【入ったばかりですぐに辞めたい】契約途中に派遣は辞められる？

派遣会社で働く上で「派遣会社をすぐに辞めても大丈夫なのか」「契約途中に派遣を辞めても良いのか」と疑問に思う人もいるでしょう。本ページでは、派遣会社に入ったばかりですぐに辞めても良いものか、契約途中で辞めても良いのかなど、派遣の退職に関して説明しています。

なお、おすすめの派遣会社ランキングや大手の派遣会社ランキングはこちらの記事でも解説しているので、詳しく知りたい人はあわせてご覧ください。

派遣は入ったばかり・契約途中であっても辞めることはできる？

派遣を辞める場合、派遣会社に次回更新しない旨を伝えて、契約満了で退職するという流れが一般的で、有期雇用の派遣会社であれば、契約期間が満了したタイミングで派遣を辞めるのが最もスムーズです。原則として契約期間中に派遣を辞めることはできません。

しかしながら、「やむを得ない事由」がある場合、入ったばかり・契約途中であっても派遣を辞めることができます。

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。

民法 （やむを得ない事由による雇用の解除）第628条

派遣を退職するにあたっての「やむを得ない事由」とは？

派遣を退職するにあたっての「やむを得ない事由」は、法律などで明確に定義されているわけではありません。一般的には下記のような事由が挙げられます。

これらはあくまで一例であり、他にも「やむを得ない事由」は多くあります。個々の条件によって「やむを得ない事由」は異なるため、派遣を続けることができない事由がある場合は派遣会社の担当者に相談することをおすすめします。

派遣を退職するにあたっての「やむを得ない事由」#1:
精神的・肉体的に体調を壊してしまう・健康状態の悪化

精神的・肉体的に体調を壊してしまう・健康状態の悪化は「やむを得ない事情」の1つです。派遣先の仕事をしたいと思っても、体調が悪くなってしまって仕事に行けない場合は、仕事の継続ができないので辞めることとなります。

またこれは肉体的な体調不良だけでなく、精神的な体調不良にも当てはまります。うつ病になってしまったり仕事に行けない様な精神状態になる場合は、辞める事由となります。

ただし病気の場合、病院の診断書などを求められる可能性がある点には注意が必要です。

派遣を退職するにあたっての「やむを得ない事由」#2:
職場や仕事内容に問題がある

職場や仕事内容に問題があるのも、派遣を退職するにあたっての「やむを得ない事由」にあたります。

例えば労働時間が長すぎる場合や、事前に説明されていた業務内容と実態の業務内容が大きく異なる場合、また職場でいじめやハラスメントがあるような場合は、職場に問題があることから退職することができます。

派遣を退職するにあたっての「やむを得ない事由」#3:
家庭の事情

家庭の事情も派遣を退職するにあたっての「やむを得ない事由」にあたります。具体的には下記の様なケースが一例です。

親の介護や引っ越しによって派遣先で働けない場合や、妊娠・出産は「やむを得ない事由」にあたります。派遣会社によっては育児休業などの制度が設けられている場合もあります。

派遣を辞めた場合
違約金や賠償金を請求されたり、ペナルティを受けることはある？

結論から言うと、派遣を辞めると違約金や賠償金を請求されることはありません。これは労働基準法の第16条において、派遣を契約途中で辞めることに対して違約金や賠償金を課すことを明確に禁止しているためです。

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

労働基準法 第16条

ただし派遣先企業の備品を盗んでしまったり、派遣先企業で他の事件を起こしてしまった場合は損害賠償などを請求されることがあるため注意が必要です。基本的には、契約を解除するだけであれば違約金や賠償金を支払うことにはなりません。

派遣を辞めた際にペナルティを受けることはある？

派遣を契約途中で辞める際、ペナルティは基本的にありません。

しかしながら、派遣会社を退職する事由が自分勝手・理不尽なものであったり、何度も退職を繰り返している場合は派遣会社から信用を失ってしまい、仕事を紹介してもらえなくなってしまう可能性があります。

派遣を契約途中で辞める時の手順

派遣を契約途中で辞める時はどの様な手順を踏めば良いか解説します。派遣を契約途中で辞める時の手順は、大まかには下記の通りです。

まずは派遣会社の担当者に相談することから始めます。

派遣を辞めようとしても即日に辞めるのは難しいと考えておいた方が良いでしょう。後任が決まったり退職した後の体制が整うまでは辞めづらいため、円満な退職までは2-3か月程度は時間がかかるとみて早めに相談することをおすすめします。

派遣会社の担当者に相談したとしても問題が解決しない場合は、退職の旨を伝えます。派遣会社の担当者から派遣先企業に連絡してもらい、派遣先企業と合意の上で最終出社日を調整・最終出社を経て退職となります。

