【やばい？将来性がない？】ルネサスエレクトロニクスの評判を解説

インターネット上で、ルネサスエレクトロニクスは「やばい」「将来性がない」という評判が散見されますが、実際にルネサスエレクトロニクスは「やばい」「将来性がない」という評判は正しいのでしょうか。

そもそもルネサスエレクトロニクスはどのような点で「やばい」と言われているか、またその「やばい」という評判は正しいのか、徹底解説します。

ルネサスエレクトロニクスはどんな会社？

ルネサスエレクトロニクスは三菱電機・日立製作所・NECの半導体部門が経営統合して誕生した半導体メーカーです。

世界トップクラスのシェアを誇るマイコン製品を軸に、SoC（システム・オン・チップ）およびアナログ＆パワーデバイスと主要製品群は多岐にわたります。

ルネサスエレクトロニクスの製品は下記の「自動車、産業、インフラ、IoTの4つの成長分野」に主に提供されており、ルネサスエレクトロニクスの半導体はあらゆる組み込み機器に搭載されています。

本社は東京都江東区豊洲にあります。

会社名	ルネサスエレクトロニクス株式会社
英語名	Renesas Electronics Corporation
資本金	153,209百万円
本社所在地	東京都江東区豊洲三丁目2番24号（豊洲フォレシア）

ルネサスエレクトロニクスはなぜ「やばい」と言われるのか？

日本を代表する半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスですが、Googleで「ルネサスエレクトロニクス」と検索すると関連キーワードに「やばい」というネガティブなワードがあります。

ルネサスエレクトロニクスへの就職や転職を検討している方の中でも、この検索結果を見て尻込みしてしまったり、不安になってしまった方も少なくないのではないでしょうか。

以降では、ネット上で「やばい」と言われる理由について、実態を解説していきます。

ルネサスエレクトロニクスが「やばい」「やめとけ」と言われる理由#1:
年収水準が高いため

ルネサスエレクトロニクスは年収が高く「やばい」と言われることがあります。

ルネサスエレクトロニクスは上場会社なので、有価証券報告書で平均年収が公開されています。

有価証券報告書によれば2024年12月期におけるルネサスエレクトロニクスの平均年収は810万円（平均年齢: 48.5歳）となっており、非常に高い水準であることが分かります。

年度	平均年収	平均年齢
2024年12月期	810万円	48.5歳
2023年12月期	889万円	48.2歳
2022年12月期	874万円	47.7歳
2021年12月期	882万円	47.3歳
2020年12月期	792万円	46.9歳
2019年12月期	773万円	46.3歳
2018年12月期	804万円	45.9歳

国税庁が開示している日本人の平均年収が461万円であることから、ルネサスエレクトロニクスの平均年収は日本人全体の平均よりも有意に高いと言えます。

また、マイナビエージェントが公表している業種別平均年収ランキングによると、半導体・半導体製造機器メーカーの平均年収は530万円となっており、ルネサスエレクトロニクスの年収は平均よりも高い水準であることが分かります。

ルネサスエレクトロニクスが「やばい」「やめとけ」と言われる理由#2:
パワハラがあり激務で、離職率が高いと言われているため

ルネサスエレクトロニクスはパワハラ・激務で離職率が高いと言われているため「やばい」と言われることがあります。

ルネサスエレクトロニクスは公式で平均残業時間を発表しています。

公式の発表によると、2023年度におけるルネサスエレクトロニクスの月間平均残業時間は27.0時間となっており、近年は働き方改革の影響で残業時間は大幅に減少しています。

