「無期雇用派遣はデメリットしかない・後悔する」は本当?真相を解説

「無期雇用派遣はデメリットしかない・後悔する」は本当?真相を解説

「無期雇用派遣はデメリットしかない」と言われることがあります。本ページでは「無期雇用派遣はデメリットしかない」と言われる理由と実態や無期雇用派遣として働く上でのメリットについて解説しています。

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そもそも無期雇用派遣とは?仕組みを解説

そもそも無期雇用派遣とはどのような雇用形態を指しているのでしょうか。仕組みを解説します。

派遣には「有期雇用(登録型派遣)」と「無期雇用(常用型派遣)」の2種類の働き方があります。

「有期雇用」は派遣企業と雇用契約を結んで派遣先企業に派遣されます。派遣の期間(基本的に最大3年間)を終えると派遣会社との契約が切れて、他の会社で働く際は再度契約を締結しなおすという形式です。

一方で「無期雇用」の場合は期間に縛られずに派遣会社に雇用されます。派遣の期間を終えて、他の派遣先企業に派遣されるのを待っている間でも給料が発生するというのが「有期雇用」との違いです。(「有期雇用」の場合は派遣期間のみ給料が発生)

給料体系も、無期雇用派遣の場合は月給制となるために給料が安定しやすい傾向にあります。

項目有期雇用派遣
(登録型派遣)
無期雇用派遣
(常用型派遣)
契約期間最大3年
(派遣先に派遣されている間のみ契約締結)
無期限
(派遣先に派遣されていない場合でも契約期間)
雇用主人材派遣会社人材派遣会社
給料の支払い派遣期間のみ発生派遣期間ではない期間であっても発生
(派遣待ちでも発生)
給料体系時給制が多い・賞与は支給されない月給制・賞与も支給
派遣先選べる基本的に選べない
福利厚生など人材派遣会社の規定に準ずる人材派遣会社の規定に準ずる
有期雇用派遣と無期雇用派遣における違い

無期雇用派遣として働く方法

無期雇用派遣として働く方法としては、①「無期転換ルール」で有期雇用派遣から無期雇用派遣に転換する、②派遣会社に有期雇用派遣として採用される、の2通りの方法があります。

有期雇用派遣として派遣会社との契約期間が通算で5年を超えると、派遣スタッフは「有期労働契約が通算5年を超えたときは、労働者の申し込みによって期間の定めのない無期労働契約に転換できる」というルール(=無期転換ルール)で無期雇用派遣に転換することができます。

これが「無期転換ルール」で、無期雇用派遣として働くためのポピュラーな手法の1つです。

2番目の手法として、派遣会社に有期雇用派遣として採用されるという方法が挙げられます。この場合は通常の正社員登用と同様に、書類選考、面接を受ける必要があります。その結果採用されない可能性も十分あります。

無期雇用派遣は正社員ではない?
無期雇用派遣と正社員(派遣会社・派遣先会社)の違い

派遣会社の正社員と比較した場合、人事・労務・営業などの他部署や職種は基本的に派遣会社で働くのに対して、無期雇用派遣は派遣先企業で働く点が異なります。また、給与体系なども異なることがあります。

  • 無期雇用派遣: 勤務先は派遣先企業、給料体系は無期雇用派遣独自の給料体系が適用される
  • 派遣会社の正社員: 勤務先は派遣会社、給料体系は職種ごとの給料体系が適用される

派遣先企業における正社員との違いとしては、雇用元が挙げられます。無期雇用派遣は派遣元企業が雇用主ですが、正社員は派遣先企業が雇用主となるため、待遇や労働条件などが全く異なるという点が大きな違いです。

  • 無期雇用派遣: 勤務先は派遣先企業、給料体系は派遣会社の給料体系が適用される
  • 派遣先企業の正社員: 勤務先は同様の企業、給料体系は派遣先企業の給料体系が適用される

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無期雇用派遣で働くと後悔する?
無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由

ここまで無期雇用派遣における仕組みについて解説してきました。ここでは、無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由について解説していきます。

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無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由#1:
平均年収が低いため

無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由の1つとして、平均年収が低いという点が挙げられます。

無期雇用派遣は月給制が採用されているうえに賞与が支給されることから、有期雇用派遣と比較すると年収が大きく上がるという点がメリットです。しかしながら、基本給自体が低いというのが有期雇用派遣におけるデメリットとなっています。

