国内製薬会社として売上高1位を誇り、シャイアー買収を経てグローバルでも有数の製薬会社となった武田薬品工業ですが、武田薬品工業は「やばい」とも言われています。
本記事では武田薬品工業が「やばい」と言われる理由とその実態について、実際の武田薬品工業の社員の口コミをもとに徹底解説します。
武田薬品への転職方法・転職難易度に関しては下記の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。
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武田薬品ってどんな会社?
武田薬品工業は売上高では国内第一位の大手製薬メーカーです。
潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬「エンティビオ」が主力の製品となっており、主要領域は「消化器系疾患」「希少疾患」「血漿分画製剤」「オンコロジー」「ニューロサイエンス」の5つです。
本社は東京都中央区日本橋本町にあります。
会社名 | 武田薬品工業株式会社 |
英語名 | Takeda Pharmaceutical Company Limited |
資本金 | 1兆6,762億円 |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋本町二丁目1番1号 |
武田薬品がやばいと言われるのはなぜ?理由を解説
日本を代表する製薬会社の武田薬品ですが、Googleで「武田薬品」と検索すると関連キーワードに「やばい」というネガティブなワードがあります。
武田薬品への就職や転職を検討している方の中でも、この検索結果を見て尻込みしてしまったり、不安になってしまった方も少なくないのではないでしょうか。
以降では、ネット上で「やばい」と言われる理由について、実態を解説していきます。
- 武田薬品は大型買収をして崩壊しそうだから
- 武田薬品は子会社を売却しているから
- 武田薬品は研究所を閉鎖しているから
- 武田薬品は将来性が無く株価も下がっているから
- 武田薬品は年収が非常に高いから
- 武田薬品はパワハラ・激務といわれているから
- 武田薬品はリストラがあるから
- 武田薬品は社長が無能と言われているから
- 武田薬品は学歴フィルターがあるから
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武田薬品が「やばい」と言われる理由①:
大型買収をして崩壊しそうだから
武田薬品は大型買収をして崩壊しそうというのがやばい理由の1つ目です。2019年に武田薬品は6兆2,000億円もの巨額を投じてアイルランドの大手製薬会社であるシャイアー社を買収しました。
また、2022年には米創薬企業のニンバス・セラピューティックが開発中の自己免疫疾患の治療薬候補を最大60億ドル(約7,800億円)で取得すると発表しています。
シャイアー社の買収は日本企業史上最大のM&Aとなっており、この買収を経て製薬会社として世界トップ10の仲間入りを果たしていますが、買収金額の多くを負債で賄ったため、2019年には有利子負債が5兆円以上となりました。
このことから武田薬品は大型買収をして崩壊しそうなため、やばいと言われています。
一方で武田薬品は負債圧縮のため2019年に大阪の本社ビルを売却、ドライアイ治療薬の事業をスイス・ノバルティスに約5,500億円で、2020年には武田薬品ブランドを代表する大衆薬「アリナミン」などを扱う事業子会社の武田コンシューマーヘルスケアを約2,420億円で譲渡する等、注力していない分野の事業における売却を進めることで負債の圧縮に努めています。
結果として有利子負債の額から現金の額を引いた純有利子負債がEBITDA(利益)の何倍かを示す純有利子負債/調整後EBITDAは2019年期末の4.7倍から大幅に低下しているため、やばくはありません。
武田薬品が「やばい」と言われる理由②:
子会社を売却しているから
武田薬品がやばいと言われている理由の2つ目は子会社を売却しているためです。やばい理由①でも述べた通り、武田薬品は下記の様に子会社を売却しています。
- 2019年: 眼科用治療薬「シードラ」の事業をスイスのノバルティスに約5,500億円で売却