ルネサスエレクトロニクスの離職率（日本）は下記の通りとなっています。全体的に一桁前半の水準となっています。

年度	離職率
2018	3.5%
2019	12.9%
2020	2.7%
2021	5.9%
2022	5.6%
2023	3.7％

ルネサスエレクトロニクスが「やばい」「やめとけ」と言われる理由#3:
大型買収を複数行っているにもかかわらず将来性が無く、株価も急落したため

ルネサスエレクトロニクスは大型買収を複数行っているにもかかわらず将来性が無く、株価も急落したため、「やばい」「やめとけ」と言われることがあります。

年度	売上高	営業利益
2018年度	7,565億円	1,040億円
2019年度	7,182億円	925億円
2020年度	7,157億円	1,375億円
2021年度	9,944億円	2,966億円
2022年度	15,027億円	5,594億円

確かにルネサスエレクトロニクスの売上・営業利益は2019-2020年度で横ばいです。世界的に半導体需要が減速したことに加えて、新型コロナウイルスによりさらに需要が減退したことが要因です。

しかしながら、新型コロナウイルスの影響も緩和され世界経済が成長している中、EVを中心とした自動車需要やAI、IoTによる半導体需要は今後増加していくとみられており、ルネサスエレクトロニクスの将来性はその成長次第で十分にあると考えられています。

また、ルネサスエレクトロニクスは国内企業としては非常に珍しく、数千億円規模のグローバル企業を複数買収しています。

2024年には米国で半導体ソフト開発会社であるAltiumを9,000億円で買収すると発表しました。

ルネサスエレクトロニクスは15日、米ソフトウエア会社のアルティウムを買収すると発表した。買収金額は91億豪ドル（約9000億円）。同社は半導体に欠かせないプリント配線基板をクラウド上で設計できるソフトを開発、提供している。買収を通じて電子部品の開発スピードを速める狙いがある。

アルティウムが株式を上場しているオーストラリアの会社法の手続きにより、同社の全株式を取得する。買収資金は主要取引銀行からの新たな借入金や手元現金を充てる。規制当局の承認などを得た上で、2024年後半の買収完了を予定している。

ルネサス、米半導体ソフト開発会社を買収　9000億円

こうした巨額買収の際は公募増資による株価の下落が懸念されます。特にDialogの買収に際しては買収金額の一部を公募増資で資金調達したため、それもあって株価が急落しました。

ただ、８日のルネサス株の終値は１２０３円と前日比３・６１％下げた。財務負担リスクへの懸念が広がったほか、過去の買収企業との相乗効果がまだ十分見えていないことも嫌気されたようだ。

英半導体を6157億円で買収するルネサス、株価下落のなぜ？

先述した戦略や買収企業とのシナジーが評価されればルネサスエレクトロニクスの株価は引き続き株価が向上していくとみられています。

ルネサスエレクトロニクスが「やばい」「やめとけ」と言われる理由#4:
転職難易度・中途採用倍率が高すぎると言われているため

転職難易度・中途採用倍率が高すぎると言われているため、ルネサスエレクトロニクスはやばいと言われることがあります。

ルネサスエレクトロニクスは年収の高さや大企業ならではの待遇によって転職市場における人気は高く、転職難易度は高いです。一方で、中途採用に積極的であることから、転職できる可能性は十分にあると言えます。

ルネサスエレクトロニクスによれば、2023年度のルネサスエレクトロニクスにおける中途採用比率は51.6%となっており、ルネサスエレクトロニクスは中途採用に積極的であることが分かります。

年度	中途採用比率	中途採用人数
2021年度	45.5%	91人
2022年度	51.6%	128人
2023年度	51.6%	174人

このように、ルネサスエレクトロニクスは転職市場における人気は高いながら中途採用にも積極的で採用人数も多いです。募集職種も多岐に渡っているため、職種によっては十分に転職できる可能性があると言えます。

ルネサスエレクトロニクスが「やばい」「やめとけ」と言われる理由#5:
採用大学のレベルが高く、就職難易度が高いと言われているため

ルネサスエレクトロニクスは採用大学のレベルが高く、就職難易度が高いと言われているため「やばい」と言われることがあります。

ルネサスエレクトロニクスの採用大学は下記の通りです。大学別に見るとレベルが高い大学が多い一方で、多種多様な大学から採用していることが分かります。