転職市場で人気の高いKPMG FASについて、転職難易度や中途採用(キャリア採用)の選考フロー・選考倍率・面接内容と対策方法を解説します。
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KPMG FASとはどんな会社?
KPMG FASはBIG4(EYグループ・デロイトトーマツグループ・PwCグループ・KPMGグループ)の一角を担い、英国に拠点を置くKPMGグループのメンバーファームです。
FAS業務(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)を提供している企業です。
KPMGグループはコンサルティング業務を提供するKPMGコンサルティングや、税理士業務を行うKPMG税理士法人、監査業務を行うあずさ監査法人等がありますが、FAS業務を行うのがKPMG FASとなっています。
KPMG FASの転職難易度は?中途採用は厳しい?未経験だと転職は難しい?
確かに、KPMG FASは転職市場で人気が高く、転職難易度は高いです。一方で、中途採用に積極的であることから、転職できる可能性は十分にあると言えます。
2025年7月最新版
M&A・FAS業界の転職難易度ランキング
転職難易度 S
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー、KPMG FAS、PwCアドバイザリー、EY (FAS)、フーリハンローキー
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(DTFA) | デロイトグループの一員として、M&Aアドバイザリー、事業再生、バリュエーションサービスを提供 |
---|---|
KPMG FAS | KPMGグループのファイナンシャルアドバイザリー部門。M&A、事業再生などに従事 |
PwCアドバイザリー | PwCグループのFAS部門。M&A支援、事業再生、財務デューデリジェンスなど幅広いサービスを展開 |
EY (FAS) | EY JapanのFAS部門として、M&Aアドバイザリー、事業再生、企業価値評価などを提供 |
フーリハンローキー | アメリカを本拠地とする独立系FAS。M&Aアドバイザリーに強み |
転職難易度 A
日本M&Aセンター、M&Aキャピタルパートナーズ、M&A総合研究所
日本M&Aセンター | 中堅中小企業向けM&Aに特化し、事業承継案件を中心に幅広い業種で豊富な実績 |
---|---|
M&Aキャピタルパートナーズ(MACP) | 国内トップクラスのM&A仲介企業。インセンティブ率・年収が非常に高い |
M&A総合研究所 | 中堅中小企業の事業承継や成長支援に特化し、効率的かつ迅速な仲介プロセスで評価 |
転職難易度 B
fundbook、ストライク、レコフ、AGSコンサルティング、フロンティアマネジメント
fundbook | 中小企業を対象にM&A仲介サービスを提供する急成長企業 |
---|---|
ストライク | 業界トップレベルの2,800件を超えるM&Aを成立させてきた実績ある上場企業 |
レコフ | 日本の中堅中小企業向けM&A仲介に特化した独立系ファーム |
AGSコンサルティング | 中小企業向けの事業承継やM&A、再生支援に特化したコンサルティングファーム |
フロンティアマネジメント | 経営コンサルティング、事業再生、M&Aアドバイザリーを提供する独立系ファーム |
転職難易度 C
プルータス・コンサルティング、山田コンサルティンググループ、G-FAS
プルータス・コンサルティング | バリュエーションや株式価値評価に特化したコンサルティングファーム |
---|---|
山田コンサルティンググループ | 中堅中小企業向けのM&Aや事業再生支援に特化。経営戦略の策定から財務アドバイザリーまで包括的に対応 |
G-FAS | 中小企業向けM&Aや財務アドバイザリーに特化した独立系ファーム |
※ 上記のランキングは転職市場で人気のある有名企業・大手企業のみを抽出しています。「転職難易度C」の企業であっても、転職市場全体では難易度が非常に高い部類に入る点にご注意ください。
【参考】転職難易度の計算方法
上記の転職難易度は、以下のデータをもとに計算されています。
企業公式ページおよび実名SNS上で公開されている社員の学歴・職歴データ
ハイクラス転職サイト『タレントスクエア』に掲載されている実際の求人の応募条件(必須条件/歓迎条件)
なお、上記のランキングは企業単位での選考通過確率を相対的に示すものであり、実際の転職活動の成否・難易度は応募職種や選考時期によって異なります。
KPMG FASは年収の高さや成長機会の豊富さ、その後のキャリアパスの広がりなどから転職市場で非常に高い人気があります。
一方で、近年では中途採用を積極的に行っており、20代や第二新卒での転職実績も出ているため、正しい選考対策を行うことで十分転職可能だと言えます。
実際に選考を受ける前に自分の転職可能性を知りたい方は、『転職可能性診断』という無料のツールをチェックしてみてください。
簡単な経歴を登録するだけで、以下のような人気企業100社への転職可能性を数字で算出してレポートとして受け取ることができます(出典:転職可能性公式ページ)

KPMG FASは第二新卒でも転職できる?第二新卒の転職難易度は?
