女性で年収300万円は低いのか?国税庁等の各種統計データをもとに比較しています。また、年収300万円の女性の手取り・月収・生活レベルについても解説しています。
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年収300万円の女性は少ない?すごい?女性の平均年収との比較
国税庁の調査によると、日本人の女性の平均年収は314万円となっています。したがって、年収300万円は女性の平均年収よりは14万円ほど低い水準と言えます。
アルバイト・パート等を除いて正社員のみのデータを見ると、正社員の女性の平均年収は431万円となっています。年代別の平均年収は以下の表の通りです。
年代 | 女性の平均年収 | 女性の平均年収 (正社員) |
---|---|---|
20~24歳 | 253万円 | 321万円 |
25~29歳 | 349万円 | 389万円 |
30~34歳 | 338万円 | 414万円 |
35~39歳 | 333万円 | 444万円 |
40~44歳 | 335万円 | 463万円 |
45~49歳 | 346万円 | 478万円 |
50~54歳 | 340万円 | 490万円 |
55~59歳 | 329万円 | 489万円 |
全年代平均 | 314万円 | 431万円 |
この表を見ると、年収300万円は20代前半の女性の平均年収(253万円)より高く、20代後半の女性の平均年収(349万円)よりも低い水準であると言えます。
また、正社員のみに限ると20代から50代まで全ての年代で年収300万円を超えており、正社員の女性で年収300万円は少ないと言えます。
年収300万円の女性の割合:上位何%?何人に1人?
国税庁の調査によると年収300万円台の女性の割合は全体の17.9%、年収400万円の女性は上位44.6%(約2.2人に1人の割合)であることが分かります。年収水準ごとの人口の割合は以下の表の通りです。
また、アルバイト・パート等を除く正社員のみのデータを見ると、年収300万円台の正社員の女性の割合は27.4%、正社員で年収300万円の女性は上位70.6%となります。
年収300万円の女性の手取りは年間約237万円(手取り月収は約20万円)
国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算すると、年収300万円の女性の手取り額は約237万円、ひと月あたりの手取り額は約20万円となります。
額面の年収(300万円)と手取り額(約237万円)の差額(約63万円)には以下のような所得税・住民税・社会保険料が含まれています。
項目 | 年収 | 月収 |
---|---|---|
額面収入 | ||
所得税 | ||
住民税 | ||
健康保険 | ||
厚生年金 | ||
雇用保険 | ||
介護保険 | ||
手取り |
なお、ボーナス込みの場合や結婚して配偶者を扶養している場合など、より細かい条件で年収300万円の手取りについて知りたい方は以下の記事をご覧ください。
年収300万円の女性の生活レベルは?複数パターンの生活水準をシミュレーション
年収300万円の女性の生活レベルはどの程度でしょうか?一概に「年収300万円」と言っても、家族構成や住む場所などによって実際の生活レベルは大きく変わります。
以下では、いくつかのパターンに分けて年収300万円の女性の生活レベルをシミュレーションしていきます。
【独身実家暮らし】年収300万円の女性の生活レベル
独身実家暮らしで年収300万円の女性の場合、家賃や水道光熱費がかからないため自分で自由に使える額が非常に多くなります。
一例として以下の表のような生活を送った場合、毎月の出費の合計は10万円程度となります。
項目 | 金額(月額) |
---|---|
家賃 | – |
水道光熱費 | – |
通信費 | 1万円 |
食費 | 4万円 |
交際費 | 3万円 |
教育費 | – |
雑費 | 2万円 |
合計 | 10万円 |
年収300万円の女性の手取り月収は約20万円であるため、これらの出費に加えて実家に毎月数万円のお金を入れたとしても、十分な額が残ります。
残ったお金は趣味や遊びに使うこともできますし、将来に備えて貯金や投資に回すという選択肢もあります。
【独身一人暮らし】年収300万円の女性の生活レベル【一人暮らしはきつい?】
独身1人暮らしで年収300万円の女性の場合、住む家の家賃や外食の頻度などによって毎月の支出額が異なります。
一例として以下の表のような生活を送った場合、毎月の出費の合計は18万円程度となります。
