中途採用で人材業界に転職 | 転職するのは難しい？転職難易度は？

人材業界は、成長できる環境や人とのかかわりを仕事にできることなど様々な要因によって転職市場で高い人気を誇っています。

本ページでは、人材業界の転職難易度や人材業界への転職がおすすめ・人気な理由、人材業界に転職する際のデメリット・注意点や人材業界への転職方法などを解説しています。

人材業界とは？人材業界の種類と職種を解説

一口に人材業界と言っても、人材業界には多様な種類の企業があります。また、それぞれの会社によって職種や求められる要件が大きく異なってくるため、まずは人材業界における企業に関する理解を深めることが大事です。

人材業界における企業と職種#1:
人材紹介会社（転職エージェントなど）

人材業界における企業としてまず挙げられるのは、人材紹介会社です。「転職エージェント」と呼ばれることもあります。

人材紹介会社の主な仕事は、転職を希望する求職者と採用活動を行う企業をつなぐことです。

求職者の希望やスキルに基づいた求人の提案、企業への人材紹介、面接調整、内定後のフォローアップまで一貫したサポートを提供します。求職者が採用企業に入社した場合に、採用企業から報酬の支払いを受けます。

人材業界における企業と職種#2:
求人広告企業（転職サイトなど）

人材業界における企業としてまず挙げられるのは、求人広告企業です。

「転職サイト」や「求人サイト」と呼ばれることが多く、求職者が自由に求人情報を閲覧・応募できる仕組みを提供しています。「ビズリーチ」などのスカウトサービスも、ここでは広義の求人広告企業としてご紹介します。

求人広告企業の主な仕事は、企業が求める人材情報を求人広告として掲載し、求職者と企業をつなぐことです。

企業からの広告出稿を受け付け、効果的な求人広告を企画・作成します。また、求職者が簡単に応募できるシステムを構築し、ユーザー体験の向上を図ります。

人材業界における企業と職種#3:
組織・人材コンサルティング会社

人材業界における企業として次に挙げられるのが、組織・人材コンサルティング会社です。

企業が抱える採用、組織運営、人材育成などの課題を分析し、最適なソリューションを提供することが主な仕事です。働き方改革やリーダー育成、社員のエンゲージメント向上など、多岐にわたる課題に対応します。

人材業界における企業と職種#4:
採用支援・BPO企業

人材業界における企業として次に挙げられるのが、採用支援・BPO企業です。

採用支援・BPO企業の主な仕事は、採用計画の策定から候補者の選定、面接調整、内定後のフォローアップまで、採用活動全般を代行することです。

企業の採用活動や人事業務を代行することで、効率化やコスト削減を支援します。大規模採用や人材戦略を伴うプロジェクトに強みを持つ企業が多いです。

人材業界における企業と職種#5:
人材派遣会社

人材業界における企業として次に挙げられるのが、人材派遣会社です。

人材派遣会社の主な仕事は、派遣社員として働きたい人と、即戦力となる人材を必要とする企業のマッチングを行うことです。

派遣社員の募集や登録面談、スキルチェックを行い、企業に最適な人材を派遣します。また、派遣期間中のフォローアップや契約管理も重要な業務の一環です。

人材業界における企業と職種#6:
HR Tech会社

人材業界における企業として次に挙げられるのが、HR Tech会社です。

HR Tech会社は、最新のテクノロジーを活用して、人事・採用関連の課題を解決する企業です。AIやデータ分析、クラウドシステムなどを活用し、人材業界に革新をもたらしています。スタートアップ企業が多いのも特徴です。

人材業界における企業と職種#7:
総合人材会社

人材業界における企業として最後に挙げられるのが、総合人材会社です。

総合人材会社は、人材紹介、派遣、採用代行、求人広告など、幅広い人材サービスを提供する企業です。多種多様な雇用形態や業界に対応し、企業や求職者のさまざまなニーズに応える役割を担っています。

人材業界は未経験でも転職できる？転職難易度は？

結論から言うと、人材業界は未経験でも比較的転職しやすい業界だと言えます。

特に、営業職やリクルーティングアドバイザー（RA）、キャリアアドバイザー（CA）やマーケティング担当などは幅広い業界から転職者を募集しています。正社員未経験者の転職も多い領域です。

