派遣として働くにあたって、「顔合わせ」というイベントがあります。「顔合わせのステップまで進んで不採用」となることもありますが、派遣の顔合わせにおける不採用のサインにはどのようなサインがあるのかご説明します。
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そもそも派遣における顔合わせとは?採用確率は?不採用になることもある?
そもそも派遣における「顔合わせ」とは何を指しているのでしょうか。本来、派遣先企業で派遣として働くにあたって、派遣先企業が求職者と面接(選考)するのは労働者派遣法という法律で禁止されています。
これは、①求職者の選考を行うのは派遣先企業ではなく派遣企業であること、②職業能力以外の要素である容姿や年齢、性別などに基づいた選別が行われる可能性があり、派遣労働者の就業機会が不当に狭められることを防ぐためという2点が理由です。
しかしながら、求職者が派遣先企業のことを全く知らずに働くのは怖いと思うのと同様、派遣先企業も求職者のことを全く知らずに雇うのは不安だと考えます。
こうした不安を解消するため、派遣先企業と求職者が「面接ではない」体裁で直接コミュニケーションを取る機会を設けるために「顔合わせ」が行われます。
- 派遣会社にプロフィールを登録
- 登録会に参加して本登録完了
- 派遣企業と希望条件をすり合わせる
- 自分の希望に合う仕事があれば応募する
- 派遣先企業と顔合わせや職場見学を行う
- 双方が同意すれば仕事決定・仕事開始
顔合わせは、派遣先企業が求職者の受け入れに前向きな場合でしか行われませんが、100%の確率で採用されるわけではありません。採用確率は一般的に60%程度と言われている点に注意が必要です。
参考記事: 派遣の顔合わせはほぼ採用?不採用になることもある?実態を解説
派遣の顔合わせにおける流れは?
一般的に、派遣の顔合わせにおける流れは下記の様なものが想定されます。主に派遣社員と派遣先企業のミスマッチを防ぐために行われます。
- 派遣先企業の担当者との対面する
- 自己紹介する
- 仕事内容の説明を受ける
- 職場見学を行う(職場によってはないケースもある)
- 質疑応答
派遣の顔合わせにおける不採用のサインを解説
派遣の顔合わせは高い確率で採用に繋がります。一方、派遣先企業とのミスマッチなどによって不採用となってしまうこともあります。
ここでは、不採用となる可能性がある顔合わせにおけるサインについてご紹介します。ただしこうしたサインがあるからといって、必ずしも不採用に繋がってしまうわけではありません。
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派遣の顔合わせで不採用となるサイン#1:
求職者に対して質問がほとんど無かった
求職者に対して質問がほとんどなかったというのは、派遣の顔合わせで不採用となるサインの1つです。
派遣の顔合わせでは、求職者の経歴やスキルについて確認するために複数の質問が行われるのが一般的です。しかしながら求職者に対して質問が行われない場合は、求職者に対する理解を深めようという意思がない可能性があります。
求職者の採用がもう決まっているために「質問する必要がない」というケースはあります。
そうしたケースでは採用に関する具体的な会話がなされており、ポジティブな印象で顔合わせを終えることができるためあまり心配になることはありません。
担当者からの興味を感じられずにネガティブなのが明らかで、求職者に対して質問がほとんど無い様な場合は、不採用に繋がってしまう可能性が高まります。
派遣の顔合わせで不採用となるサイン#2:
