清水建設はやばい？ブラック？評判を解説

日本を代表する総合建設企業大手・ゼネコンの清水建設。スーパーゼネコンとして高い就職・転職人気がありますが、ネット上では「やばい」「ブラック」といった評判があるのも事実です。

本記事では清水建設が「やばい」「ブラック」と言われる理由と実態について、実際の清水建設の社員の口コミをもとに徹底解説します。

清水建設はどんな会社？

清水建設は国内外における土木事業、建築事業などで事業展開している日本を代表するスーパーゼネコンです。スーパーゼネコンとして国内トップクラスの売上高を誇っており、連結の売上高は2兆円規模です。

事業	事業内容
建築事業	オフィス、工場、学校、病院など、多岐にわたる建物の企画提案、設計、施工、運営・維持管理
土木事業	トンネル、橋梁、ダムや都市土木、エネルギー施設など、土木構造物の設計、施工、リニューアル
海外建設事業	南アジアを中心に世界各国で、生産施設や超高層ビル、病院、橋、地下鉄などを建設
不動産開発事業	オフィスビルや物流施設などの不動産開発
エンジニアリング事業	「エネルギー」「環境浄化」「プラント」「情報」という基幹4分野のEPC（設計・調達・建設）事業

現代表取締役会長は井上和幸氏で、本社は東京都中央区京橋にあります。

会社名	清水建設株式会社
英語名	SHIMIZU CORPORATION
資本金	743.65億円
本社所在地	東京都中央区京橋二丁目16番1

清水建設が「やばい」「ブラック」と言われる理由

日本を代表するゼネコンである清水建設ですが、インターネットでは「清水建設」と検索すると関連キーワードに「やばい」といったワードが並びます。

清水建設への就職や転職を検討している方の中でも、この検索結果を見て尻込みしてしまったり、不安になってしまった方も少なくないのではないでしょうか。

以降では、ネット上で「やばい」と言われる理由について、実態を解説していきます。

清水建設が「やばい」と言われる理由①:
ブラック企業・激務で男性社員が自殺するという不祥事があったため

清水建設はブラック企業で男性社員が自殺するという不祥事があったため、「やばい」と言われることがあります。清水建設では2021年に社員が自殺しましたが、長時間労働などによる労災として認定されました。

ゼネコン大手「清水建設」の男性社員がおととし自殺し、今年5月に労働基準監督署から長時間労働などによる労災と認定されていたことがわかりました。

清水建設によりますと、男性社員（当時29）はおととし8月に会社の独身寮で自殺し、遺族側が仕事が原因ではないかと指摘していました。

指摘をうけて会社はおととし11月に外部の弁護士でつくる調査委員会を設置し、調査委員会は去年3月に自殺の原因は長時間労働だとする報告書をまとめました。

男性は長時間残業をしていたにも関わらず、残業時間を実際よりも少なく申告していたということで、調査委員会は「残業時間を短くすることが評価の対象となる」と上司から伝えられていたことが自殺の原因になった可能性があると指摘しています。

清水建設の男性社員の自殺　長時間労働などによる労災と認定される　勤務時間を過少に申告

こうしたニュースにより、清水建設は「やばい」のではないかと言われるに至りました。

激務を原因に亡くなってしまうというのはあってはならないことで、今後の清水建設における是正が期待されます。

平均残業時間に関しては、清水建設は公式に平均残業時間を公開しています。清水建設によれば、全体の平均残業時間は33.1時間となっています。全国型正社員も38.0時間となっており、建設業界は残業時間は長いといわれているものの、平均年収の高さを考慮すると妥当な水準であることが分かります。

清水建設が「やばい」と言われる理由②:
談合という不祥事があったため

清水建設では談合という不祥事があったため、「やばい」と言われることがあります。JR東海発注のリニア中央新幹線の建設工事で談合したとして、課徴金を徴収されたことがあります。

リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件で、公正取引委員会が独占禁止法違反（不当な取引制限）で大林組と清水建設の大手ゼネコン2社に計約43億円の課徴金納付を命じる方針を固めたことが21日、関係者への取材で分かった。

談合に関わった大成建設と鹿島も含めた4社に、再発防止を求める排除措置も命じる方針。

課徴金の内訳は大林組が約31億円、清水建設が約12億円となる見込み。公取委は処分案をすでに4社に通知しており、企業側の意見を聴いたうえで最終決定する。

事件を巡っては東京地検特捜部が2018年3月、独禁法違反の罪で法人としての4社、鹿島と大成建設の元幹部2人を起訴した。起訴状によると、4社の幹部は14年4月～15年8月、品川駅と名古屋駅の工事で受注調整をすることで合意。受注予定業者を決め、見積価格に関する情報を連絡するなど競争を制限したとされる。