こうした職種は、専門的な知識やスキルよりもコミュニケーション能力が重視されます。異業種からの転職であっても十分に活躍することができるため、求職者の採用にも積極的です。

逆に、システムエンジニア領域やプロジェクトマネージャー、コンサルタントの領域においては、未経験者の転職難易度が高くなります。

また、人材業界は会社によって転職難易度が大きく異なってきます。大手の人材会社は転職人気が高く転職難易度が高くなりますが、中小の人材会社は未経験者採用も積極的に行っています。

人材業界に転職する際は、自身の経験やスキルを踏まえて選考を受ける企業を決めるのが重要です。

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由

人材業界への転職がおすすめな理由は下記の通りです。

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由#1:
未経験者でも挑戦しやすい

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由として、未経験者でも挑戦しやすいという点が挙げられます。

人材業界では、多くの職種において業界経験よりもコミュニケーション能力や対人スキルが重視されます。

たとえば、求職者との面談を担当するキャリアアドバイザーや、企業の採用課題をヒアリングするリクルーティングアドバイザーの仕事では、他業界で培った営業や接客の経験がそのまま活かせるケースが多いです。

また、人材業界は市場の拡大に伴って人材の需要が非常に高いため、未経験者を積極的に受け入れる企業が増えていることも理由の一つです。

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由#2:
人との関わりを仕事にできる

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由として、人との関わりを仕事にできるという点も挙げられます。

人材業界では多くの場面で対人コミュニケーションが求められます。単に業務をこなすだけではなく、相手の立場に立った丁寧な対応や信頼関係を築く力が重要です。

人材派遣や求人広告企業、HR Techなども同様にコミュニケーションを求められる業種です。このように、人との関わりを仕事の根幹にできるというのが、人材業界への転職がおすすめ・人気な理由の1つです。

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由#3:
スキルや経験が身に付き、市場価値が上がりやすい

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由として、スキルや経験が身に付き、市場価値が上がりやすいという点も挙げられます。

たとえば、キャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーとして働く中で、ヒアリング力や課題解決能力、提案力などの対人スキルが磨かれます。

また、採用市場や各業界のトレンドについて深く理解することで、人材市場に関する知識を貯めることもできます。

知識や経験を通じて自分の市場価値を向上させることができるというのが、人材業界への転職がおすすめ・人気な理由の1つです。

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由#4:
成果が評価されやすい

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由として、成果が評価されやすいという点も挙げられます。

人材業界は、企業への人材紹介や採用成功といった業務の成果が明確に数値で表れるため、個人の実績が正当に評価される環境が整っています。

人材業界では、インセンティブ制度を導入している会社も多く、成果を出した分だけ収入や昇進につながる仕組みがあります。

成果を明確に評価し、それに応じた報酬や成長の機会を提供してくれる点が、人材業界の魅力といえます。

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由#5:
成長産業である

人材業界への転職がおすすめ・人気な理由として、成長産業であるという点も挙げられます。

人材業界は、少子高齢化や労働市場の変化、多様な働き方のニーズ拡大に伴って需要が増加し続けており、今後も成長が見込まれます。

採用や人材育成は企業の経営において重要なテーマであり、景気の変動に関わらず一定の需要があるため、安定した成長が期待される分野です。

成長産業では人材の需要が拡大するため、転職市場での引き合いが強くなりやすく、結果的に自分の市場価値が大きく上がるというメリットもあります。

こうした背景から、人材業界は将来性が高く、スキルアップやキャリア形成を目指す人にとって魅力的な選択肢となっています。

人材業界に転職する際のデメリット・注意点

人材業界に転職する際のデメリット・注意点は下記の通りです。

人材業界に転職する際のデメリット・注意点#1:
ノルマが精神的なプレッシャーになる

人材業界に転職する際のデメリット・注意点として、ノルマが精神的なプレッシャーになるという点が挙げられます。

人材業界では、目標やノルマが設定されていることが多く、成果として重視されます。ノルマを達成できるかによって、その人の評価が大きく変わります。またインセンティブが導入されている場合は収入も変わります。