KPMG FASは第二新卒であっても十分に転職することが可能です。
第二新卒での転職は選考に不利になると思われがちですが、実際はそんなことはなく、育成コストの安さや体力・吸収力の高さによって企業から高く評価される傾向にあります。
企業が第二新卒を求める理由
- 社会人経験があるため、新卒よりも育成コストが安い
- 辞めてしまった新卒の補充要因として親和性が高く、就職時期も柔軟
- まだ若く体力もあり、企業のカルチャーやスキルの吸収力が高い
上記のような理由から、誰もが知る有名企業や業界トップクラスの大手企業でも第二新卒を積極採用するケースが増えています。

KPMG FASの中途採用(キャリア採用)における選考フローと倍率
KPMG FASの選考フローは、下記のようなフローとなっています。
KPMG FASの公式HPや、各種転職エージェント経由で応募することができます。
職務履歴書やレジュメを提出します。それらに記載された過去の職歴や自己PRを基に、KPMG FASが書類選考をします。
次のステップは面接となります。面接は複数回となっており、3回程度が一般的な模様です。
無事KPMG FASの面接を通過した場合、採用条件(業務内容・待遇)が提示されます。採用条件を受諾できた場合、正式に採用決定となります。
KPMG FASにおける中途採用の選考倍率は?
KPMG FASの中途採用の選考倍率について、2025年7月時点で公開されている公式の情報はありません。
一般的に、中途採用における選考倍率は30倍程度(書類選考通過率:約3倍、一次面接通過率:約5倍、最終面接通過率:約2倍)とされています。
ただし、KPMG FASは転職市場で人気が高いため、一般的な選考倍率よりも選考倍率が高くなる可能性があります。
KPMG FASでは適性検査を受ける必要がある?
場合によっては、書類選考と合わせて適性検査(Web検査)を受ける必要があります。適性検査の形式は「玉手箱」とされています。
なお、上記は企業HP等から応募した場合の選考フローですが、企業からのスカウト経由で選考を受ける場合は選考フローが短縮されたり、通過率が大幅にUPすることがあります。
応募方法 | 選考フロー | 選考倍率 |
---|---|---|
企業HP等から応募 | 書類選考・Webテストなど通常通り | 誰でも応募できるため倍率が高い |
スカウト経由 | 特別ルートで短縮される可能性あり | 企業がスカウトするため内定しやすい |
志望度の高い企業・業界に対して転職活動を有利に進めたい方は、『ビズリーチ』や『タレントスクエア』(※20代・30代特化型)などのスカウト型転職サイトをチェックしてみてください。
スカウト経由で選考が有利に進みやすいことに加えて、スカウトを通じて転職市場の情報収集をしたり、自分の正しい市場価値を知ることもできます。
KPMG FASの選考で重要なポイント
- 見栄えの良い職務経歴書の作成する
- 面接での回答を事前に準備する
- 一社だけでなく複数社の選考を受ける
選考対策のポイント#1:
見栄えの良い職務経歴書の作成する
KPMG FASの選考を受けるにあたっては、履歴書に加えて職務経歴書の提出が必要です。職務経歴書は作成に手間がかかりますが、自身の経験やスキルを具体的にアピールするために大事な書類です。
- 職務要約
- 勤務先ごとの職務内容と実績
- 身につけたスキルや経験・資格
KPMG FASのような人気企業では、書類選考の段階で不採用となるケースも少なくありません。また、職務経歴書のクオリティはその後の面接での評価にも影響することがあります。
なお、職務経歴書は一度しっかり作り込んでおけば、他社への応募にも転用できるため無駄にはなりません。したがって、転職活動の早い段階で丁寧に仕上げておくことをおすすめします。
職務経歴書を作ったことがない方や、職務経歴書の作り方に自信がない方は『職務経歴書Pro』という無料のツールをチェックしてみてください。
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選考対策のポイント#2:
面接での回答を事前に準備する
面接では、これまでの職歴や価値観に加えて、志望動機やKPMG FASへの理解度も問われます。また、回答内容だけでなく、話し方や姿勢といった振る舞いも評価の対象となります。
面接で良い評価を得るためには、自己分析に加え、企業研究や想定質問への回答を事前に準備しておくことが重要です。十分に準備しておくことで、本番でも落ち着いてスムーズに受け答えができるようになります。
- なぜKPMG FASに転職したいのか?