- 2020年: 大衆薬「アリナミン」などを扱う事業子会社の武田コンシューマーヘルスケアを約2,420億円でアメリカのブラックストーン(投資ファンド)に売却
これはシャイアー買収に伴って増加した有利子負債の削減に向けた最大100億ドルの資産売却の一環です。
武田薬品が注力していない事業で、武田薬品にとって必要な事業を苦渋の決断で手放したという訳でもありません。子会社売却はネガティブなイメージがありますが、戦略に沿っていない事業を売却するのはポジティブな施策です。
武田薬品が「やばい」と言われる理由③:
研究所を閉鎖しているから
武田薬品は研究所を閉鎖しているからやばいと言われています。武田薬品は2016年に研究拠点を日米に集約することを発表しており、それに伴って英国の研究所を閉鎖しています。
これはグローバル拠点の統廃合に伴う効率化であり、武田薬品の収益率を上げるための施策で、武田薬品が「やばい」ために採っている施策ではありません。
また、2021年にはダイヤモンド・オンラインの「武田薬品の「6000億円級」期待度No.1新薬を生んだ研究所が、閉鎖を免れない理由」という記事にて、武田薬品の湘南研究所が閉鎖されうるとの観測記事が出ていましたが、依然として湘南研究所が閉鎖されるということが起こっていません。
一方で大阪の本社ビルを2019年に売却しています。これも先述したように大型買収を通じて膨張した有利子負債削減のための施策の一環です。
武田薬品が「やばい」と言われる理由④:
将来性が無く株価も下がっているから
武田薬品は将来性が無く株価も下がっているからやばいと言われています。企業の将来性を表す株価も5年前の水準に戻ることなく横ばいとなっています。
株価が低迷している理由は、シャイアー買収による多額の借金があること、成長ドライバーが期待できる新薬がないことが主な要因となっています。
負債に関してはこれまでご説明した通り、事業の選択と集中を図るために資産売却を行っており、有利子負債も大幅に削減されていることから今後も引き続き財務の健全化が進展すると見込まれています。
また武田薬品はJ.P.モルガン・ヘルスケア・カンファレンスで、「今後10年間にわたり当社が成長を見込む理由」を説明しています。特に、グローバルブランド14製品の継続的な貢献や新薬のパイプラインは会社の成長に寄与すると発表しています。
製薬業界は新薬の見極めが難しく、株価に上値がつきやすい原因となっていますが、①グローバルで人口増加・高齢化が進む、②武田薬品はグローバル市場へのエクスポージャーが高いという追い風と新薬の上市によって爆発的な成長も見込めます。
このように、武田薬品は成長余地が十分にある会社となっており、将来性もあります。
武田薬品が「やばい」と言われる理由⑤:
武田薬品は年収が非常に高いから
武田薬品がやばいと言われている理由の5つ目が、年収が高いと言われているためです。
武田薬品工業は上場会社なので、有価証券報告書で平均年収が公開されています。有価証券報告書によれば、2023年3月期における武田薬品工業の平均年収は1,081万円(平均年齢: 43.3歳)となっています。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2024年3月期 | 1,081万円 | 43.3歳 |
2023年3月期 | 1,097万円 | 42.8歳 |
2022年3月期 | 1,105万円 | 42.4歳 |
2021年3月期 | 1,077万円 | 42.0歳 |
2020年3月期 | 1,091万円 | 42.2歳 |
2019年3月期 | 1,094万円 | 41.5歳 |
2018年3月期 | 1,039万円 | 40.8歳 |
製薬会社は利益率が高い事業形態となっており、その分年収で社員に還元されているというのが高年収の理由です。
国税庁が開示している日本人の平均年収が461万円であることから、武田薬品工業の平均年収は日本人全体の平均よりも有意に高いと言えます。
また、マイナビエージェントが公表している業種別平均年収ランキングによると、医薬品メーカーの平均年収は565万円となっており、武田薬品工業の平均年収は医薬品メーカー全体の平均年収よりも高い水準になっています。
中途で武田薬品に転職した場合の年収は?