派遣を契約途中で辞める時の注意点を解説

派遣を契約途中で辞める時の注意点を解説します。派遣を契約途中で辞めることになっても、下記の様な点には注意するようにしましょう。

派遣を契約途中で辞める時の注意点#1:
急に辞めない・無断欠勤しない

派遣を契約途中で辞める時の注意点として、急に辞めないということが挙げられます。

派遣会社の担当者などに相談することなく急に会社を辞めてしまうと、派遣先企業と派遣会社に多大な迷惑をかけることとなり、自分の味方がいなくなってしまいます。

特に急な退職は派遣先企業の職場で混乱をもたらし、それを理由に派遣先企業と派遣会社の関係性が悪化してしまうことにも繋がりかねません。円満な退職を実現するためにも、急に辞めないことが非常に重要です。

派遣を契約途中で辞める時の注意点#2:
業務の引継ぎや貸与物の返却はきちんと行う

業務の引継ぎや貸与物の返却はきちんと行うことも派遣を契約途中で辞めるうえで重要な注意点の一つです。

派遣を契約途中で辞める際、多くの場合では代役の派遣が来ることとなったり、辞める派遣の穴を他の社員が埋めたりということになりますが、業務の引継ぎを行わなければ後任や職場の人に大きな迷惑がかかってしまいます。

また貸与物を返却しないと、職場に迷惑がかかるだけでなく最悪の場合は窃盗として訴訟を起こされる可能性もあります。

円満に退職するためには周りの人に対して好印象を与えることが非常に重要です。そのために、自分ができることや義務はきちんと果たしたうえで退職することを意識しましょう。

派遣会社をすぐに辞めたいと思うよくある理由と対処法

派遣会社を辞めたいと思うにあたって、「やむを得ない事由」以外で辞めたいと思うよくある理由には下記の様なものが挙げられます。対処法とともに解説します。

派遣会社をすぐに辞めたいと思うよくある理由#1:
仕事内容が思っていたものと異なる・嫌だ

仕事内容が嫌だ・思っていたものと異なるケースでは、2通りのパターンがあります。

1つ目のパターンは、仕事の内容が事前に説明を受けていた内容と大きく異なるケースです。このケースは契約違反となりうるため、派遣会社に相談すれば迅速に対応してくれます。

2つ目のパターンは、仕事内容が嫌だというケースです。これに関しては事前に説明を受けていた仕事内容と乖離がないのであれば、契約違反とは言えず正当な理由で仕事を変えるのが難しいというのが事実です。

勤務開始から日にちが経っていない場合は仕事に慣れないことが理由で「仕事を嫌だ」と感じやすいです。働き始めてすぐの場合は仕事に慣れるまで我慢することをおすすめします。

それでも継続が難しい場合は派遣会社の担当者に相談しましょう。

派遣会社をすぐに辞めたいと思うよくある理由#2:
スキルが不足していて仕事がうまくできない

スキルが不足していて仕事がうまくできないと感じるのも、派遣会社を辞めたいと思うよくある理由の1つです。

派遣先企業に派遣されて間もない間は新しいことばかりで、本来の実力を発揮できないのは当たり前のことです。

しかしながら、自信をなくすのではなく、時間をかけて適応していくことが重要です。職場の方も適応するのは難しいと理解しているため待ってくれることがほとんどです。

また職場に適応することに加えて、大手派遣会社ではスキルアップのプログラムを組んでいるため、こうしたプログラムを活用するのも手です。

派遣会社を辞めたいと思うよくある理由#3:
人間関係が良くない

人間関係が良くないというのも、派遣会社を辞めたいと思うよくある理由の1つです。

派遣社員だからといったハラスメントを受けたり、不当な扱いを受けている場合は派遣会社に相談しましょう。0ハラスメントなどは迅速に対応してもらえます。場合によっては正当な理由で派遣先企業を辞めることもできます。

ただし、ハラスメントなどでない限り人間関係が問題で会社を辞めるのは難しいケースが多いです。

ある程度の人間関係が我慢せざるを得ないため、事前に派遣会社の説明や派遣先企業の職場見学を通じて雰囲気を把握しておくことをおすすめします。

良質な派遣会社に出会うためには大手の派遣会社へ登録することがおすすめ

ここまで派遣会社をすぐに辞めても良いか、また辞めたいと思った場合の対処法についてご説明してきました。

派遣会社を辞めないためには良質な派遣先企業に出会うことが重要です。そのためには大手の派遣会社へ登録することが一番です。

大手の派遣会社はそもそも良質な企業の派遣求人を多数抱えていることに加えて、サポート体制が充実していることから派遣先企業を辞めたいと思ってもしっかりとしたサポートを受けることができます。