勤務開始日に関する言及が無かった
勤務開始日に関する言及が無かったというのも、派遣の顔合わせで不採用となるサインの1つです。
派遣の顔合わせで印象が良ければ、「いつ頃から勤務を開始できるか?」など勤務開始日に関する具体的な言及があるケースが多いです。
求職者と派遣先企業との間で勤務開始日のイメージが合わなければ、採用に至っても働くことができないケースがあるためです。
従って勤務開始日に関する言及がなければ、求職者を採用する気が無い可能性が高まります。
派遣の顔合わせで不採用となるサイン#3:
派遣先担当者と話が合わない
派遣先担当者と話が合わないというのも、派遣の顔合わせで不採用となるサインの1つです。
派遣先担当者とのコミュニケーションが円滑に出来ないと、仕事においてもコミュニケーションが取れないのではないかと判断されてしまい、不採用となってしまうことがあります。
求職者の返答に対して派遣先の社員が「理解できない」という表情で首を傾げたり、話が合わずにイライラしている様な状態だと不採用の可能性は大きく高まってしまいます。
派遣の顔合わせで不採用となるサイン#4:
仕事の詳細を教えてもらえない
仕事の詳細を教えてもらえないというのも、派遣の顔合わせで不採用となるサインの1つです。
派遣の顔合わせは、求職者が仕事の詳細を把握するという意味合いでも行われるものです。
しかしながら、不採用の可能性が高いと判断された場合は、職場や仕事の情報を共有する必要がないとして派遣先企業が仕事の詳細を教えてくれないことがあります。
求職者側から質問したとしても仕事の詳細に関する情報を提供されない場合は、不採用に繋がる可能性がより高いと言えます。
派遣の顔合わせで不採用となるサイン#5:
ポジティブな雰囲気ではないのに顔合わせがすぐに終わった
ポジティブな雰囲気ではないのに顔合わせがすぐに終わったというのも、派遣の顔合わせで不採用となるサインの1つです。
派遣の顔合わせはだいたい30分程度ですが短いと15分くらいで終わってしまうことがあります。ただし、ポジティブな雰囲気で面談が早く終わった場合は「問題なし」と判断されたということであり、むしろ採用の可能性は高いと言えます。
ネガティブな雰囲気なのに面談がすぐに終わってしまった場合は、それ以上求職者に対して時間を使う必要がないと判断されたということであり、不採用となる可能性が高くなってしまいます。
派遣の顔合わせで不採用となるサイン#6:
担当者が会話に集中していない
担当者が会話に集中していないというのは、派遣の顔合わせで不採用となるサインの1つです。
例えば面談中にスマートフォンをいじっていたり、話を聞いていないことが明らかな場合は、顔合わせを経て不採用となる可能性があります。
本当に忙しく仕事に対応せざるを得ない場合もありますが、不採用となることが確定している場合、興味がないという感情が態度に出ることがあります。
派遣の顔合わせで不採用となるサイン#7:
連絡に時間がかかると言われた
連絡に時間がかかると言われたというのも、派遣の顔合わせで不採用となるサインの1つです。
通常、派遣先企業から連絡が来るのは翌日から3営業日程度となることがほとんどです。しかしながら敢えて「時間がかかる」と伝えてきた場合、その時点で「採用を迷っている」か「不採用となる可能性が高い」ことがあります。
また、他の求職者がいて、その求職者との面談結果次第で採用を決めるために時間がかかる場合もあります。顔合わせで「時間がかかる」と言われた場合は、不採用となる可能性が高まると言えるでしょう。
派遣の顔合わせから結果が通知されるまでの期間は?当日や翌日に採用されることもある?