中途で武田薬品に転職したいと思っている場合、「自分の年収がどれくらいになるか」というのは誰しもが気になることだと思います。
実は新卒で入社したときの年収と中途で転職した場合の年収は大きく異なるケースが少なくありません。
中途で入社した場合の具体的な年収を知るためには、転職サイトに掲載されている実際の求人を見ることが最も確実です。口コミサイトやSNSよりも最新かつ正確な情報を知ることができます。
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武田薬品工業の年収は下記の記事でも解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。
武田薬品が「やばい」と言われる理由⑥:
武田薬品はパワハラ・激務といわれているから
武田薬品はパワハラ・激務なためやばいと言われています。確かに武田薬品はかつて激務が横行していた模様です。東洋経済の特集記事には下記の様な掲載があります。
武田の広報担当者は「昔の武田では(労基法違反は)あったが、ここしばらくは減ってきていた」という。近年は違反をしないように社員にも厳しく指導がいくようになったことが違反減少につながった、というのが武田関係者の解説だ。武田の内部事情に通じた複数の業界関係者からも同じような声が聞かれる。
労基法違反の武田薬品、遠いメガファーマの道 – 東洋経済オンライン
現在では社内におけるそうした労基違反への指導も厳しくなり、パワハラを含めて労働環境は大きく改善されている模様です。
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武田薬品が「やばい」と言われる理由⑦:
武田薬品はリストラがあるから
武田薬品ではフューチャー・キャリア・プログラム(FCP)と呼ばれる「早期退職者」の募集を行いましたが、実際は大規模なリストラです。さらに2年連続で行われたことで業界を激震させました。
2020年実施のFCPでは30歳以上のMR(営業部隊)が500人以上、2021年には管理部門の「タケダビジネスソリューション」に所属する42才以上を対象とした「早期退職」の募集を行い、実際に募集した方が退職に至っています。
募集しなかった場合でも、部門の人員削減を目的としているため異動等が横行した模様です。
武田薬品はCEOに外国人を迎え、シャイアーを擁することから「外資系企業の日本支社」と言われることもあります。
シャイアー買収に伴って財務健全化を推進する必要がある中で、こうした施策は必要な施策であり、武田薬品がやばいわけではありません。
武田薬品が「やばい」と言われる理由⑧:
武田薬品は社長が無能と言われているから
武田薬品は社長が無能なためやばいと言われています。武田薬品のクリストフ・ウェバー社長兼CEOは日本企業トップクラスの18億円という報酬を得ていることで知られています。
この高額報酬には常に批判があり、社外取締役会でもたびたび追及がなされる模様です。
「業績を最大化し、シャイアーとの統合の完了の成功を確かなものとするために、取締役の報酬の水準および報酬体系をグローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業として最も進んだ内容とすること」という目的に沿って高額な報酬が支払われています。
しかしながら、武田薬品の株価が上がらなければ社長が無能等の批判があっても致し方ない部分があります。
とはいえ、社長が有能か無能かどうかは任期期間中これからなされる施策も含めて評価する必要があります。
シャイアー買収による負債の圧縮は上手に進めているという評判もあるうえ、特に製薬業界のようなパイプラインが収益化するまでの期間が長い業界では、社長の評価にもう少し時間が必要です。今後の武田薬品を引き続き注視する必要があります。
武田薬品が「やばい」と言われる理由⑨:
武田薬品は学歴フィルターがあるから
武田薬品は学歴フィルターがあるため「やばい」という評判もあります。
ダイヤモンド・オンラインによれば、武田薬品の各出身大学別の就職者数は下記の通りです。
武田薬品の採用大学を見ると、東京大学のような大学ばかり採用しているわけではなく幅広い大学から採用していることが分かり、学歴フィルターはないと言えるでしょう。
順位 | 大学 | 採用人数 |
---|---|---|
1 | 神戸大学 | 8 |
2 | 東京大学 | 5 |
3 | 岡山大学 | 4 |
4 | 東京理科大学 | 4 |
5 | 東北大学 | 3 |
6 | 九州大学 | 2 |
大阪府立大学 | 2 | |
明治大学 | 2 | |
関西学院大学 | 2 | |
神戸薬科大学 | 2 |
【中途採用】武田薬品工業の転職難易度は?
武田薬品工業は年収の高さや成長機会の豊富さ、その後のキャリアパスの広がりなどから転職市場で非常に高い人気があります。
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【厳選】武田薬品工業への転職におすすめの転職エージェント
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サービス名 | タレントスクエア |
公式ページ | https://talentsquare.co.jp |
対象 |
20代・30代
全国対応 |
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