こうしたノルマは、モチベーションを高めたりインセンティブ収入につながる一方で、ノルマを達成できない場合は評価が下がったり給料に影響を及ぼしてしまうため、精神的なプレッシャーとなることがあります。

人材業界に転職する際のデメリット・注意点#2:
残業・時間外労働が多い

人材業界に転職する際のデメリット・注意点として、残業・時間外労働が多いという点が挙げられます。

人材業界は、企業や求職者とのやり取りが主な業務ですが、これらの対応は相手の都合に合わせる必要があるため、勤務時間外に業務が発生することが少なくありません。

たとえば、転職活動を行う求職者は日中に別の仕事をしていることが多いため、夕方以降や週末に連絡を取る必要が出てくることもあります。その結果、労働時間が長くなり、残業が常態化してしまう傾向があります。

また、採用の繁忙期や締切直前になると業務量が大きく増えるため、時間外労働が増える場合もあります。

人材業界に転職する際のデメリット・注意点#3:
ルーティーンワークになりやすい

人材業界に転職する際のデメリット・注意点として、ルーティーンワークになりやすいという点が挙げられます。

人材業界では、求職者や企業のニーズに応じた業務を効率よく進めることが求められるため、日々の仕事が定型化しやすい側面があります。

キャリアアドバイザーであれば、求職者との面談や求人の提案、面接日程の調整、フォローアップなどが主な業務です。ある程度決まった流れで進むため、長期間同じ業務を繰り返していると、マンネリ感を抱くことがあります。

リクルーティングアドバイザーの場合も、企業とのヒアリングや求人情報の提案、契約の交渉といった業務がルーチン化しやすいです。

このような環境では、仕事へのモチベーションが大きく低下する可能性があります。モチベーションが低下すると、職場での評価も下がってしまったり、スキルが身に付かなくなるなど大きな悪影響があります。

人材業界に転職する際のデメリット・注意点#4:
給料が高くない会社も多い

人材業界に転職する際のデメリット・注意点として給料が高くない会社も多いという点が挙げられます。

転職エージェントの「リクルートエージェント」によれば、人材業界における平均年収は511万円です。想定年収分布としては401～500万円が最も多いです。

大手の人材会社などはより高い年収を期待できる一方で、企業によっては年収が非常に低くなることも少なくありません。事前に企業の給与体系やインセンティブ制度について詳しく調べることが重要です。

人材業界への転職に向いている人の特徴

人材業界の転職難易度や、人材業界に転職するメリット・人材業界に転職する際の注意点について解説してきました。

ここまでを踏まえて、人材業界への転職に向いている人の特徴は下記の通りです。人材業界は、コミュニケーション能力に長けている人や成果主義でも実力を発揮できる人に向いている業界だと言えます。

特徴	詳細
コミュニケーション能力が高い人	求職者や企業のニーズを正確にヒアリングし、信頼関係を構築する力が求められるため
人の役に立つことが好きな人	求職者のキャリア支援や企業の採用課題解決に直接貢献できる仕事が多いため
目標達成意欲が高い人	成果が数値で評価される環境が多いため
課題解決力が高い人	求職者や企業が抱える採用・転職に関する課題を分析する力が重要であるため
タフなメンタルを持っている人	成果主義やクライアントとの交渉など、精神的なプレッシャーがかかる場面も多いため
成長意欲が高い人	業界の成長スピードが速く、新しい知識やスキルを積極的に吸収する必要があるため
チームでの協力が得意な人	社内での連携や情報共有が重要な場面が多いため
人材業界の使命に共感できる人	求職者のキャリアや企業の成長をサポートする仕事に意義を感じられることが大切であるため