厚生労働省が発表している「令和3年度 労働者派遣事業報告書」によれば、派遣の平均日給は下記の通りです。

雇用形態平均日給
無期雇用派遣16,231円
有期雇用派遣13,409円
派遣全体15,058円
派遣における平均時給の違い

ここから無期雇用派遣の平均年収を換算します。年間240日の労働とすると、平均年収は約389万円(賞与抜き)となっています。賞与を月給2か月分と仮定した場合の平均年収は約454万円です。

国税庁が開示している日本人の平均年収が461万円であることを踏まえると、無期雇用派遣の平均年収は日本人の平均年収と同程度となっていることが分かります。

無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由#2:
派遣会社の紹介した派遣先は断れないため

派遣会社の紹介した派遣先は断れないためというのも、無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由の1つです。

有期雇用派遣の場合は派遣先企業を選ぶことができますが、無期雇用派遣は派遣会社の紹介先企業への派遣を断ることができません。その代わり、派遣期間中のみ給料が支払われる有期雇用派遣とは異なり、無期雇用派遣は常に給料が支払われます。

従って、長時間の通勤が必要となったり希望と異なる職種での派遣となった場合でも、紹介先企業への派遣を断ることができないため、自分がやりたい仕事に必ずしもアサインされるとは限らないというのがデメリットの1つです。

しかしながら、一般の企業で正社員として働くことになっても異動や転勤を命じられることは往々にしてあるため、こうした配属リスクは無期雇用派遣に限らず起きることだという点は認識しておく必要があります。

無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由#3:
自由な働き方ができないため

自由な働き方ができないというのも、無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由の1つです。

有期雇用派遣では、一週間の勤務日数や労働時間・リモートワークなど自分のライフスタイルに合わせて仕事を選べます。

しかしながら、無期雇用派遣は正社員のような形で勤務するために週5日労働が基本です。有期雇用派遣の様な自由な働き方はできません。

自由な働き方ができるという派遣特有のメリットを享受できないという観点から、無期雇用派遣はデメリットしかないと言われることがあります。

無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由#4:
急に派遣先での派遣契約が終了してしまうことがあるため

急に派遣先での派遣契約が終了してしまうことがあるという点も、無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由の1つです。

派遣先企業における業績の悪化や方針の変更があると、派遣先企業との契約が打ち切られて、その職場で働けなくなってしまうことがあります。特に派遣は業績の悪化などで契約に見直しが入りやすい不安定なポジションです。

有期雇用派遣とは異なり、無期雇用派遣の場合は「派遣切り」にあった後も次の職場が見つかるまでの間も給料が支給されるため、金銭的には安定しています。

しかしながら、急に自分が気に入っている職場で働けなくなったり、次の職場を探さなくてはいけなくなるのは精神的なストレスです。

いつ自分の契約が切られるか分からないという不安感を持って働くことになるのもデメリットの1つです。

無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由#5:
選考や採用試験を受ける必要があるため

選考や採用試験を受ける必要があるためという点も、無期雇用派遣はデメリットしかないと言われる理由の1つです。

無期雇用派遣は派遣会社によって正社員の様な形式で雇用されるため、採用も慎重に行われます。

通常の就職の様に採用試験や面接などの選考を受ける必要があり、自分の経歴やスキル・年齢によっては選考に落ちてしまうこともあります。

無期雇用派遣は正社員雇用に近く、選考の負荷は正社員として勤務するのと変わらないのがデメリットとなります。

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無期雇用派遣で働くことによるメリット

ここまで無期雇用派遣で働くことはデメリットしかないとご説明してきましたが、無期雇用派遣で働くことにはメリットもあります。無期雇用派遣で働くメリットには下記のようなものが挙げられます。

無期雇用派遣で働くことによるメリット#1:
安定した収入を得ることができる

安定した収入を得ることができるというのは、無期雇用派遣で働くことによるメリットの1つです。

有期雇用派遣では派遣期間中に給料が支払われますが、派遣期間外(派遣先企業を探している期間など)は給料が支払われません。一方で無期雇用派遣の場合は派遣先企業を探している間など派遣期間外も給料が支払われます。

有期雇用派遣だと急に派遣先企業から派遣契約を打ち切られるなどした場合に収入がなくなってしまいますが、無期雇用派遣であれば引き続き給料を受け取ることができるため、収入が安定しやすいというのが大きなメリットです。

