丸紅はやばい？と言われる理由、激務度合い、離職率を解説

インターネット上で、丸紅は「やばい」という評判が散見されますが、実際に丸紅は「やばい」のでしょうか。

そもそもどのような点で「やばい」と言われているか、またその「やばい」という評判は正しいのか、実際の丸紅の社員の口コミをもとに解説します。

丸紅への転職方法・転職難易度に関しては下記で解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

本記事のポイント

丸紅は「やばい」という評判がありますが、実際にそういわれている要因を1つ1つ読み解いていくと、決して「やばくない」ことが容易にわかります。下記は本記事の要約です。詳しく知りたい方は是非最後までご覧ください。

丸紅はなぜ「やばい」と言われるのか？

丸紅は下記の様な理由で「やばい」と言われますが、実際は「やばく」ありません。本記事では1つ1つ解説しているので、是非ご覧ください。

丸紅がやばいと言われる理由

• 大規模な減損を計上したため
• 2020年3月期の通期決算が赤字に転落し、オワコン・将来性がないと思われているため
• 2021年3月期に社員の平均年収が前年対比で260万円も下がったため
• 配属リスクが高いため
• 危険地域に駐在する可能性があるため
• 激務だと思われているため
• 離職率が高いと思われているため
• 不祥事や社員の死亡があったと思われているため

中途で丸紅に転職するためには？

丸紅は転職市場で非常に人気の高い企業ですが、前職での実績や選考対策次第で十分に転職できる可能性があります。

中途で丸紅に転職するためには、丸紅をよく知る転職エージェントを活用することが重要です。

転職エージェントは無料で何社でも利用することができ、企業研究から書類作成・面接対策まで全てサポートしてもらえます。

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丸紅はどんな会社？

丸紅は日本の総合商社です。国内だけではなく、グローバル120拠点に事業を展開している日本を代表する大企業です。

丸紅は伊藤忠商事と同じルーツを持っており、伊藤忠商事との分割・合併等の組織再編を繰り返しながら1949年に現在の丸紅株式会社が設立されました。

丸紅は、穀物事業や電力事業に強みを持っており、穀物取扱量及び国内外持分発電容量は他の総合商社対比トップとなっています。

現代表取締役社長は柿木 真澄氏で、本社は東京都千代田区大手町に置いています。

会社名	丸紅株式会社
英語名	Marubeni Corporation
純利益	4,243億円（2022年3月期）
資本金	262,947百万円
本社所在地	東京都千代田区大手町一丁目4番2号

丸紅の転職難易度は？

丸紅は年収の高さや成長機会の豊富さ、その後のキャリアパスの広がりなどから転職市場で非常に高い人気があります。

一方で、近年では中途採用を積極的に行っており、20代や第二新卒での転職実績も出ているため、正しい選考対策を行うことで十分転職可能だと言えます。

丸紅はなぜ「やばい」「オワコン」と言われるのか？

日本を代表する総合商社の丸紅ですが、Googleで「丸紅」と検索すると関連キーワードに「やばい」というネガティブなワードがあります。

丸紅への就職や転職を検討している方の中でも、この検索結果を見て尻込みしてしまったり、不安になってしまった方も少なくないのではないでしょうか。以降では、ネット上で「やばい」と言われる理由について、実態を解説していきます。

丸紅がやばいと言われる理由#1:
大規模な減損を計上したため

丸紅がやばいと言われる理由の1つ目が、丸紅が直近で大規模な減損損失を計上しているためです。

丸紅は2020年3月期の決算で、合計約4,220億円もの一過性損失（主に減損損失）を計上しています。

新型コロナウイルスの流行に伴う市況悪化によって、石油・ガス事業での1,300億円、2013年に買収した米穀物大手「Gavilon」での約800億円、チリ銅事業での約600億円といった巨額減損損失が生まれました。

これは、当時の新型コロナウイルスに対する先行き不安と相まって大きな話題となりました。また、最近では2022年5月にはウクライナ戦争によってロシア・ウクライナ関連事業で合計130億円程度の減損損失も発表しています。

