月間平均残業時間は25-30時間となっており、年収を考慮すると短い水準となっていることが分かります。

年度	年間平均 総労働時間	月間平均 残業時間
2019年度	1,916時間	25.1時間
2020年度	1,984時間	27.2時間
2021年度	2,003時間	30.4時間
2022年度	1,994時間	29.9時間
2023年度	1,983時間	29.2時間

三菱商事は大企業でコンプライアンス意識も高いため、ハラスメントなどもほとんど見られません。ホワイト企業で働きたい人にとって三菱商事はおすすめの会社となっています。

三菱商事への転職がおすすめの理由#4:
第二新卒でも転職できるため

第二新卒でも転職できるというのも、三菱商事への転職がおすすめの理由の1つです。

三菱商事は、2023年以降から積極的に第二新卒を募集しています。

三菱商事では、第二新卒世代の方を対象とした「第二新卒採用選考」を実施します。 2024年3月末時点での勤続年数が3年以内の方を対象とし、特定のスキルや専門性を有していない場合でも、三菱商事で新たに身につけたい・チャレンジしたいとお考えの方に是非ご応募いただきたいと考えています。選考を通じて皆さんのキャリア志向をお伺いしながら、配属先を広く検討させていただきます。

三菱商事における応募資格は下記の通りです。

三菱商事は圧倒的な人気から優秀な求職者の応募が多く、転職難易度は引き続き非常に高いです。一方で、近年中途採用自体を積極化させていることもあり、第二新卒でも転職できる可能性は十分にあると言えます。

三菱商事への転職がおすすめの理由#5:
海外に駐在できるため

海外に駐在できるというのも、三菱商事がおすすめの理由の1つです。

世界中でビジネスを展開している三菱商事で勤務していると、海外に駐在する機会が非常に豊富です。早い場合は2-3年目の若手であっても海外駐在の機会があります。

海外駐在では海外でビジネスの経験を積むことができるだけでなく、駐在手当で大きく年収が上がるという点が魅力となっています。