派遣の顔合わせから結果が通知されるまでの期間は明確に定められているわけではなくケースバイケースで変わりますが、基本的には翌日から3日程度というケースが多い模様です。問題が無ければ当日や翌日に採用されることもあります。
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派遣先企業との顔合わせをした後における不採用のサインを解説
ここまで派遣の顔合わせにおいて不採用となるサインについて解説してきましたが、顔合わせ中だけでなく顔合わせ後における不採用のサインもあります。順にご説明します。
派遣の顔合わせ後における不採用のサイン#1:
3営業日以内に連絡が来ない
3営業日以内に連絡が来ないというのは、派遣の顔合わせ後における不採用のサインの1つです。
派遣の顔合わせにおいて好感触であれば翌日から3営業日以内程度に連絡が来ることがほとんどです。良い求職者の場合、早めに連絡しないと他の企業に行ってしまう可能性があるためです。
連絡が遅い場合は下記の様な理由が考えられます。いずれの理由であっても、不採用になってしまう可能性があると言えます。
- 求職者に対する興味関心度合いが低い
- 他の企業に採用されても良いと思っている
- 採用するか迷っている
- 他の人と比較している
派遣の顔合わせ後における不採用のサイン#2:
派遣会社の担当者から新しい仕事を紹介される
派遣会社の担当者から新しい仕事を紹介されるというのも、派遣の顔合わせ後における不採用のサインの1つです。
通常顔合わせの結果は派遣先企業から派遣会社にまず伝えられ、派遣会社が先に状況を把握します。結果が出ていなくても、「他の人と比較したい」などのニュアンスで伝えられることもあります。
採用の可能性が高いと派遣先企業から派遣会社に伝えられている場合、派遣会社の担当者は求職者に対して無理に新しい仕事を紹介はしません。
一方で「時間がかかるので次の仕事を紹介する」など、次の仕事を紹介されるような場合は不採用となる可能性が高いと言えます。
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派遣の顔合わせで不採用・落ちてばかりとなる理由は?
基本的に派遣の顔合わせはほぼ採用に繋がるというのは間違いありませんが、下記の様な事項に該当すると顔合わせを経て不採用(厳密には派遣先企業から受け入れを辞退される)となる可能性があります。
派遣の顔合わせで不採用・落ちてばかりとなる理由#1:
悪印象を与えてしまった
派遣の顔合わせで不採用・落ちてばかりとなる理由としてまず挙げられるのが、悪印象を与えてしまったという理由です。
顔合わせは対面でのコミュニケーションであり、そこで派遣先企業が求職者に対して悪印象を抱くと不採用になってしまうことがあります。
- 身だしなみが悪い
- 態度が悪い・マナーが悪い
- コミュニケーションをとれない
- 仕事に対する意欲を感じられない
派遣先企業が選考を行うことは禁止されていますが、態度が悪い・コミュニケーションが取れないなど、同じ職場で働くうえで周囲が不快になる・一緒に働くことが困難だと捉えられると、顔合わせを経て不採用となってしまいます。
派遣の顔合わせで不採用・落ちてばかりとなる理由#2:
求職者のスキル不足・ミスマッチや経歴の嘘が発覚した
求職者のスキル不足・ミスマッチや経歴の嘘が発覚したというのも、派遣の顔合わせで不採用・落ちてばかりとなる理由の1つです。
派遣先企業との顔合わせまで、派遣先企業と求職者のコミュニケーションは書類を通じて行われます。実際にコミュニケーションを直接とって質疑応答などを行うと、求職者が持つスキルが不足していたりミスマッチがあることが発覚することがあります。
また稀に求職者の経歴に嘘が混ざっていることが発覚してしまうことがあります。
こうしたミスマッチが発覚すると、派遣先企業は受け入れても活躍させられない・会社で求めているスキルと合わないと判断して最終的に採用を見送られてしまうことがあります。
派遣の顔合わせで不採用・落ちてばかりとなる理由#3:
他の求職者と比較された
他の求職者と比較されたというのも、派遣の顔合わせで不採用・落ちてばかりとなる理由の1つです。
派遣先企業が複数の派遣会社から求職者の紹介を受けている場合があります。同時期に複数の求職者を紹介されても、結局採用に至る求職者は1人だけです。
したがって、求職者が複数いる場合は顔合わせを経て不採用に至ってしまう求職者がいます。