総合商社は世界中で資産をもってビジネスを行っているため、市況変動による損失も生まれやすい事業です。

競合他社も同様に巨額減損を出しているので、丸紅だけが減損損失を出しているわけではないですが、2020年3月期はさすがに規模が大きく、「やばい」という評判が広がってしまったと考えられます。

丸紅がやばいと言われる理由②:
2020年3月期の通期決算が赤字に転落し、オワコン・将来性がないと思われているため

丸紅がやばいと言われる理由の2つ目が、2020年3月期の通期決算で赤字に転落したためです。

1つ目の「丸紅がやばいと言われる理由」でご説明した通り、約4,220億円の一過性損失（主に減損損失）が影響し、丸紅の2020年3月期決算は最終で1,975億円の赤字となってしまいました。

前年の純利益は2,309億円だったなかで、前期対比約4,283億円のマイナス、かつ丸紅史上最大の赤字幅ということで、「丸紅はやばい」のではないかという評判が広がりました。

年度	当期利益
2024年3月期	4,714億円
2023年3月期	5,430億円
2022年3月期	4,243億円
2021年3月期	2,233億円
2020年3月期	-1,975億円
2019年3月期	2,309億円
2018年3月期	2,113億円

2020年3月期の決算では赤字となってしまいましたが、2021年3月期からは黒字に回帰し、安定した利益を記録していることが分かります。

丸紅がやばいと言われる理由③:
2021年3月期に社員の平均年収が前年対比で260万円も下がったため

丸紅がやばいと言われる理由の3つ目が、2021年3月期に社員の平均年収が大幅に下がったためです。

有価証券報告書によれば、丸紅の年収推移は下記の通りです。2020年3月期の大幅な減損損失・決算赤字により、2021年3月期の平均年収水準が大幅に下がりました。

商社は業績連動ボーナスの割合が高いため、その影響を受けて平均年収水準は大きく引き下がったと考えられます。

年度	平均年収	平均年齢
2024年3月期	1,655万円	42.4歳
2023年3月期	1,594万円	42.3歳
2022年3月期	1,470万円	42.3歳
2021年3月期	1,192万円	42.2歳
2020年3月期	1,453万円	42.1歳
2019年3月期	1,389万円	41.9歳
2018年3月期	1,322万円	41.6歳

2021年3月期で平均年収水準は大幅に下がりましたが、2022年3月期からは前年度の業績回復影響も相まって平均年収水準は回復傾向にあります。このことから、平均年収水準の低下も一時的なもので「やばくない」と言えます。

有価証券報告書によれば、2024年3月期における丸紅の平均年収は1,655万円（平均年齢: 42.4歳）と非常に高い水準です。

マイナビエージェントが公表している業種別平均年収ランキングによると、総合商社の平均年収は425万円となっており、丸紅の平均年収は総合商社企業全体の平均年収よりも高い水準になっています。

丸紅の年収に関しては以下の記事でも解説しているので、是非ご覧ください。

中途で丸紅に転職した場合の年収は？

中途で丸紅に転職したいと思っている場合、「自分の年収がどれくらいになるか」というのは誰しもが気になることだと思います。

丸紅がやばいと言われる理由④:
配属リスクが高いため

丸紅は部署や職能が多岐にわたり、配属リスクが高く「やばい」と噂されている可能性があります。

丸紅では基本的に新卒で配属が決まり、その周辺事業または職能領域を異動することとなるため、新卒での配属は非常に重要です。とはいえ、初期配属希望は誰しも通るわけではないので、配属リスクは十分に高いことを考慮する必要があります。

配属リスクに関しては、丸紅だけではなく総合商社全般に言えることであり、丸紅だけが「やばい」わけではありません。どうしてもやりたい職種があったとしても、配属リスクの可能性があることを十分に承知して入社すべきです。