中途採用で人材業界に転職する方法

中途採用で人材業界に転職するためには、下記のような方法があります。

中途採用で人材業界に転職する方法#1:
公式ページからの応募

人材業界に転職する方法として、公式ページからの直接応募が挙げられます。

人材業界は、公式の中途応募ページから応募することで中途の選考を受けることができます。

最もオーソドックスな方法ですが、転職エージェントなどの第三者によるサポートはなく、自分で選考を進めていく必要がある点に注意が必要です。

中途採用で人材業界に転職する方法#2:
在籍社員によるリファラル

人材業界に転職する方法として、在籍社員によるリファラル（推薦）も挙げられます。

リファラルは在籍している社員に推薦してもらうことで選考に進むことができるという制度です。在籍社員による推薦のため一次面接には進むことが出来たり、転職後のミスマッチが少ないというメリットがあります。

しかしながら、必ずしもリファラルを採用している企業ばかりではないことや、転職エージェントなどのサポートを受けることができないという点には注意が必要です。

中途採用で人材業界に転職する方法#3:
転職エージェント

人材業界へ転職するためには、転職エージェントを活用するというのも選択肢の1つです。

転職エージェント経由で選考を受けると、書類添削、模擬面接、更に内定後の条件交渉まで、求職者のサポートをしてくれます。

書類選考や面接においては、第三者による添削や練習・フィードバックがあることによって圧倒的に合格率を改善することができます。

また、選考対策だけでなく、転職エージェントは面接官に関する情報や、どのような質問が実際に面接で行われたか、どの部門での採用が積極的かなど、外部からは正確に分からない情報についても豊富に持っています。

人材業界は転職市場における人気が非常に高く、中途採用のハードルも高いです。転職エージェントを活用することで、選考を有利に進めることができるというのが大きなメリットです。

転職先として人気の高い人材会社一覧

リクルートは、1960年に設立された日本の大手総合人材サービス企業です。本社は東京都千代田区に位置しています。人材採用支援、生活支援、キャリア支援など、多岐にわたるサービスを提供しています。

人材関連の主力事業には、人材採用プラットフォーム「リクナビ」や「Indeed」、キャリア支援サービス「リクルートエージェント」などの人材関連サービスがあります。

また、ライフスタイル分野では、住宅情報サイト「SUUMO」、旅行予約サイト「じゃらん」、美容予約サイト「ホットペッパービューティー」といったプラットフォームを運営し、生活のさまざまな場面で利便性を提供しています。

パーソルキャリア株式会社は、2004年に設立された日本の人材サービス企業で、本社は東京都千代田区に位置しています。

パーソルグループの一員として、人材採用支援、転職支援、キャリア開発支援など、多岐にわたるサービスを提供し、ています。主力事業には、転職サイト「doda」や、新卒採用支援サービスなどがあります。

また、エグゼクティブ層向けのヘッドハンティングサービスや企業の採用活動を包括的に支援するリクルーティングプロセスアウトソーシング（RPO）なども展開しています。

レバレジーズ株式会社は、2005年に設立された日本の総合人材サービス企業で、本社は東京都渋谷区に位置しています。

主力事業には、医療・介護・福祉分野に特化した人材派遣・紹介サービス「看護のお仕事」や、ITエンジニア向けの転職支援サービス「レバテックキャリア」があり、特定業界に特化した専門性の高いマッチングを実現しています。

リクルートマネジメントソリューションズ株式会社は、日本の人材育成・組織開発を専門とするコンサルティング会社で、本社は東京都中央区に位置しています。

主力事業には、リーダーシップ開発や管理職研修、階層別研修、組織診断、タレントマネジメントプログラムの設計・導入支援が含まれます。

また、組織の現状分析を基にしたコンサルティングや、研修後のフォローアップまでを一貫して行い、企業の課題に応じたカスタマイズ型のソリューションを提供しています。

エス・エム・エス株式会社は、2003年に設立された日本のヘルスケア分野に特化した情報サービス企業で、本社は東京都港区に位置しています。

「医療・介護・ヘルスケア領域において社会課題を解決する」というミッションのもと、医療・介護従事者や高齢者、その家族に向けた多岐にわたるサービスを提供しています。

主力サービスには、介護職向け求人情報サイト「カイゴジョブ」、看護師向け転職支援サービス「ナース専科キャリア」などがあり、人材サービスを通じて医療・介護分野の人材不足や課題解決に取り組んでいます。