リニア談合、大林組と清水建設に課徴金計43億円命令へ

大林組などをはじめとした大手ゼネコンも罪に問われているとはいえ、清水建設では今後このような談合が無いような体制を構築することが期待されています。

清水建設が「やばい」と言われる理由③:
離職率が高いと言われているため

清水建設では離職率が高いと噂されているために「やばい」と言われることがあります。清水建設における離職率の推移は下記の通りです。実際の離職率を見ると清水建設の離職率は1%台前半となっており、決して高い水準ではなくむしろ低い水準であることが分かります。

年度	離職率
2018	1.1%
2019	1.1%
2020	1.2%
2021	1.2%
2022	1.5%

清水建設が「やばい」と言われる理由④:
宗教と関係していると言われているため

清水建設は宗教と関係していると言われているため、「やばい」と言われることがあります。ところが、実際は清水建設は様々な宗教施設の建設を行っており、特定の宗教法人と結びついているわけではないと推測されます。

清水建設が「やばい」と言われる理由⑤:
出身大学のレベルが高すぎると言われているため

大学通信によれば、清水建設の採用大学は下記の通りです。大学別に見ると多様な大学から採用を行っており、清水建設の採用大学・学歴・就職難易度ともにレベルが高いことが分かります。

順位	大学	採用人数
1	日本大学	18
2	東京理科大学	16
3	芝浦工業大学	15
	早稲田大学	15
5	京都大学	13
6	慶應義塾大学	11
7	工学院大学	10
8	北海道大学	9
	九州大学	9
10	大阪大学	8
	明治大学	8

清水建設の良い評判を解説

清水建設に関する悪い評判について解説してきましたが、清水建設の良い評判についても解説します。

清水建設の良い評判①:
年収が高い

清水建設の良い評判として、清水建設は年収が高いという点が挙げられます。

清水建設は上場企業のため、有価証券報告書で平均年収が開示されていますが、清水建設の年収水準は高い水準にあります。有価証券報告書によれば、2024年3月期における清水建設の平均年収は982万円（平均年齢: 43.6歳）となっています。

年度	平均年収	平均年齢
2024年3月期	982万円	43.6歳
2023年3月期	971万円	43.4歳
2022年3月期	978万円	43.1歳
2021年3月期	971万円	42.8歳
2020年3月期	1,007万円	42.9歳
2019年3月期	1,010万円	43.0歳

国税庁が開示している日本人の平均年収が461万円であることから、清水建設の平均年収は日本人全体の平均よりも有意に高いと言えます。

また、マイナビエージェントが公表している業種別平均年収ランキングによると、建設・土木・設計企業の平均年収は404万円となっており、清水建設の平均年収は建設・土木・設計企業全体の平均年収よりも高い水準になっています。

中途で清水建設に転職した場合の年収は？

中途で清水建設に転職したいと思っている場合、「自分の年収がどれくらいになるか」というのは誰しもが気になることだと思います。

清水建設の年収は下記の記事でも解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

清水建設の良い評判②:
会社のネームバリューが高く、ステップアップしやすい

清水建設の良い評判の2つ目として挙げられるのが、「会社のネームバリューが高く、ステップアップしやすい」という点です。清水建設は日本を代表するスーパーゼネコンの1角であり、プライム市場にも上場しているブランドバリューの高い会社です。

また労働環境が厳しい点も周知されており、清水建設で働いていたという点は転職活動などにおいても役立つでしょう。将来的にさらなるステップアップもしやすいため、清水建設はおすすめできる転職先となっています。

清水建設の良い評判③:
やりがいのある仕事ができる

やりがいのある仕事ができるという点も清水建設の強みです。清水建設では、一般人も知っているような建設物の建設工事に携わることのできるやりがいのある仕事です。

もちろん大変な職種であるのは間違いないですが、こうした建設物の建設に携わることができるというのが清水建設をおすすめできる理由です。

【中途採用】清水建設の転職難易度は？

清水建設は年収の高さや成長機会の豊富さ、その後のキャリアパスの広がりなどから転職市場で非常に高い人気があります。

一方で、近年では中途採用を積極的に行っており、20代や第二新卒での転職実績も出ているため、正しい選考対策を行うことで十分転職可能だと言えます。