項目 | 金額(月額) |
---|---|
家賃 | 6万円 |
水道光熱費 | 1万円 |
通信費 | 1万円 |
食費 | 5万円 |
交際費 | 3万円 |
教育費 | – |
雑費 | 2万円 |
合計 | 18万円 |
年収300万円の女性の手取り月収は約20万円であるため、上記のような生活を送った場合、毎月の支出額18万円との差分で毎月2万円程度の余裕があります。
【結婚して2人暮らし】年収300万円の女性の生活レベル【結婚できない?】
結婚して2人暮らしで年収300万円の女性の場合、住む家の家賃や外食の頻度などによって毎月の支出額が異なります。
一例として以下の表のような生活を送った場合、毎月の出費の合計は26万円程度となります。
項目 | 金額(月額) |
---|---|
家賃 | 12万円 |
水道光熱費 | 2万円 |
通信費 | 2万円 |
食費 | 5万円 |
交際費 | 2万円 |
教育費 | – |
雑費 | 3万円 |
合計 | 26万円 |
年収300万円の女性の手取り月収は約20万円であるため、結婚相手に収入がなく上記のような生活を送るためには6万円ほど不足しています。
年収300万円の女性の税金・社会保険料
【所得税】年収300万円の女性の所得税は年間約5.4万円(1か月あたり約4500円)
年収300万円の女性の所得税は年間約5.4万円、ひと月あたり約4500円の負担となります。
日本の所得税は「累進課税」と呼ばれ、年収が高くなればなるほど税率が高くなる仕組みになっています。具体的には以下のテーブルに沿って所得税率が上がります。
課税所得 | 所得税率 |
---|---|
195万円以下 | 5% |
195万円~330万円 | 10% |
330万円~695万円 | 20% |
695万円~900万円 | 23% |
900万円~1800万円 | 33% |
1800万円~4000万円 | 40% |
4000万円超 | 45% |
なお、年収300万円だからと言ってそのまま10%の所得税率がかかるわけではなく、195万円以下の部分は5%、それを超えて330万円までの部分には10%と、段階的に計算されます。
また、所得税の計算に用いられる「課税所得」は年収そのものではなく、年間の所得から社会保険料控除や医療費控除、生命保険控除等の所得控除を引いた額として計算されます。
【住民税】年収300万円の女性の住民税は年間約11.8万円(1か月あたり約1万円)
年収300万円の場合の住民税は年間約11.8万円、ひと月あたり約1万円の負担となります。
年収が上がるほど税率が上がる所得税とは異なり、住民税は課税所得に対して一定の税率(10%)を掛けた額として計算されます。
住民税 = 課税所得 × 住民税率(10%)
ただし、住民税の計算に用いられる「課税所得」は年収そのものではなく、1年間の所得から社会保険料控除や医療費控除、生命保険控除等の所得控除を引いた額として計算されます。
【参考】額面と手取りの対応表が一目でわかる早見表
年収・月収に対応するだいたいの手取りを知りたい方向けに、額面と手取りの対応関係が一目でわかる早見表を作成しました。
【年収別早見表】額面年収から手取りが一目で分かる
額面年収(総支給額) | 手取り(年額) | 手取り(月額) |
---|---|---|
年収200万 | 161万円 | 13万円 |
年収300万 | 237万円 | 20万円 |
年収400万 | 314万円 | 26万円 |
年収500万 | 389万円 | 32万円 |
年収600万 | 460万円 | 38万円 |
年収700万 | 527万円 | 44万円 |
年収800万 | 591万円 | 49万円 |
年収900万 | 659万円 | 55万円 |
年収1000万 | 726万円 | 61万円 |
年収1500万 | 1023万円 | 85万円 |
年収2000万 | 1302万円 | 109万円 |
年収2500万 | 1565万円 | 130万円 |
年収3000万 | 1790万円 | 149万円 |
【月収別早見表】額面月収から手取りが一目で分かる
額面月収(総支給額) | 手取り(月額) |
---|---|
月収15万 | 12万円 |
月収20万 | 16万円 |
月収25万 | 20万円 |
月収30万 | 24万円 |
月収35万 | 27万円 |
月収40万 | 31万円 |
月収45万 | 35万円 |
月収50万 | 38万円 |
月収60万 | 45万円 |
月収70万 | 52万円 |
月収80万 | 58万円 |
月収100万 | 71万円 |