無期雇用派遣で働くことによるメリット#2:
3年ルールに縛られずに働くことができる

3年ルールに縛られずに働くことができるというのも、無期雇用派遣におけるメリットの1つです。

派遣における3年ルールとは、「同じ事業所の同じ部署について同じ派遣社員の派遣を受けることができるのは最大で3年まで」というルールのことを指します。

派遣先企業を気に入っていても3年間以上働くことができずに異動を強いられます。

これは有期雇用派遣における制限であり、無期雇用派遣の場合はこの制限を受けません。従って、自分が気に入った職場で長期間働くことができるというのが無期雇用派遣におけるメリットの1つです。

無期雇用派遣で働くことによるメリット#3:
雇用の心配をする必要がなくなる

雇用の心配をする必要がなくなるというのも、無期雇用派遣で働くことによるメリットの1つです。

派遣期間中のみ派遣先企業と契約を締結する有期雇用派遣と異なり、無期雇用派遣の場合は常に派遣会社に雇用されるという形式となるため雇用が安定します。

派遣のデメリットとして「派遣切り」などに遭う可能性があるという点が挙げられますが、派遣切りなどにあったとしても雇用が継続するため、安心感を持って働くことができるというのが大きなメリットです。

無期雇用派遣で働くことによるメリット#4:
スキルを身に付けやすくなる

スキルを身に付けやすくなるというのも、無期雇用派遣で働く上でのメリットです。

有期雇用派遣と異なり、無期雇用派遣は常に派遣会社に雇用されているので、派遣会社からよりスキルアップなどの支援を受けることができるようになります。

また派遣期間が無期雇用派遣と比較して長く、同じ職場で長期間働くことで安定してスキルを磨くことができるというのもメリットです。

例えば大手の派遣会社では下記のようなスキルアップ支援を受けることができます。こうしたスキルアップや長期間の経験を生かして、将来的には正社員となれる可能性があるというのも無期雇用派遣におけるメリットの1つです。

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無期雇用派遣が向いている人の特徴

無期雇用派遣が向いている人の特徴としては下記の様な特徴が挙げられます。

無期雇用派遣が向いている人の特徴#1:
自由な働き方よりも安定した雇用を重視している人

自由な働き方よりも安定した雇用を重視している人は、無期雇用派遣が向いていると言えます。

無期雇用派遣は派遣先企業を選ぶことができません。また週に5日の勤務であることが多く残業なども発生しうるため、有期雇用派遣の様に自由な働き方はできないというデメリットはあります。

一方で雇用は安定しており、万が一「派遣切り」などにあったとしても、有期雇用派遣の様に急に収入がなくなってしまったり、雇用がなくなってしまうという心配はないというのが大きなメリットです。

無期雇用派遣が向いている人の特徴#2:
将来的に正社員を目指している人

将来的に正社員を目指している人も、無期雇用派遣が向いていると言えます。

無期雇用派遣は同じ職場で長期間働くことができるだけでなく、派遣会社のスキルアップ支援なども受けることができるため、自身のスキルアップにつながりやすいという側面があります。

こうしたスキルは将来的に正社員として就職するにあたってアピールできるポイントです。現時点での経歴では正社員としての採用が難しい場合は、無期雇用派遣で経験を積むことが正社員として働くための近道である可能性が高いです。

無期雇用派遣が向いている人の特徴#3:
同じ職場で長期間働きたいと思っている人

同じ職場で長期間働きたいと思っている人も、無期雇用派遣が向いています。

無期雇用派遣は、同じ職場で働くことができる期間は最長3年間に制限されるという「3年ルール」が適用されません。従って職場と自身の双方が納得しているような状態であれば長期間にわたって働くことができるというのが大きなメリットです。

同じ職場で長期間働くことは精神的なストレスが少なくなるだけでなく、スキルアップしやすくなったり、新たな仕事を探す必要がないなど様々なメリットがあります。

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運営者情報

タレントスクエアは、東京都渋谷区に本拠点を持つタレントスクエア株式会社が運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援と企業の採用支援に関わる事業を運営しています。

「タレントスクエア」は、タレントスクエア株式会社の登録商標(登録6766163)です。

会社名タレントスクエア株式会社
(TALENT SQUARE K.K.)
公式ページURLhttps://talentsquare.co.jp/corp/
本社所在地〒106-6116
東京都港区6-10-1 六本木ヒルズ森タワー16F
法人番号9011001145238
厚生労働省
有料職業紹介事業許可番号
13-ユ-315110
厚生労働省
特定募集情報等提供事業届出番号
51-募-000460
適格請求書事業者登録番号T9011001145238
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