- なぜ他の会社ではなくKPMG FASなのか?
- (未経験の場合)なぜこの業界に転職したいのか?
- KPMG FASに転職して何をしたいのか?
- KPMG FASに入った後のキャリアをどう考えているか?
- なぜ現職(前職)を辞めたいのか?
- KPMG FASにどのような貢献ができるか?
- 現職(前職)で出した成果と成果を出せた要因は?
- これまでに経験した困難とそれをどのように乗り越えたか?
- リーダー経験の有無は?
- 自分の強み・弱みは?それを裏付ける現職(前職)での経験は?
- 新卒で選んだ業界の理由は?その時点ではどのようなキャリアパスを描いていたか?
- KPMG FAS以外の会社における選考も受けているか?
- 現職(前職)の年収水準と希望年収水準は?
KPMG FASのような人気企業は応募者も多く、面接でのやり取りが合否に直結します。面接においては想定回答集を作成するくらい万全の準備で臨む必要があるという点に注意が必要です。
選考対策のポイント#3:
KPMG FASだけでなく複数社の選考を受ける
KPMG FASのような人気企業は、どれだけ準備をしても必ず通過できるとは限りません。応募者数が多く倍率が高いうえにタイミングや運にも左右されるため非常にシビアである点は認識しておく必要があります。
そのため、KPMG FASだけに絞らず、志望度の高い企業を複数併願して選考を受けることが大切です。複数社の選考を並行して進めることで、どこか一社でもうまくいく可能性が高まり、精神的な余裕にもつながります。
また、KPMG FASの選考を受ける前に他社の選考を経験しておくことで、実践的な練習となり、本番であるKPMG FASの面接がうまくいく可能性も高まります。
KPMG FASへの転職に向いている人の特徴
本項目では、KPMG FASへの転職に向いている人の特徴についてご説明します。
本項目では、KPMG FASへの転職に向いている人の特徴についてご説明します。下記のような特徴に当てはまっている人は転職できる可能性が高く、かつ最適な転職先となるでしょう。
- 隣接領域で経験を有している人
- 激務や高い労働負荷を経験して年収を上げたい人・ステップアップしたい人
KPMG FASへの転職に向いている人の特徴#1:
隣接領域で経験を有している人
KPMG FAS)への転職に向いている人の特徴として挙げられるのは、希望する事業領域での経験を有している人という点です。
KPMG FASでは下記の様に経験を持つ人を優遇して採用する傾向にあります。金融領域での経験がある場合、KPMG FASへの転職に向いていると言えるでしょう。
以下の知識/資格/勤務経験をお持ちの方。
以下1.~7.の職務において3年程度以上の実務経験
1. M&Aまたは企業再生に関するアドバイザリー(投資銀行、証券会社、会計事務所出身者)
2. 企業・事業価値評価
3. 財務デューデリジェンス
4. 国内金融機関における融資、不良債権処理、調査、ファンドマネージャー業務
5. 戦略系コンサルティング会社におけるM&A関連コンサルティング業務
6. 一般事業会社における事業企画・経営企画・投資審査
7. 4大会計事務所、国内監査法人または税理士法人KPMG FAS Corporate Finance部門における応募資格
- 4年制大学卒以上の学歴
- ビジネス遂行可能な英語力
- 公認会計士(日本・米国)、税理士、証券アナリスト、MBA等の資格歓迎
- エクセル、ワード、パワーポイント等Windowsソフトが使える方
KPMG FASへの転職に向いている人の特徴#2:
激務や高い労働負荷を経験して年収を上げたい人・ステップアップしたい人
激務や高い労働負荷を経験して年収を上げたい人・ステップアップしたい人は、KPNG FASへの転職に向いています。
KPNG FASにおいてはどこでも通用するようなスキルを得ることができ、KPNG FASで培ったノウハウは将来的な転職であったり、起業において役立ちます。
それだけでなく、KPNG FAS)は年収水準が非常に高いという点も特徴的で、20代で年収が1,500万円に到達することもあります。