この様なケースは自身に非があるわけではなくタイミングが悪かったというのが主な理由です。あまり気にすることなく、次の候補先企業を検討することをおすすめします。
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派遣の顔合わせで不採用とならないために気を付けるべきポイント
派遣の顔合わせで不採用とならないために気を付けるべきポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
気を付けるべきポイント
派遣の顔合わせで不採用とならないために気を付けるべきポイント#1:
面接だと思って準備をしておく
派遣の顔合わせで不採用とならないために気を付けるべきポイントとして、面接だと思って準備をしておくという点が挙げられます。
派遣先企業との顔合わせは選考ではありませんが、派遣先企業が「合わない」「スキル不足」と判断した場合、採用に至らないという点は就職活動などと同じです。
面接のような質問を受ける場合もあるため、きちんと準備しておくようにしましょう。
- 想定質問への回答作成
- 自己紹介の準備
- 自分のスキルの説明
派遣の顔合わせで不採用とならないために気を付けるべきポイント#2:
身だしなみやマナーには気を付ける
身だしなみには気を付けるというのも、派遣の顔合わせで不採用とならないために気を付けるべきポイントの1つです。
派遣先企業との顔合わせでは、求職者のスキル面だけでなく身だしなみやスキルなどの人となりについても審査されていると考えた方が良いです。
通常の就職活動などにおける面接ほど堅くはないものの、身だしなみやマナーが欠如していると捉えられると不採用に繋がってしまうことがあります。
したがって、カジュアルな服装で良いなどと明言されている場合を除いて、就職活動と同様にスーツを着用して丁寧な対応を心がけるなど、相手に不快感を与えないことが重要です。
派遣で顔合わせを行う目的
派遣先企業と求職者のミスマッチを防ぐことが主な目的となっており、採用の確度は非常に高いです。さらに具体的に言うと、下記の様な点が顔合わせの目的です。
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派遣で顔合わせを行う目的#1:
求職者と派遣先企業が直接話して理解を深めるため
派遣が顔合わせを行う目的として、求職者と派遣先企業が直接話して理解を深めるためという点が挙げられます。
顔合わせが行われるまで、基本的に派遣先企業と求職者は書類のやり取りしか行っておらず、実際に話すことはありません。しかしながら、双方一切コミュニケーションを取らないで勤務を開始するのはお互いにとって不安です。
求職者は職場の雰囲気を知りたいと思っていますし、派遣先企業も求職者の人となりを知りたいと考えており、互いに理解を深めるために顔合わせが設定されています。
顔合わせでは直接話すほかにお互いに関する質疑応答もできるため、相互の理解を大きく深めることができます。
派遣で顔合わせを行う目的#2:
求職者の経歴やスキルを確認するため
求職者の経歴やスキルを確認するためというのも、派遣が顔合わせを行う目的の1つです。
顔合わせでは職務経歴書に書いてある以上に経歴やスキルについて確認を行います。これによって、派遣先企業は求職者をより深く理解するとともにアサインする仕事についてイメージが付きやすくなるというメリットがあります。
派遣で顔合わせを行う目的#3:
労働条件や仕事の内容を確認するため
労働条件や仕事の内容を確認するためというのも、派遣先企業と顔合わせを行う目的の1つです。
求職者は派遣先企業の労働条件について求人票や派遣会社とのやり取りを通じて把握しますが、実はこうした条件などが実態と異なっている場合が少なくありません。
派遣会社と顔合わせを行い、そこで労働条件や仕事の内容・更に職場の雰囲気まで細かく確認することによって派遣先企業とのミスマッチをなくすことができるようになります。
派遣の顔合わせで不採用にするのは違法?
本来、派遣先企業で派遣として働くにあたって、派遣先企業が求職者と面接(選考)するのは労働者派遣法という法律で禁止されています。
顔合わせ自体は選考ではないという建付けである一方、実質的には顔合わせにおける印象で採用・不採用が決まってしまうことは珍しくなく、こうしたケースは違法に近いグレーゾーンであると言えます。
ただし業界として顔合わせがスタンダードとなっているのは事実です。不採用になって不利益を被ってしまうのは求職者なので、求職者側は顔合わせの際は十分に準備をしておいた方が良いと言えます。