とはいえ、丸紅側も配属における求職者とのミスマッチを防ぐため、職種を限定した形で応募ができるCareer Vision採用を導入しています。

全ての職種で募集があるわけではありませんが、職種に拘りがある場合はこのような採用機会を検討することをおすすめします。

丸紅がやばいと言われる理由⑤:
危険地域に駐在する可能性があるため

丸紅では社員に海外駐在の機会が与えられます。

駐在先は海外の現地法人または海外の投資先となることが一般的ですが、世界中に駐在先があるため、場合によってはアフリカや中南米、中央アジア等の地域に赴任する可能性があります。

こちらも丸紅に限らずどの総合商社でも起こりうる配属リスクで、丸紅だけが「やばい」わけではありません。

どうしても危険地帯への赴任を避けたい場合は、そうした地域に子会社を持つ事業本部への配属希望を出さないようにしたりと、なるべくそうした配属が起こらないように自衛することが重要です。

丸紅がやばいと言われる理由⑥:
激務だと思われているため

丸紅は公式で年間平均総労働時間と月間平均残業時間を公開しています。公式の情報によれば、平均残業時間は20時間程度（2023年3月期の月平均残業時間は18.4時間）と非常に短い水準となっています。

年度	年間総労働時間	月間平均残業時間
2020	2,086時間	20.0時間
2021	2,083時間	20.3時間
2022	2,055時間	18.4時間

丸紅がやばいと言われる理由⑦:
離職率が高いと思われているため

丸紅は離職率が高いと思われているために、「やばい」と思われている可能性があります。公式発表によれば丸紅の離職率は、3%となっています。一般的にみるとかなり低い割合です。

年度	自己都合離職率
2020	3.0%
2021	3.3%
2022	2.8%

また、こうした離職者は、丸紅が「やばい」から辞めてしまうのではなく、成長機会を求めて転職していく人が多い傾向にあります。そのため、丸紅が「やばい」わけではありません。

丸紅がやばいと言われる理由⑧:
不祥事や社員の死亡があったと思われているため

丸紅は不祥事や社員の死亡があったために、「やばい」と思われている可能性があります。

インターネットでは丸紅の不祥事や社員の死亡に関する噂がありますが、丸紅の社員による不祥事や業務に関係した社員の死亡は公式に発表されている限りはありません。

強いてあげるとすれば、子会社の「アルテリア・ネットワーク」に所属する社員による詐欺や、「丸紅紙パルプ販売」従業員の横領が挙げられますが、これらはいずれも子会社における不祥事であり、丸紅本体の不祥事ではありません。

これらは噂または事実と異なっていることが分かります。

番外編: 丸紅は人事がかわいい？合コンが多い？

丸紅は人事がかわいい、合コンが多いからやばいという噂がありますが、これに関して言えば完全に個人差であると言わざるを得ません。

総合商社の社員は合コンが多い傾向にはありますし、人事がかわいくてもおかしくないでしょうが、それが「丸紅はやばい」こととは関係がないでしょう。どうしても気になる方は入社して確認してみることをおすすめします。

まとめ: 丸紅はやばい会社ではない

本記事では、丸紅が「やばい」と噂されている理由とその実態について調べてきましたが、丸紅は決して「やばい」会社ではありません。

新型コロナウイルスの流行の際には業績が一時的に悪化したこともありましたが、現在では堅調な利益を生み出している等、安定性のある企業だと考えることができます。後ろ向きな離職率は低く、待遇も良いことから、丸紅は依然としておすすめの企業です。

丸紅への転職方法に関しては下記で解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

丸紅はエリート？丸紅の採用大学は？

大学通信によれば、丸紅社員における各出身大学別の就職者数は下記の通りです。高学歴な大学が多く、丸紅社員はエリートと言うことができるでしょう。

順位	大学	採用人数	全体（124人）に 占める割合
1	早稲田大学	20	16.1%
2	慶應義塾大学	19	15.3%
3	東京大学	10	8.1%
	一橋大学	10	8.1%
5	京都大学	5	4.0%
	大阪大学	5	4.0%
7	神戸大学	4	3.2%
	青山学院大学	4	3.2%
	東北大学	4	3.2%
10	北海道大学	3	2.4%
	東京工業大学	3	2.4%
	立教大学	3	2.4%