その分仕事におけるプレッシャーは非常に強く、労働時間も長いということは覚悟する必要がありますが、そうした労働負荷を鑑みてもステップアップしたい人はKPNG FASへの転職に向いています。
役職 | 年収 | 年次 |
---|---|---|
アソシエイト | 600-1,000万円 | 1~3年目 |
シニアアソシエイト | 1,000-1,300万円 | 3~5年目 |
マネージャー | 1,300-1,600万円 | 6~8年目 |
シニアマネージャー | 1,600-2,000万円 | 8~10年目 |
ディレクター | 2,000万円- | 実力次第 |
パートナー | 4,000万円 | 実力次第 |
KPMG FASの年収に関しては下記の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。


KPMG FASの社員口コミ
コンサルタント・監査・士業系職種
33歳 男性 中途入社
【中途採用】KPMG FASに転職したい方におすすめのハイクラス転職サイト
KPMG FASのような有名企業・人気企業に転職したい方におすすめのハイクラス転職サイトを厳選して紹介します。
おすすめのハイクラス転職サイト#1:
ビズリーチ | 即戦力人材のためのハイクラス転職サイト

『ビズリーチ』は、TVCMでも有名な国内最大級のハイクラス転職サイトです。経歴を登録すると高年収のスカウトが届き、気になるスカウトに返信することで効率的に転職活動を進めることができます。
転職活動中の人はもちろん、直近の転職予定がなく将来的に転職を考えている人も含めて200万人以上のユーザーが利用しています。
人気企業・難関企業の採用担当者や高年収求人を扱う質の高いヘッドハンターからスカウトを受け取ったり、ビズリーチ限定で公開されている限定求人の詳細を確認することができます。
【公式HP】
https://bizreach.jp
おすすめのハイクラス転職サイト#2:
タレントスクエア | 若手優秀層のためのハイクラス転職サイト

『タレントスクエア』は20代~30代前半の若手優秀層に特化したスカウト型のハイクラス転職サイトです。
未経験から転職可能なコンサル・金融・総合商社・IT求人など、タレントスクエアでしか出会えない非公開求人が多く、登録するとキャリアアップに繋がる特別なスカウトが届きます。
20代で年収1000万円を超える高年収求人や、選考倍率が100倍以上の超人気企業の限定求人も多数掲載されているため、気になった方は公式ページをチェックしてみてください。
【公式HP】
おすすめのハイクラス転職サイト#3:
JACリクルートメント | ミドル・シニア人材に強いハイクラス転職サイト

『JACリクルートメント』は、30代後半以降のミドル・シニア層のハイクラス転職支援を強みをもつ転職サイトです。1988年創業の歴史ある会社で、各業界に精通したキャリアコンサルタントが1000名以上在籍しています。
独自のネットワークを通じて年収800~2000万円のハイクラス求人を多く扱っており、オリコン満足度調査のハイクラス転職部門で7年連続No.1に選ばれています。
これまでの経験を活かしたキャリアアップをしたい方や、自分が応募できる求人を知りたい方は公式HPから無料会員登録してみてください。
【公式HP】
https://jac-recruitment.jp
おすすめのハイクラス転職サイト#4:
レバテックキャリア | エンジニアの年収UPに特化したハイクラス転職サイト

『レバテックキャリア』は、エンジニアのキャリアアップ支援に特化した国内最大級の転職サービスです。
客先常駐から自社開発企業への転職、SIerから開発ディレクターへの転職、フルリモートの高年収企業への転職など、一人ひとりの希望にあった理想のキャリアアップをサポートしてくれます。
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https://career.levtech.jp
そもそもFAS業務とは?
FASは「Financial Advisory Service」の略で、企業の財務やM&Aに関するアドバイスを行う企業を指します。FASの主な業務内容は下記の通りです。

FASの具体的な業務内容#1:
M&Aアドバイザリー
FASの業務の1つとして、M&Aアドバイザリーという業務が挙げられます。
M&A(企業を買収・売却すること)の買い手または売り手について、M&Aを執行する際のアドバイザリー業務を担います。M&Aアドバイザリーは様々な業務がありますが、全ての作業を担うこともあれば一部だけ担うこともあります。
- M&Aのプロセス設計・M&Aの進行
- 対象企業のデュー・ディリジェンス
- 財務モデリング
- 企業価値評価(バリュエーション)
- 契約書交渉
なお、投資銀行(インベストメント・バンキング)も同じくM&Aのアドバイザリーを担う仕事です。
FASは証券会社ではないため、M&Aに付随した資金調達(株式の引き受けなど)を担うことはできません。FASはM&Aアドバイザリーだけを集中して担うというのが、投資銀行との大きな違いです。
また、投資銀行と異なりグループ会社に税理士法人や会計士法人があるため、各所と連携しながら税務や会計に関するアドバイスができるという点が投資銀行との差別化点となっています。
公開情報を基に財務モデリングの作成を通じて報告書を作成、クライアントに報告会で報告するというのが主な仕事です。
FASの具体的な業務内容#2:
企業価値評価(バリュエーション)
FASの具体的な業務内容として次に挙げられるのが、企業価値評価(バリュエーション)です。
M&Aのプロセスでは、相手方の財務状態(利益やキャッシュフロー)を基に企業の価値(価格)を算定する必要があります。企業価値評価(バリュエーション)では、財務モデリングを用いて企業の価値を評価するのが主な業務です。
M&Aで活用する企業価値評価のほか、減損テストや加重平均資本コスト(WACC)の計算、PPA(買収後の無形固定資産・のれんの計算)など、企業に関連する様々な価値・価格を算定するのが主な仕事です。
減損テストとは、帳簿価額と回収可能価額とを比較する手続きのことを指します。 回収可能価額より帳簿価額の方が高い場合は減損損失を認識し、回収可能価額まで帳簿価額を減額します。
FASの具体的な業務内容#3:
PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)
FASの具体的な業務内容として次に挙げられるのが、PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)です。
PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)とは、当初計画したM&A後の統合効果を最大化するための統合プロセスのことを指します。
PMIでは、M&Aの統合計画を最大化するために、M&Aで統合した企業にコンサルティングを行います。M&A後100日間に渡って遂行される事業計画である「100日プラン」の策定や、実際に統合が完了した後の経営統合に携わります。
統合プロセス | 具体的な内容 |
---|---|
経営統合 | 経営理念、経営戦略、人事評価制度、予算管理など |
業務統合 | 業務の流れ、情報システム、人事、拠点配置など |
意識統合 | 社風、文化など |
M&Aアドバイザリーやトランザクション・アドバイザリー・サービス、バリュエーションなど財務を専門とする仕事とは異なり、経営面にフォーカスした仕事であるというのが特徴です。
FASの具体的な業務内容#4:
フォレンジック
FASの具体的な業務内容として次に挙げられるのが、フォレンジックです。
フォレンジックとは、不正の予防・早期発見・対処(不正調査・危機対応・訴訟・仲裁支援等)を専門としている、不正・不祥事に関するプロフェッショナルを指します。
多様なバックグラウンドを有する経験豊富な専門家で構成されており、不正・不祥事に関するアドバイザリーをワンストップで提供しています。
FASの具体的な業務内容#5:
リストラクチャリング(事業再生)
FASの具体的な業務内容として次に挙げられるのが、リストラクチャリング(事業再生)です。
業績不振や債務超過等に陥っている企業・事業に対して、事業再生計画策定支援やキャッシュフローの改善支援などを行って経営の健全化を図ることを指します。
リストラクチャリング(事業再生)では、事業計画の策定と実行支援・資産の売却・経営オペレーションの改善などの統合的なサポートを提供します。
また、クライアントにかわって金融機関と返済スケジュールの調整や金利を下げる交渉など資金面でのサポートも行います。
FASにおける他のサービスと比較すると、リストラクチャリング(事業再生)は長期にわたってのサポートになることが多いです。また税務・監査など様々な部門を巻き込んだ仕事になるというのも特徴の1つです。